見送りはさんじ
ギリギリ週1更新。
今週は忙しくまた、来週からも忙しくなりそうなので、再び遅れたらすみません。
それでも、前回ぐらい多めに書いたのでどうぞ
どうせ、あいつは迷ってる筈だ。と走りはせず、早歩きで、おそらく向かうだろうコンビニを目指した。
其の間に、まだしていなかった、昨日の記憶の整理を始めた。
そういえば、昨日は、あんなに痛かったのに、不思議と身体中の痛みがとれてた。
なんて事はなく、思い出した途端にズキズキと痛み出した。
だが、それでもいつも通りの動きにはさほど支障がないぐらいだ。
本当に頑丈なのかよくわからない体だなぁ、と自分の肉体に呆れた。
それなりに歩いて、今はもうコンビニの前の信号が変わるのを待っている。
(「本当に死なないんだよな…?」)
そして、自分の胸元に手を当て、自問自答する。
答えなんて出る筈もないし、こんな格好は少々恥ずかしいと、手を元の位置にぶら下げて青に変わった信号機を確認し悠々(ゆうゆう)と横断歩道の上を車を待たせながら渡った。
そして、なんの躊躇いもなくコンビニのドアを開けて中に入った。
「何しに来たんだよ?」
やはりここに居たか。
「いや、お礼をいいに。」
昨日の整理をしている内に、記憶では吐いているのに、家はどこも汚れていなかった。
たぶん、こいつが片付けて、更には俺の介抱もしてくれたんだろう、という答えに至った。
だが、それ以外のお礼もある。
「わざわざそのためかよ。」
「お前だってわざわざ会いに来たんだろ?」
「まあな。」
「感謝してるよ、"わざわざ"ありがとう。」
「まったく。親が来たがってたが、お前に遠慮して来なかったんだが、これはこれで正解だったかもな。」
「ああ、お前の親には『心配ない、元気だ。』と伝えといてくれ。」
「わかった。じゃあ会計済ませてくる。」
そう言って、会話中に買う物を選んでたらしく、商品を持ってレジへ向かった。
俺もついでだ。
日用品を買っておこう。
とりあえずは今日の飯を。
コンビニを出て、この後どうするのかを聞いた。
どうやら、バス停を探してたらしくコンビニに立ち寄ったそうだ。
なら俺を起こせばいいのに と言おうとしたが、気を使ってくれたようだから留めた。
どちらにせよ今から案内するのだから。
バス停まではそんなにかからなかった。
がその間少し遅めに歩いて思い出話や最近の話に花を咲かせていた。
最後、バス停が見えてくると、ここまででいいと言って、お礼を言った。
そして、お礼代わりに
「お前の親の事件には"悪魔"が絡んでるかもしれない。それこそドッペルゲンガーがやったのかもな。最後になったが、一応言っといた。これでお前が復讐を始めても俺は関係ないが、お前がそんなことするとも思わない。ただ、怨みは哀しいもんだ。頑張れよ。」
最後の最後に意味深なことを残して行きやがる。
「わかった。それじゃ、また。」
「おう!またな。」
軽く手を挙げ、別れを交わす。
帰り際、せっかく遠出したので、バス停最寄りのスーパーに寄ることにした。
日用品はまだ足りてる。
それよりもまだ高校生だ。
それに最近まで入院してたんだ。
恐らく冷蔵庫の中は今朝あいつが作ったのに使ったのでもう最後だろう。
とりあえず、今夜の分の惣菜を買い、自炊にも慣れないといけないからまずは無洗米を買おう、少量。
野菜や肉も買い、会計を済ませて袋に詰める。
帰ったらまずは部屋のだいたいの掃除と冷蔵庫の腐りもの処分。
どちらも汚れがつく。
少しブルーになりながらも、両親の死を意識しないように気を持ち直した。
荷物を持ち、店から出ようとする。
そこで、不意に声をかけられた。
「あら、こんな所であなたに会うなんてね。」
何だなんだと聞き覚えのある声の方を向くと、学校のマドンナ様が居た。
「そういえば、あなたのご両親は亡くなられたのよね。当然といえば当然ね。」
「何だよ?」
こいつが犯人で無いのは分かりきっている。
なので怒る理由も無く、素っ気なく返事した。
