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贈りもの  作者: lycoris
1.離別
12/73

予言

前回のミスです。

預言×、予言⚪︎です。

両方とも意味は似ていますが、大雑把に言うと、神や天使などが関わるのが『預言』で、『予言』は天性や未来予知などですね。

すみませんでした。

今後とも気をつけて行きます。

それでは、遅れましたがどうぞお楽しみください。

「俗に言う、未来予知や予言が出来る。つまり、予言者ってこと。」

「は、はぁ。それが?」

あまりにも唐突すぎて腑抜けていた。

「これから先生が教室に来るわ。その前に帰らないと、面倒くさいことになるから、私はこれで。」

いつの間に帰る準備をしていたのか、バッグを片手に教室の出口に向かっていた。

俺が食堂にいる間か、いつの間にか寝ていた間か。いや、そんなことはどうだっていい。

そう、そんなことよりも、嘘か本当か、予言にしろ何にしろ、確かに先生ならば戸締りと見回りでかなず誰かしら教室に来る。

それが、予言通りにうちの担任が来たならばおそらく面倒な事になるだろう。

昼間の様子からすると、この状況は相当変な勘違いをされるのは明白。もしかして俺も予言者だったのか⁉︎

・・・

こいつはそれを恐れたのかそそくさと出口に向かい、既に戸に手をかけていた。

準備は既に終わっていたので、カードだけを財布にいれ、バックを半分背負い出口に向かった。

そして、彼女が小さくドアを開けて出た後、急いでいたためガラッと戸を全開に開けた。

すると、目の前には案の定担任の先生のみが居た。

学園のアイドルは既にこの学園にはいなかった。

「早っ⁉︎」

「遅いわっ!」

「いでっ」

思わず口から漏れた言葉に、即答のツッコミ&チョップ。

「私が見回りに来るのが早くて悪かったわね、これでも仕事だから。むしろ、あんたは何でこんな時間まで校舎に残っているのよ。」

「下校時間をちょっと過ぎただけでしょ?」

「聞かれたことに答えい。」

またもやチョップが来たが、今度はさっきよりも優しめだった。

「さっき、ここに学園のアイドル様を見なかったですか?」

「すれ違ってもないわよ。」

「あれー?」

「あんた、もしかして…」

「あー、たぶん先生の考えてるのとは違うと思いますよ。」

「えっ⁉︎…ってことはもしや⁉︎さっそく警察に「待てい」

「冗談だよ、冗談。半分はね…」

後半はボソッとしていたが、はっきり聞こえた。

「だからそういうことじゃないんです。あいつが起きるのを待っていたら、いつの間にかこっちが寝ちゃってて、起きたら下校時間になって、今に至ります。」

「はい、分かりました。

ってなると思う?」

「ですよねー。」

「だったら早く白状して楽になりな。そして、急に我が学園のアイドルを気にし出したのかもな。」

「後半は多分語弊が混じってると思いますが、本当にただ寝て起きただけで、その時に近くにアイドル様がいただけです。別に変な気はありませんよ。」

「ふーん。信用ならんが、まあ、今日はもう遅いから帰った帰った。本当の話は後日聞くから。」と手を振って追い出す仕草をした。

「まだ疑ってんのかよ、まったく。」

呆れつつ、反論するのも諦めその場でさようならをして、担任とわかれた。

帰ってからの予定を考えながら昇降口を目指す。

だが、じょじょに『今日の予定』から『後日の予定』に思考が変わって、自然と口元が緩んだ。

それと同時に、下駄箱に着いた。

「またニヤけちゃって、気持ち悪いわね。」

突如聞こえてきた声にびっくりし我に返ると、すぐ目の前には学園のアイドルが居た。

「やっと気づいたの?もう少しで衝突するところだったわよ。それとも襲う気?」

「あ、す、すまん。

って!お前‼︎置いてきやがったな!」

「きゃー怖い、本当に襲う気だったのね。」

「ちげーよ‼︎そんなんじゃなくて!来るのが分かってたならもっと早くに教えてくれてもいいじゃんかよ。」

「寝てたのはどこの誰だったかしら?」

「うっ…」

返す言葉もなかった。

「言い訳ばかりね。」

「う、うるさいなぁ…そんなことより、置いて行ったなら何故こんなところに居るんだ。」

「あなたを待っていたからよ。」

「置いて行ったくせにか?」

「それは違うわ。あなたが遅すぎてわたしに追いつけなかっただけよ。」

「おま、そうだったとしても、結局置いて行ってんじゃねーか。」

「そうとも言うわね。いや、そんな事よりも「そんな事って…」

「…いちいち話を遮らないでくれるかしら?」

眉が少しつり上がっていた。

声も何処か冷徹で、文字通り冷気でも持っているかのように冷たい声色だった。

「す、すまん。」

何よりも、残酷で冷酷なオッドアイで睨まれたのが効いた。

さっきと同じ、右が紅く、左が黄色かった。

思わず焦ってしまい、オッドアイについて気にしている暇もなく、ただ彼女の返事を待っていた。

「…ま、いいわ。それで、待っていた理由だけど、一つ伝え忘れてたことがあるの。」

「はい!なんでしょうか‼︎」

間が空いたのが緊張をさらに煽り、変な口調になってしまった。

そこから彼女の目は月光に当たり、輝き出したかのような、黄色と紅色の目で強く睨んで淡々と語った。もちろん俺に。

「私が予言者ってことは既に証明したと思うけど、まあ私が言いたいことは単純よ。

あなた、旧友とは会わない方がいいわ。

あなたのためにも、あなたの大切な旧友のためにもね。

具体的に言うとあなた達に待っているの『死』よ。

それを回避するのはとても簡単。

会わなければいいだけ。

ね、簡単でしょ?」

何を言っているんだこいつは?

何故こいつが再会のことを知っている?

死って何んだよ?

「あ、え?い、ぁ」

言いたいことだらけでうまく言葉に出来なかった。

あまりにも急すぎるので処理が追いつかない。

すると今度は、彼女は見下すかのような目つきに変わり、

「ふふ。と、言っても結局どちらかは死ぬのだけれどね。」

笑みを浮かべながら、さらに混乱を産むような事を投げかけてきた。

そして、彼女は振り返り様に、

「こんなところにいないで、早く帰った方がいいわよ。ふふふ。」

と残し、スキップでもしているかのような手つきで去って行った。

混乱している頭を整理出来ないほどに混乱していて、とりあえず彼女の支持に従う事にした。

頭に残っているのは、彼女の言葉と、去り際の月明かりにも似た光り輝く黄色い両眼だった。


帰り道、少し自宅付近が騒がしかった。

そんな事はどうでも良かったが、玄関のドアを開けると、少し生臭い匂いが漂ってきた。

バックを下ろし、匂いの方へ無意識足を運ぶ。

すると、そこには、血のついた両親が倒れていた。

長かったですがここまで読んでいただきありがとうございます。

2週間もお待たせしましたが、これから盛り上がりますので、頑張ります。


次はプレゼントの方を更新する予定です。

次話も出来るだけ早めに更新する予定です。

それでは。

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