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贈りもの  作者: lycoris
1.離別
21/73

決着。終戦。

結局いつも通りの週1更新になってしまいました。宣言を守れずすみません。

もはやフラグ化してきた気もします。

前書きが長くてもあれなので、後はあとがきで。

避けられるとばかりに思っていたが、まさか当たるとは思わずそのまま動きが止まり体が固まってしまった。

「ぃっつ…」

顔面めがけての大振りストレート。

漫画みたいに口が切れて血が…なんてことにはなってないが、手に残った感触は大きなものだった。

「痛ぇな。ふふ、いいね。」

そう不敵に笑いこちらの意表を突いて拳が飛ぶ。

ゴッ

さっきこちらが殴った時よりも大きな音だった。

勢いで体が仰け反る。

「あ、あが…」

今度はしっかりと口の中が切れたようで、口の中に血の味が充満し、鼻を血の匂いが刺激する。

「さあ、もっとだ。お前が望む限り相手をしてやろう。」

しっかりと構えをとりこちらの出方を伺っている。

「ッチ。クソっ!」

負けじと再び大振りのパンチを繰り出す。

次も当たるのかと内心淡い期待を持っていると、パシッと受け止められそのまま引っ張られた。

そして、その勢いのまま置いてあったかのような拳が顔面に強烈に当たった。

それでも倒れることは許されず膝蹴りを鳩尾にくらい、よろけたところに肘打ち。

誰もが想像したことのあるコンボ。

実際にやられることになるとは。

膝を着き溜まった血を吐き出す。

「カハッ!」

こんな簡単に吐血するとは。

息を荒げ見上げて睨みつけていたこちらの胸元を掴み上げ、「おいおい、負けないんじゃなかったのか?」

そして手を離し蹴りを浴びせる。

仰向けにダウンする。

「違う…負けたくないんだ…!負けたく…グッ」

台詞の途中に腹部を蹴られた。

こんなヤクザみたいな戦い方をするなんて。

だが失望している暇はない足を掴み何とかよろけさせようと引っ張る。

が、ボロボロの体で力なんて出るわけもなくあっけなく振りほどかれる。

その隙になんとか起き上がれた。

「ッチ」

舌打ちが聞こえる。

だが、それは心地良いものだった。

相手にとって良くないことがある。

それはつまりこちらが立ち上がること。

ならば何度でも、舌打ちしなくなるまでも立ち上がり続けてやろう。

決意の篭った目で相手を見据える。

そうすると相手は悪態をつくように、

「そろそお俺の拳も痛くなってきたんだが。」

嘘か真か、そんなものはどうでもいい。

ただこちらが起き上がり、立ち上がるだけで『負けない』ということが分かったから。

今度はこちらが不敵に笑う番だった。

勝利の確信。ではなく、不敗の確信。

「勝たなくたっていい、負けたくないんだ。

勝ちなんてどうでもいい、負けなきゃそれでいい。」

そう思っていると自然と笑みが零れていた。

「ほほう、言うねぇ。」

相手も笑顔で答える。

どうやら口に出していたらしい。

しかし、そんな返答は耳には入らなかった。

この戦いは負けられないものだ。だが、もはやこれで『負けることはなくなった』。

既に『負けない』事に囚われているのだからそれ以外のことは眼中にないし、何も感じない。

さらに口元がにやける。

「ついにおかしくなっちまったか。」

困った様子もなく、さらには遠慮もなく殴りかかる。

今度は顔ではなく肩を狙ってきた。

躱す余裕もなく、肩に痛みが生じる。

さて、どう返したもんかと考えてるうちに相手の拳が肩に当たる。

まあ、このまま受け続けても負ける気がしないがな。

と、1人安堵し笑顔になると、相手は殴るのをやめてしまった。

「お?どうした?」

空いた肩を摩りながら聞く。

「まさか、負けないってお前がドMだからか?」

確実に相手が引いているのが分かる。

だが俺にそんな趣味はない。

「違「まあ、そんな訳ないよな。」」

なら最初っから言うなと悪態をつこうとしたが、相手がそのまま続けたので言えなかった。

「だが、お前は何で自分が『負けない』かを分かっちゃいない。『まだ』な。」

何を言っているんだこいつは。

「それはどういう意味d「そんなこと自分で考えろ!」」

これ以上は無駄だと判断しこちらから攻めた。

渾身のタックルを狙う。

相手も腰を落とし肩を突き出す。

そのまま激突して吹き飛んだのはやはりこちらだった。

だが、相手も反動があったようで後ろによろけていた。

これはイケる。

慢心が体を突き動かす。

付け上がりだと分かっているが、今はそれでいい。

体が思うようにじゃなくていい。

負けないように立ち上がり続ければいい。


それから何分くらいだろうか、ただの喧嘩が続いた。

時々一方的だったり、少し間が空いたり。


そして、決着が着いた頃にはお互いに立ってはいなかった。

まだ昼下がりの青空だったのが、夕日で紅の空に染まっていた。

最後の決めては相手の投げ技を利用しそのまま相手を引っ張り巻き添えにしたこと。

互いに仰向けに倒れ、両手を広げて呼吸を整えている。

「ハァ…ハァ…ハァ…つ、疲れた…も、もう限界…」

「ハァ…ゲホッゲホッ、う!ハァ…お、俺も、全身が、痛い、めちゃくちゃ…」

それでもなお、声が出る元気があるのかと思えてしまうほどに互いに披露していた。

勝敗は引き分け。

なんとか負けずに堪えた。

「ハァ…ハァ…負けなかった!ゲホッ、ふぅ、ふー」

喜びが溢れ出るような感覚がして、今まで溜まっていたものを全て吐き出すように深く深呼吸して無理やり呼吸を整えた。

「ふぅ…あー、勝てなかったぜ、ちくしょう。」

拳を突き上げ少しも悔しくなさそうな口調で言う。

さすがだ。もう呼吸が整ってる。

「ははは、ギリギリだけどね。まったく、なんとか…」

だんだんと眠くなってきた。

さすがに疲れてたので、その睡魔に抗えずそのまま意識が引き摺り込まれるように眠りについた。

「スー…スー…」

普段はイビキをかくが、この時は落ち着いてゆったりと眠っていた。


目を覚ますと、自分はまだ倒れていて、相手が隣に座り空を見上げていた。

こちらに気づくと、

「お!お目覚めか。あ、まだ動かない方がいいぞ。」

「グッ!ぐぅぅ…!」

「あーあ、言わんこっちゃない。」

そういうことは早く!と心の中で怒鳴る。

話そうにも声が出ず口が体が同様、動こうとしない。

「くっ!…ッ…」

「まあまあ。動けそうきないならそのまま聞いてくれ。」

頑張って顔を上下させる。

「よし。じゃあ、まずはお前が何故負けなかったか、か。理由は簡単だ。お前は死神様に取り憑かれているんだよ。そのせいでお前は負けなかった。」

は?何を言ってるんだ?、と聞き返さずとも昔の付き合いから相手はすぐに返事をした。

「それは俺のおかげだよ。俺がお前にあげたあのカードの死神が今のお前に取り憑いている。そして…」

次に聞いたその言葉は衝撃的で、まさにこれからの人生を変えるほどだった。

どうもごきげんようございます。

締め方が少々強引な引でしたがいかがだったでしょうか?

まあ、それはともかく有給昇華して何とか書き終わりました。

待たせてすみませんでした。

次回はなるべく。

なるべく早めに更新したい所存です。

頑張ります。


それでは次回で

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