「ふーん、いや。それじゃあね、また学校で。」
手をヒラヒラさせ、別れを告げ店を出て行った。
視界から消えた後に、後を続くように店を出た。
店を出て曲がろうとした時、目の前にまたあの人物が立っていた。
「ああ、そうそう。言い忘れてたけど、また予言が出てたわ。」
途端にその紅い瞳に力が宿ったように真剣な目つきになる。
それに恐れ、体がビクッと震えたが、だいたいの予想はついていた。
まだ1回しか経験していないが、既に自分に残ったものはこの肉体のみ。
覚悟なんてものは無いが、これ以上奪われるものがない。
そう思っていたからこそ
「今度はあなたのご友人が危ないかもよ。」
この発言には度肝を抜かれた。
俺にはあいつがいるという事に少なくとも喜びは感じたが、同時にまた失う事になるのに絶望した。
ただ、マドンナの方はそれだけ言って用が済んだようで帰って行った。
あいつはそんな簡単に死ぬはずがないと、それに「危ない」と言ったんだ。
大丈夫だ。
店前だということを忘れ、その場で悩んでいると、近くで大きな音が鳴った。
周りが少しざわつく。
それで少しは正気に戻った。
どうせ関係ないし、野次馬は嫌いだ。
あいつなら大丈夫だ、大人しく帰ろう、と進むうちに段々人集りが見えてくる。
ふと、嫌な予感がした。
帰り道が人集りで遠回りしなければならない。そんなのではなかった。
もっと別に嫌な予感が、嫌なシチュエーションが頭を過った。
段々と急かされるように足が進むスピードを早めていく。
人集りに近づいて行くにつれて何やら匂いってきた。
微かだが、それは近づくにつれ強くなる。
匂いの先を辿ると煙がもくもくとたちこめていた。
さらに足が早まる。
人混みを掻き分け先頭集団が見えた。
その辺りから現場が伺えてきた。
周りから聞こえてくる話と照合した結果、予感が的中した。
結果に至った時、足は駆け出したていた。
先頭集団を突き抜けその先へ飛び出す。
そこは想像と似たような光景が広がっていた。
バスの行き先にはあいつが言ってたのとまったく一緒だった。
ガスの匂いで鼻がおかしくなりそうだが、そんなことよりも横転したバスへ走った。
バスによじ登ろうと足場を探していた足が急に踏み場所を見つけた。
そして、その踏み場はこちらを押し上げた。
登ってから振り返ると、そこには"学校の友達"が居た。
「よ!たまたま通りかかったら、お前が飛び出して行くのが見えたから俺も参戦するぜ。」
今は考える時間も惜しい、思考も礼も後回しにした。
向こうは運動神経がいいから、こちらが助けずとも勝手に上がってきた。
そして、2人で扉を開けて中に侵入した。
とりあえず中を見渡し生存者を探した。
俺は予感が外れている事を信じ、周りを見渡し友人を探す。
居ない、ここも、ここも。
どうやらバスは外から爆発したようで、こちら側にガラスが飛び散っている。
爆発付近の座席は、座席自体が無かったり、体の一部が吹き飛んでいる者、押し潰されたのか下半身が見えてない者、見るに無残な光景。
だが、それに物怖じせず人探しを続ける。
自分が冷静で慣れていることに驚いてはいるが、そんなリアクションをしている暇もない。
ついに最後部の座席に辿り着いた。
そこは力無く倒れている老人達が横たわっていた。
その薄い皮膚の皮を貫かんと刺さるガラスの破片。
頭から血が流れていたり、口から泡を吹いたり、
だがここにも居なかった。
居てくれなかった。
良かった。安堵し肩を落とすと、後ろから声が呼んだ。
「生存者だ!手伝ってくれ!」
「わかった!」
返事とは裏腹に足に力が入らない。
完全に腰を抜かしたらしい。
あいつが居ないと、生きていると分かった時に全身から力抜けた。
そして、今まで見てきた物を思い出し、急に膝が震える。
「おい!どうした!?」
「膝が笑ってんだよ!ちょっと待て!」
こういう時、アニメや漫画ならばガラス片で足を突き刺すは筈。
