ゲームスタート
もう少し早く書き上げたかったです。
「あらら〜振られちゃったー。残念ね、大山くん。」
マドンナが茶化してくる。
マジでなんなんだこいつ。
「悪いな。」
そう言って俺は一歩後ろに下がった。
「なんだよ〜。これからゲームをしようってのに。不正がないようにお互いフェアに頑張ろうっていう誓いの握手じゃないか。俺、なんかお前に嫌われるようなことしたか?」
友慈はわざとらしく笑いながら握手に応じなかったことに不満を垂らした。
「ま、用事ってのはゲームのことなんだけど。まあせっかくだから楽しもうぜ。」
気を取り直して、と友慈は話を切り替えた。
「あれ?あんまり乗り気じゃない?」
「…」
そりゃあフェアって言ったって、お前には学園のマドンナ、預言者が付いてるんだ。
勝てるわけがないだろ。
「まーまー、だいじょーぶだいじょーぶ。そんなあなたもすぐ参加したくなるゲームを用意してるから。」
こいつも段々テンションがおかしくなってないか?
普段から学校のうるさい奴らを率いているのを見かけるがここまでじゃなかった気がする。
「当然私も参加できるゲームよね?」
「てめぇはお呼びじゃない。元より俺とこいつでやる予定だったゲームだ。第一女のお前に男の楽しみが分かるもんか!」
「つれないわねー。酷いと思わない?大山くん。」
どっちを呼んでいるかは目を向けている方向で分かった。
「どうでもいい。」
「ひっどーい。どっちの大山くんも扱いが酷くない?」
「「どうでもいい」」
見事にハモった。
「さすがっー。言うと思ったよ、イェーイ!ほら。」
握手拒否したのにハイタッチなんてやると思ってるのかよコイツ。
当然さっきと同じ対応をとったが、今度はもっと口元を意識して出来る限りの満面の作り笑いをした。
「ちっ、やっぱりやってくれないかー。ノリ悪いぞー?」
「俺なんかに期待すんなよ。何にもない俺に。」
「さーて、それはどうかな?まあいいや。じゃあ最初のゲームを始めよう。これで少しはテンションが上がってノリも良くなるかもしれないし。」
「楽しみねー。ふふふ。」
幽が友慈の話に相槌を入れる。
「じゃあまずはこのゲームのゲストを紹介しよう!おーい出てこーい!もう出てきてもいいぞー!」
友慈はすぐ後ろの薄暗い廊下に呼びかけた。
するとすぐにどこか近くの教室のドアが開く音がした。
それから少し間をあけて、ゲストと思われる人影がだんだんと色を濃くしながらこちらに向かって来るのがわかった。
歩いてくるペースはゆっくりでペタペタと上靴も履かずに、一歩一歩確かめるようにして廊下から姿を表した。
最後は友慈がそいつを強引に引き寄せて自分の盾にするように前に押し出し、自分は一歩その後ろへ下がった。
「さあ紹介しよう。彼は、彼こそが、このゲームのゲストにしてあの事件の真犯人!どうだい、盛り上がって来ただろう?」
どの事件だよ…
勝手に盛り上がってる友慈を無視してゲストに注目する。
目にはタオルかハンカチかで目隠ししてあり、口にも巻かれて喋れなくしてあった。
だが、当の本人はこの状況でも意外とおとなしくしていた。
というかこのゲスト何処かで見覚えがある。
たしか…
「さあ、ゲストも呼んだことだし、続いてはゲームの説明と行こうじゃないか?」
こいつますます悪ノリしてるな。
「じゃあ、」
友慈はゲストを膝立ちにするように指示をし、幽に向けて掌を見せた。
幽は準備していたかのように「は〜い。」と言ってスカートのどこに隠し持っていたのか拳銃を取り出し、当然のように友慈に渡した。
「準備は完了。ではルールの確認だ。まず、
1、この銃はおもちゃじゃないし弾もこめてある。」
友慈は幽から拳銃を受け取ると、こちらに見せつけてきた。
「2、この銃でお前がゲストを殺す、または殺さない。
たった2つ、これだけだ。簡単だろう?まあ最初ってこともあるし、勝ち負け無しの余興って事で。」
