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贈りもの  作者: lycoris
2.覚醒
49/73

駆け出し

「お腹減った。」

幽は人の家を勝手に漁りだした。

 死体はどうするのかと聞いたら、

試し切りでもしたら?と。

「はい、これ。」

弁当箱を渡された。

「勝手に食っていいのかよ。」

「どうせここにはもう食べる人なんていないでしょ。

もったいないから食べてあげるの。」

まあ道理ではあるけど。

中身はいたって普通。

いつも正義が食べていたのと同じもの。

「どう?」

一口食べた俺に感想を聞いてきた。

「他人の母親の味がする。

毒味させたのか?」

「じゃあ、私も貰い」

無視された。

「まあ、普通の味かな?」

それから半分ずつ食べた。

その内のほとんどが白米を食わされたが。


「それで?」

「しつこいわね。切るか食うかすればいいんじゃない?」

「追い剥ぎみたいだな。」

「許可は貰ってるんでしょ?」

「俺はな。」

「私はただの見学だから。」

「思いっきり介入して来てるじゃねぇか。」

「ほんと、言い訳がないと動けない男ね。」

幽はため息をついた。

「あなたにはまだやるべき事がある。

ここは私が片付けておくから行きなさい。」

「どこにだよ。」

「静江。」

幽は髪をかきあげた。

「はい。」

「!?」

どこからか女が出て来て、幽の前で片膝をついた。

「修行よ。

その男が覚醒するまでご飯抜き。」

「はい。」

「後はここの片付けをお願い。」

「はい。」

「それじゃあ。

頑張ってね、大山くん。」

「いや、お前何もしないのかよ。」

「指示はしたわ。」

「そうですか。」

「だから後はあなた次第。

楽しみに待ってるわ。」

「そうですか。」

「また、明日ね。」

「ああ。」

軽く手を振りながら幽はその場を後にした。


取り残された。

俺と静江という女の人。

「貴様、名前は。」

現実で貴様なんて言う奴初めて見た。

「大山 友慈。」

「…」

こいつも無視するタイプなのか?

「行くぞ。」

「どこに?」

「黙ってついて来い。」

やはり、あの女の周りにはまともな人間はいないのか?本人含め。

「ちょっと待ってくれ。」

家を出る前に女性の遺体にお辞儀した。

「無駄な時間だ。

早くしろ。」

「悪いな。ただの俺の自己満足だよ。」


そのままついて行くと人気のない河原についた。

剣は正義の家のタオルで包んで持って来た。

「さあ、あの岩を切れ。」

子供2人分くらいはありそうな岩。

色々考えながらとりあえず剣を構えた。

なんとか切れるか?

振り上げて、まっすぐに振り下ろした。

なんの感触もない。

「やる気あるのか?」

「いや、待て、何かおかしい。」

もう一度剣を振る。

やはり感触がない。

「???」

どうやら剣は岩には当たっていない様だ。

距離的に外す訳もなく、

岩がホログラムという訳もなく、

剣が岩と干渉していない。

何度振っても同じだ。

「早くしてくれ。

それが終わるまで私も貴様もご飯が食えん。」

「分かってるっての!」

それでも岩をすり抜ける。

幽のお付きの月上(つきがみ) 静江(しずえ)ちゃんです。

友慈くんとも因縁がある様で。

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