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贈りもの  作者: lycoris
1.離別
11/73

目覚め

あれれ?

「え?あれ、ど、どうして?」

「最初から寝てたわよ。」

「え?でも、ここ。それに寝てたのわ…」

「私が起きた時からね。」

「な、なんだよ、最初からそう言えよ…」

それにしてもいつの間にか寝てたんだ。

うっかりってレベルじゃないほどに眠っていたとは、今は何時だ?

時計を見ると5:30を指していた。

「あっ‼︎」

やばい、もうすぐ下校時間じゃないか!

こんな事してる場合じゃない。

いつもならどうでもいいが、イベントを目の前に反省文なんてごめんだ。

さっさと回収して帰らねば。

「いったいどうしたのよ、急に慌てて。」

「急も何も、もうすぐ下校時間なんだよ!なんでもっと早く起こさなかった⁉︎それと早くそこをどけ‼︎」

「私もさっき起きたのよ。何よ、見たいアニメでもあるの?今時録画もしないなんて…」

呆れられた。いや、元々関係ないことだから余計に腹が立った。

「そんなんじゃねぇよ!早くどけ!」

「もう、うるさいわね、寝起きに癖に。」

「お前もだろ!」

「そう、私も寝起きだからだるいのよ。それくらい察せないの?」

「俺だってそうだけど、今はそんなことしている場合じゃないんだよ!」

「一体何をそんなに焦ってるのかしら?もしかして、これがないと不安でしょうがないの?」

彼女はそう言うと人の机だと言うのに勝手に中をあさって、予想外の物を手にしていた。

「なんでお前がそれを知って‼︎?」

「こんなカード、しかも死神の映ってるカードなんかが相当大事なようね。」

「っ!?いいからそいつを返してくれ。それさえ返してくれれば「あら?交渉のつもり?奪うつもりは無いわよ。それに"元々"はあなたの物だしね。」

「あ、ああ。」

差し出した掌の上に確かに俺の大事なカードが置かれた。

何故このことを知っているか、『元々』を主張したのかが気になったが、カードが帰ってきたことに安堵するのでいっぱいいっぱいだった。

「それじゃ、俺は帰「待って!」

「な、何だよ。」

「まだ下校時間までに時間があるでしょ?私この後暇だから、少しお喋りして行かない?」

断ろうと思ったが、今日一日中絡まれ続けた彼女のファンに対して文句を言って、対策を取らせることにした。

「ああ、返してもらったし別にいいが。」

「そう、なら、そこに跪きなさい」

「は?」

「聞こえなかったの?跪きなさい」

「いや、聞こえてはいた。ただ、どうしてかを聞い「いいから、早く!」

「はあ?もうわけわかんねーよ!これでいいんだろ⁉︎」

不服ながら従った。怒鳴りながらに屈んだ。

自分で許可を出したんだから、恨むなら自分を恨むしかない。

向こうは人の机だと言うのに、勝手にのし上がっている。

いつの間にか足まで組んで。

この構図はなかなかに屈辱だ。

「ッチ、これでいいのか?」

「あら?冗談のつもりで言ったのに?」

「お前な「ほら、いつまでもそこからパンツ覗いてないで、早く椅子に座ればいいじゃない」

「あー、もーうっさいなー。てめーのパンツなんざ興味ねーよ!」

反論しつつ、ズボンについた埃を払い、さっきと同じ、目の前に居るこいつの座席に座った。

「あら、もしかしてそっちの方の人だった?」「そうじゃない」

答えた後に、彼女はニヤリと唇を吊り上げた。

それと同時に、彼女の片目が黄色く輝いたように見えた。

「あら、なら私のパンツよりもあなたが惹かれるものって何なの?」

「別にお前とは直接関係ないからいいだろ」

「でも、私のパンツを覗いた罪は重いのよ?ちゃんと償って貰うわ。」

「めんどくさいなぁ…ただ昔の友人と近々会うってだけだよ!」

「本当にそれだけ?」

「ああ、それ以外の何でもない。」

「それだけのことで、あなたここ最近おかしかったの?」

そんなにおかしかったのか…

自分でもわかっていたけど、それほどだったのか。

「変なの」

「悪かったな。だが、お前も中々の変わり者だぞ。」

「あなたに言われたならそうなのね。」

自覚無しか。

「第一、何で俺なんかの席にs『キーコーンカーンコーン』

遮るようにチャイムが鳴る。

最終のチャイムなので音が大きめだ。そのおかげで俺の声はかき消されたようだ。

「よく聞こえなかったけど、もう帰らないといけない時間よ。」

「誰のせいだ。」

「あなたじゃないの?」

「お前なー!「それと、最後にいい事を教えてあげる。」

今度はこいつの声に遮られた。

「なんだよ、手短に」

「実は私、予言が出来るの」

「は?」

思わず声が漏れてしまった。

その時は気づかなかったが、さっき黄色く輝いた方と逆の目が、一瞬、赤く、紅く輝いた。

遅らせばながら更新です。

プレゼントと同時進行なので少し大変です。


ということで、本編の3つ目の視線は彼女、学園のアイドルでした。



次回更新は、最近忙しいので、申し訳ありませんが、再来週辺りになりそうです。(プレゼントの方もです)

ですが、ここからストーリーが展開して行きます。

期待にこたえられるよう頑張ります。


では、今回もここまで読んでくださり本当に感謝です。

ではでは、それでは

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