幸いにも死なない体だ。痛覚でも切って立ち上がろうか、自虐風に誤魔化し、ガラス片握り、振りかざし、突き刺す。2回突き刺した。
喜びと哀しみ、それを書き消すように力強く突き刺した。
安堵と恐怖を痛みで上書きし、無理矢理立ち上がる。
「待たせたな。」
「ああ。それよりも、この子が生存者だ。」
それは何処かで見たことがあるような少女だ。
少女は親に抱かれて眠るかのように顔に埃を纏いながらも安らかに眠っている。
その少女を守るように父親が伏している。その周りにはガラス片と血が飛び散った後があった。
その少女を守るように母親が、母親の手だけが少女の手を力強く握っていた。体は埋れてしまっていた。
この光景に既視感があり、だが、それを思い出さない為に歯を食いしばり、突き刺した足を強く叩く。
少女を救う為に、少女を救う為に死んだ2人の親を退かして少女を抱き上げる。
「う…っ…」
どうやらただ眠っているだけで、軽傷のようだ。
俺が先に上がって、下から友人が少女を持ち上げる事にした。
何をするにも痛みで邪魔をする足に何度も鞭を打ちよじ登る。
そして友人が少女を持ち上げようとすると少女が目を覚ました。
「…」
無言で目を見開く。
その目は日差しのせいか、見覚えのある黄色をしていた。
その目で友人を見つめ、周りをぐるりと見渡した後、再び友人を見て、気絶した。その顔は少し微笑んでいるようにも見えた。
だが、今は非常時だ、気を失ったか死んだかと正常な判断の出来ていない俺たちは急いで少女を回収した。
「じゃあ、他の生存者を「いない。もう後は全員死んでるよ。」…そうか。」
「ああ、元から混雑するほど乗っていたわけでもなさそうだし。それよりもガスが漏れてるからあまりこの場に居るのは得策じゃない。ほら、早く!」
「それもそうか…ごめん…」
最後の呟くような謝罪は俺に向けたものではないような気がする。
友人は一旦振り返り、何も言わず這い上がって来た。
バスの周辺は既に警察やら消防車やら救急車が集まっていた。
救急隊員に少女を託すと、身内がいないということで、誰かが同行することになった。
「俺が行きます。」
別に俺でも構わなかったが、何故か友人が率先して行くと言い出した。
残された俺は一応現場の事情聴取をする事になった。
が、周りがざわめき始めた。
消防隊員も何故か焦っている様子だ。
何事かともう一度バスに目を向けると、煙が濃くなっているのがハッキリと分かった。
煙を見たとき視界の端に見覚えのあるTシャツと片手がはみ出していた。
あれは…あいつが今日着てた服じゃ!?
まさか、押し潰されたのか!?
再び傷ついた足が駆け出す。
が、片足が痛みで動けない。
それに警察にも邪魔されてこれ以上は進めない。
手を伸ばし、足に力を込め地面を蹴りつけた。
「待ったぁぁああ!!!」
警察をすり抜けた直後、文字通り目の前で爆発が起きる。
当然それに巻き込まれ吹き飛ばされた。
ここで俺の意識は情けなくも途切れた。
はい、ごめんなさい。スクフェスです。
真姫ちゃん欲しいです、すみません、はい。
あまり長いと更新日付が変わるので短めに
声が呼んでる
って間違ってませんよね?
それと、主人公の学校の友人の名前は「磯村 正義」で決定します。
学校の超イケメンスポーツ万能勉強も上の下くらいのほぼパーフェクト人間です。
幼馴染と主人公はあと少しで思い浮かぶんですが、出詰まりです。
ということで
それでは
追記:てことで、いろいろ加えたいところを追加しときました。
すっかり抜け落ちてました。
それとさらに「黄色い」から「紅い」瞳に修正しときました。
てことで、マドンナの名前も決めときました。
「古霧 幽」主人公と同じクラスの学園のマドンナ。
だが、裏に何か重い事情を背負って…いる?
いやー、友達の名前も磯村じゃなくて勇村にしたかったんですが、磯村のがしっくり来たので、それにせっかく付けたのでこのまま。
遅れたことは本当にすみませんでした。
次回は早めに書きます。
それでは




