本当にリセットしているとしたら
つまりはこう言うことだ。
この装置は俺と言う存在の記憶と言うか、意識と言うかそれだけが消えない状態で、俺以外全て本当にリセットされているのではないのだろうか。
するとなんだ、試験問題を紙に書き写してもだめだろう。
唯一、一日前に持って行けるのは俺の記憶だけである。
って、事は俺があの試験の内容を全て覚えるしかないんだ。
俺は一気にげんなりした。しかもだ、今さらだが、問題を覚えれたとしても、その正解は自分で解いておかなければいけないのだ。
クラスメートの頭のいい奴に解いてもらうなんて事をしてみろ。何で問題を知っていたんだとなって、俺がテスト問題を試験前に不正に入手したと思われるじゃないか。
結局なんだ、一日リセットできたとしても、俺が努力しなければならないってことじゃないか。
それが俺の結論だった。
それは俺をさらにげんなりさせてくれた。
最初の意気込みは完全に消え失せた。満点は無理だ。とにかくだ、一回受けて問題の雰囲気を掴み、次の日に受ける。それで十分だ。点は何とでもなれだ!
そう思い直した俺のテストはと言うと、さすがにテスト問題を知っているだけに、今までよりかは成績アップしたが、それでも下から、中の中程度になった程度で、決して威張れるものではなかった。
これでは奈央の気を引くことができない。
しかしだ、俺は思った。
勉強が全てなんかじゃない。勉強ができなくても、明るい未来を手に入れることができればいいじゃないか。
今の成績だって、奈央と付き合えないと決まっている訳じゃねぇしな。
俺は次の目標を奈央自身にロックオンした。




