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贈りもの  作者: lycoris
1.離別
5/73

入学

入学式。

同じ学校の生徒達と、時間や持ち物を確認し合い、互いにもうすぐ始まる式、新しい学校生活に緊張しながら、自分の指定された座席に座った。

どこの学校でも、同じような校長のスピーチを、考え事をしながら聞き流し、生徒会長や新入生代表やらのスピーチ何かも、特に意識せず聞き流していった。

いつの間にやら、体育会系の先生が前に出て、今後の動きや明日の予定などを大雑把に説明していた。

だいたいの内容を聞き、今度は、クラスについての話が始まった。

新入生達が並んで座っている椅子の前に1、2人の教師らが立った。

そして順番に自己紹介を始めた。

そして大方終わったあと、クラス移動が始まった。

並びながらゆっくり進む列から顔を覗かせて、新しい学校を隈なく見渡す。

早い奴らは、前後や隣同士で話しながら進んでいる。

受験の日に見た場所や今まで見たことのないような場所などを回り、自分達の教室を遠回りに目指していた。

教室につくと、番号順に指定された席に着き、教師が教壇の上に立った。

そして、起立礼を終わらせ、重要書類などのプリントを配り始めた。

枚数がやたらと多い、持ち帰るのが面倒だなと思うくらいに。

それらのプリントを可能な所は書き、回収されたプリントもいくつかあって、少しは持ち帰る量が減った。

やれやれ、折らないようにプリントをファイルに挟む。

そして、最後に今後の行事連絡をして、その場解散となった。

片付けて帰る準備をしていると、後ろの席の人が喋りかけて来た。

今日は特に誰(知らない人)とも接せずに、おとなしく1日を過ごすつもりだったのだが。

「よお、これからよろしくな!」

「ああ、こちらこそ」

相手に嫌がられない程度で、少し作り笑いをし軽く返した。

彼は掌をこちらに向けてニッコリと微笑んだ。

こちらも少し驚き慌てたが、とりあず握手(?)に応じた。

すると彼が少し苦笑いになったのが伺えた。

どういう意味だ?と思い聞いてみようとした時に、先に彼が口を開いた、

「あ、いや、そういうことじゃなくだな、帰りの電車賃がないから貸してくれないか?ってことだったんだが…」

そういえば、掌を差し出した時に何か言いかけていたな。

手を離し、今日の自分の所持金を確認した。

財布には、レシートばかりだった。

「ごめん、今日は持ってきてないんだ。」

嘘だったが、知らない相手にいきなり金を貸すのはどうだろうか?

常識的に、まだ、相手がどういう人物か分からない限り信用出来ないし、返してくれる保証もない。

本当は、自分の分の帰りの電車賃とジュース一本ぐらい買える額があったが、その金は財布を取り出す時に隠しておいた。

「そうか、いきなりすまなかったな。」

最初は「チッ」とでも舌打ちしそうな顔をしたが、そういうと自分のバックを背負ってすぐに他の人の所に行こうとしていた。

そんな彼に「じゃあね。」と言うと、めんどくさそうに「ああ」と返された。

彼の本質を予想し、今後はあまり関わらないようにしようと思った。

まあ、後ろの席だから無理か…

少し絶望しながら、教室を出ると、あいつにぶつかった。

「おっと。」

「あっと。」

似たようなリアクションを取りながら、

「あ、すまん。」

「あ、ごめん。」

と互いに申し訳なさそうに、少し笑いながらも返した。

それから互いに同じ駅を目指す。

「どうだった?」

それほど仲もいいわけでもないので、気まずいながら、話しかけた。

「特に何も無かったよ。そっちは?」

「こっちは最悪だったが、それ程何かあったって訳でもないな。」

会話が終了。

あまりお互いを意識しないして、駅についた。

同じ車両に乗り、少し近い距離に座り、気まずくなって携帯を見つめていた。

電車を降り、駅を出て、軽く「じゃあ」と手を振りあって別れた。


これからの生活が楽しくなるといいな、

せめて退屈しないくらいに。

そう思いながら家に帰った。

彼(DQN)と別れてから彼(主人公と同じ名前)と会ったっていう設定です。

分かり辛かったらすみません。


一応遅れた謝罪代わりの更新です。

次は「拾い札」の更新になると思います。

閲覧ありがとうございました。

それでは




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