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誰も決められた未来からは逃げられない!

 俺のハンドルネームは「翌日の予言者」。


 この国で最大のネット掲示板で、俺は一躍有名になった。そりゃそうだろう。その日起きた事件を一日戻って、書き込むのだ。それも、俺の予言として。

 このため、今まであまり見なかったニュースを俺はチェックするようになった。

 今日も俺は自分の部屋でTVは点けっぱにしている。

 今日の大きなニュースは有名芸能人が起こす交通事故だ。俺は昨日、それを大々的に書き込んだ。

 もちろん、実名入りだ。

 その有名人がこれを読んだとして、この事故を避けようとしても、詳細なプロセスが変わっても、結果は同じなのだ。

 その事は、今までの事で俺は確信している。

 だから、細かなプロセスは書かない。結果だけをどかぁーんとアップするのだ。



 そんな時、臨時ニュースの音がTVから聞こえてきた。昨日と同じだ。

 俺がTVに目をやる。

 そこには俺がアップしていた芸能人の事故のニュースが表示されていた。ただ、詳細は昨日俺が見た内容とは違っていた。

 昨日は車で人をはねていたが、今日は自転車ではねたようだ。きっと、俺の書き込みを見て、びびったのだろうが、結局は同じである。


 みんな決められた未来から、逃げることはできないのだ。


 俺はそう思うと、ベッドに寝転び天井をぼんやりと眺めた。

 全ては運命とでも言うようなもので、決められている。

 そうなら、何か足掻いてみてもしかたない。時に流れに身を任せる。そう言うことだ。

 そして、そんな中、俺は時の人になりつつある。きっと、これが元々の俺の運命だったんだ。

 これから先、俺が翌日の予言者だと名乗り出ることで、名声とある程度のお金を手に入れられることだろう。そして、なんだ、女の子にもきゃーきゃー言われることになるかも知れない。


 「翌日の予言者」。

 それは俺だとそろそろ名乗り出る時だ。

 今度、俺がした大きな予言が的中した時、俺は名乗り出る。そう俺は決めた。


 そして、その大きな事件は意外と早く起きた。運命が俺に早く名乗り出ろと言っているかのようだ。

 全てが俺の味方になっている。俺はそう感じ始めていた。

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