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贈りもの  作者: lycoris
1.離別
26/73

インザホスピタル ファイナル

大変申し訳ありません。

あーあ、どうするんだよこれ。

完全に王手じゃんか。

「本当なのか?」

言い訳すら出来ないこの状況、大人しく首を縦に振った。

「理由はあるのか?ただおかしくなって殴ったのか?」

何とも答えづらい質問だ。

こちらはイエスかノーしか答えれないというのに、2つ一緒に質問するとは。

返事に困って、気まずい雰囲気が漂っていた病室にノックの音が響いた。

ドアに持たれてた医者が尋ねる。

「誰だ?何か用かね?」

外から聞き覚えのある声で返事が聞こえた。

「はい、そちらに()ります刑事の娘の(かすみ)です。父に少し伝言がありまして。」

「電話じゃ?」

「ダメです、直接で。それと面会させてもらいたいのもありますので。」

「ほう、知り合いだったか。良かったな、見舞客だぞ。」

最後は俺に向かってニヤけながらいった。

ドアから医者が背を離すとすぐドアが開いた。

「どうもー、元気してるー?」

気の抜けた声で挨拶をしてきた。

それに応えれない俺の代わりかは分からないが刑事さんが返事をした。

「それはどっちに言っているんだ?」

「ま、一応両方ね。」

そう言いつつ、お見舞い品のリンゴを一つ机の上に置きそのまま刑事さんの近くに歩み寄った。

「へぇー、かなりひどい状態見たいね。

治る見込みは?」

「そんな事より(なん)の用でここに来た。」

そんな事って、目の前に居ながらよく言えるなこの人。

「お見舞いついで?伝言ついで?まあどっちでもいいわ。そのどっちが目的でどっちかがついでよ。」

この発言によりこいつらがほぼ確実に親子であることが俺の中で確定した。

「ふん、それで。(なん)だ、俺に伝言って。」

「そういえば今、あのバスの爆破事件の捜査ってどこまで進んでるの?」

「そんな事お前に関係ないだろ。」

またそんな事ってあんた。

「それよりも要件「いいから答えて。」

心の中で突っ込んでいると有無を言わさないような、我儘(わがまま)とは違う真面目なトーンで刑事さんの発言を遮るようにいい放った。

それにテンポを乱されたのか渋々という形で刑事さんは事件の捜査の進行具合について語った。


俺が聞いた(聞こえた)のをまとめると、

どうやら犯人はまだ特定し切れていない様だ。

何故なら物的証拠がバスも含めて粉々に爆発で吹き飛んだから。散らばった破片や可能性面から考えて、人工的による遠距離式の爆弾もしくは時限式の爆弾が使われたと考察されているらしい。