友慈は銃を逆手に持ってこちらに寄ってきた。
「さあ、夜はまだまだこれからだ。楽しんでくれ。」
友慈が俺の目の前に銃の柄を差し出した。
俺が柄を握ると、友慈は嬉しそうに手放し、すぐ横に退いた。
「それではゲーム開始!と言いたいけど、ここで追加ルールの発表!」
「おお!?」
幽のわざとらしい相槌は続く。
この状況で笑顔で楽しんでしんでるこいつらは何者だよ…まあ、俺の知らないところで手を組んでいるんだろうけど。
「ただお前が銃を構えてるってだけじゃつまらないからな、どうせ殺さないだろうし。そこで!気持ち良く殺せるようにアドバイス、もとい野次や余計な情報を漏らすことにしまーっす!もちろん、見ているだけじゃつまらないだろうから、観客の古霧さんもどうぞご参加下さい!」
「いえーいっ!!」
幽が元気良く拳を突き出す。
その拳を空を突き抜け、その声は薄暗い廊下に響き渡った。
一瞬だったが、幽の声にゲストが反応した気がした。
「ルールの追加はこれだけ!じゃあ今度こそ始めちゃって下さい!」
「イェーイ!」
またしても幽の声が廊下に響いた。
こいつの名前古霧って言うのか。
さっそく要らない情報を手に入れてしまったな。
それにしてもこの銃は質量感というか重量感というか、意外と重い。
そんな事を思いながらゲストに向けて銃を構えた。
引き金に指を添えて、銃を顔に寄せて、照準の小さな窪みからゲストの脳天を見つめた。
「あ、あの」
消えいるような声でゲストが言った。
「あなた、まさか喋ろうなんて思ってるんじゃないでしょうね?酸素の無駄だからその口を閉じてくれるかしら、鼻での呼吸ぐらいなら許してあげるわ。」
静寂だったからこそ聞き取れたその声の続きは幽によって消された。
「さっそく白けさせちゃってごめんなさい。だから私が最初に情報を提供するわ。」
先ほどまでのテンションはどこへやら。
完全に女王様モードだった。
以前にも似たような光栄を見た気がするな。
「彼は2年3組太田太志くん。勝手に発足した私のファンクラブの会員ナンバー1桁で、幹部みたいな立場の男よ。」
古霧の情報を聞き流しながら考えこんでいた。
古霧とはあんまり関わったことがないからどういう人間なのか知らないし。
思えばそもそもここにいる人間全員を俺はよく知らなかったな。
というか、学校も、地域や近所の人も。
中学の僅かな友達もおそらく表面しか知らないだろう。
唯一知っていると言っていいのは、親か昔の親友。
正義?あいつの事なんて深くも浅くも知らないさ。
ただ一緒に居て楽しかったそれだけ。
なら、ここに居ても楽しいことはないし、とっとと帰ろう。
大方、他にも誰か隠れててドッキリという展開かも知れないけど。
その時はその時、今はとっとと帰る!
指に力を入れて引き金を引いた。
前回と同じく少し短めになっています。
まあ最初に頃に比べればだいぶ長くなってるんですがね。
次回もこのくらいで更新したいと思っています。
出来ればの話ですがね。努力はしますよ。
ただ、冬が開けるまで忙しいのでこれくらいグダグダが続くかもしれませんがこれからもお付き合いお願いします。
主人公がやっと幽の名前を知ったので、途中からマドンナから古霧に表記を変えています。
そんなわけで途中にマドンナや古霧と出ていたらそれは状況説明ではなく主人公の思考という感覚でお願い島します。
まあ今更ですがね。
それと、現在大山'sがいるのは階段付近の手洗い場付近にいます。
前回言いましたっけ?一応ということで。
幽は手洗い場に腰掛けて、その近くで大山'sがいろいろやっているということで。
電灯は無く、月明かりだけの廊下で。
私がその場に居たら怖くてしょうがないですが。
ちなみに銃に関しては詳しくありません、今回や今後間違いがありましたらすみません。
そんなわけで
それでは