そして、その爆弾の破片のみが見つかりはしたが、何故だか繋ぎ合わせて見ても指紋検索が不能らしい。

そこに指紋は着いているのに、登録はされていないらしい。

そうなるともしかしたら外国人による犯行も考えられる。

こうして、余計に犯人を絞るのに苦労しているようだ。

一応バス内に居た被害者全員の指紋を確認したが、全員とも不一致だったようだ。

まとめたつもりが長くなってしまったようなので今度こそ簡潔にまとめると、

犯行に使った物は爆弾だとほぼ確定。

だが肝心の犯人は特定不能。

捜査は行き詰まっているようだ。


この事を説明し、それに(かすみ)は「そう」とだけ、知っている事実を再確認したような様子だった。

次に発言した言葉でこの行き詰まった捜査に今現れて少しは経つ彼女が希望をもたらすことになった。

『物的証拠が見つかったわ』

この一言で病室内の空気は一気に変わった。


「な、何だと!?お前、そ」

勢い良く立ち上がり襲いかからんとしている刑事さんの行動を先読みして顔の前に、まるで犬に'待て'をするように(てのひら)を押し付けるように突き出した。

「…。それはこれよ。」

刑事さんが若干俯(じゃっかんうつむ)きながら落ち着きを取り戻しながら座ったのを確認してから、幽はポケットから何やら取り出した。

見た感じスイッチのようなボタンのようなものだった。

それは、丁寧にも他の指紋が付かないように真空パックに入れられていた。

「これは…犯行に使われた爆弾のスイッチだっていうのか?」

もう取り乱さないように、体が強張っている刑事さんが答えた。

「ほう?しかし、こんな物を何処で?」

今まで病室の扉の門番をしていた医者が急に話に割り込んできた。

それほどの話題というわけでもあるが。

そして、質問に帰ってきたのは当然の回答。

「見つけたのは野次馬の中にいた学校の子。自分が持つよりも私が持ってた方がいいかもって渡されたのよ。

爆発後応援の警察に帰らされる途中の路地裏で拾ったそうよ。その路地裏からの事件現場への見通しは良好。おそらく遠隔のボタンよ。」

一通り説明が終わると刑事さんが口を開いた。

「その友人の指紋は。」

「未使用のハンカチに(くる)んで持ち帰ったから大丈夫。その後にこの袋に入れたそうよ。」

「そうか。最初は『何だ?』と思ったが、これを俺に渡しに来たのか。」

それに対して意外な返答が返ってきた。

「違うわ、それだけじゃない。もう一つあるじゃない?」

試すように刑事さんに問いた。

「何だ?他に何かあるのか?」

刑事さんが困惑する中、医者は察しがついたのか口元が緩んでいて、幽は(あき)れていた。

「お見舞いよ、み、あ、い!」

ここで幽が噛んだことにより刑事さんはさらに困惑。

他人事(ひとごと)の様に笑いを堪えている医者。

完全に面倒臭くなっている幽。

どうすることも出来ない俺。


その後医者と一緒にちゃんと説明することで刑事さんの疑問が解決した。様に見えたが一つ疑問が増えてしまった。

「前にも見舞いに来たって事はこいつとは知り合い、いやそれ以上の中なのか!?」

幽の顔があからさまに歪む。これは仕方ない。

面倒臭いかもしれんが、俺の立場もあるから何でもいい。適当な言い訳で誤魔化してくれ。

「クラスメイトよ。それについでだって。」

何故だか分からぬが安堵した。

ここでもし"恋人"だの要らぬことを言ったらさらにややこしくなる。それにこいつはそれを言いかねないやつだろうからよけいに不安だったのだ。

だが、それは思い違いのようで助かった。

「そ、そうか。な、なら良いんだ、うん。」

何を取り乱してるんだこの人は。

と、そこで事情を知っている医者が余計な事を口走った。

「ん?じゃあ前回のお見舞いは何だったのかな?」

「な!?そ、そうだ!それは一体何なんだ!?」

はあ、呆れた。

頭に手を添えたいが腕が固定されてて動かせない事を思い出す。

もうどうとでもなれ。

「まあまあ、いいじゃないか、落ち着け。それに後は若いもんに任せよう。」

投げやりになっていると、医者がそう言い、刑事さんを病室から強制的に連れ出そうとした。

自分で蒔いた種を自分で…なら最初から言うなよ。

心の中で悪態をついた。

刑事さんは医者に抵抗して、何かを幽に聞こうとしたのか口を開けようとしていた。

だが、幽の顔を見るとその口を閉じ、いじけた子供のように俯きながらブツブツと呟きながら医者に連れられた。

病室から出る時にこちらを振り返り、にやけた顔を見せつけてから医者は病室のドアを閉めた。


刑事さんと医者が去って、病室に残されたのは俺と幽だけ。

何となく気まずくなっていると、幽はさっきまで刑事さんが座っていた椅子に腰掛けため息を漏らした。

「あの藪医者め。面倒くさい事を。」

言い終わると、幽はこちらに視線を向け、俺の体を観察するように見つめた。

「どうやら本当に本物の藪医者のようね。ねえ、身体、もう動くんでしょ?」

そんな訳がないだろう。この状況を見てもそんなことが言えるのか。

などと反論しようとするも「うー、ゔー」としか言えず、体も動かすことも出来ない。

だが、目が覚めた時に比べると違和感を感じた。

先程も、医者に呆れた時に手を動かそうとした時。

動かせはしなかったが、腕には力が入っていた。

ただ固定されていて動かせなかった。

そうだ!確かに動かせそうだ!

「ゔー、むー!!」

と雄叫びをあげる。

幽の目が、何か可哀想なものを見るような目になっていた。

それに気づき冷静を装い「んー」ため息をつき、挑発するような面倒くささ前回の目つきで幽を即座に見つめ返した。

それに苛立ったようで、幽は立ち上がりこちらに近づく。

嫌な予感がする。

それは的中したようで、幽はニッコリと微笑むと、いつかの様にビンタをかました。

頬に走る痛みを抑えたい。だが、腕は固定されている。

もどかしく暴れるも、ただベッドが(きし)無音が病室に響くだけだった。

それに満足したのか幽は腕の拘束具を外してくれた。

助かったと思うも、頬の痛みは既に引き始めてて、頬を(さす)るというよりは(こす)った。

それは反射だったが、腕は動いている。

医者は動かせないと言ったが、現に今動いている。

ただ、医者の見当違いで動かせるだけで藪医者扱いは可哀想な気もしたが、あの医者には余計な事をされた前科があるので同情する気にはならなかった。

さらには今までガチガチに固定されていたのだ。

治療してくれた事はありがたいが恨み言を吐いた。


その間にも幽は身体中に取り付けられた拘束具をを外して回ってくれていた。

ほとんどが四肢の固定だったが。

これで自由になったと、拘束具をベッドの下に退()かした。

その後は手の包帯を(ほど)いた。

と言っても片手の最初は幽が解いてくれたのだが。

両腕の包帯を解き終わり、顔の包帯を解いて、口の部分が終わり自由に話せることになったので一応はまず幽にお礼を言う。

「解いてくれてありがとう。」

「あら?どういたしまして。ま、そう思うんだったら顔はそれ以上解かないほうがいいわよ。まだ火傷後が酷いから。」

言われた通りに解くのをやめた。

そして、言われた時、幽が"まだ"の部分を強調して言っているように聞こえた。

それに疑問に思い、ふと自分の腕を見た。

病院服は長袖の物でもう一方の手で袖を捲った。

捲った先に見えたのはいつも通りの腕。

火傷後なんて残っていなかった。

そのまま逆の腕も捲ってみたが同じく変わらないいつも通りの腕だった。

気になって、腹部や、下半身の包帯を急いで解き確認した。

変わらなずいつも通りの肌だった。

「見事に治ってるわね。さすが死神の御加護ってところかしら。」

幽がふと口にしたであろう言葉に驚いた。

「え?」



約半月振りの更新で本当にすみません。

もう遅れたどころの騒ぎではなく、用事と仕事が重なり多忙な日々で中々更新出来ず、時にはテンションが低く気力湧かなかった時もありました。本当にすみません。


謝罪が長くなりましたが、誠に申し訳ございませんでした。と一旦区切りをつけて。


次回更新は早めにやりたい、いやします。

それとファイナルってのはおそらくこの先主人公は入院することは無いだろうという事です。

今はそんな予定はないのでおそらく最後かと。

と思いましたが、よくよく考えると、次回の開始時点ではまだ病院の中なんですよね。

ですが、これ以上書くには時間と気力が足りないので、すみません見逃してください。


そんなわけで更新遅くなってしまいしたが今回も読んでいただきありがとうございます。

最後は謝罪よりも感謝で終わった方が良いので。


それでは

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