表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/23

第6章 アンヴァサラの惨劇

 『アンヴァサラの惨劇』とは、人類にとって、恐怖の歴史の一つだ。


 アンヴァサラという大型モンスターには、『感知能力』が備わっていた。当時、『感知能力』の存在を知らなかった人類は、視界を遮るものが多い廃国へとアンヴァサラを誘い込み、死角から魔法や弓を使い攻撃を与えた。いつもどおり、相手の攻撃が当たる心配など誰もしていなかった。自分達は安全な場所から、ただ的に攻撃を当てるだけ、これはただのゲームだ。そんな気持ちで討伐に参加したハンター達は数分後、地獄を見た。


「ぎゃああああ!!」


 一人のハンターの悲鳴を皮切りに、その廃国に血の雨が降り注いだ。


「うわぁああああ!!」


 瓦礫の裏側に隠れていたハンターも


「ひぃひいいい、た、たすけでぇー!!」


 草陰に隠れていたハンターも


「うぎゃーーー!!」


 みんな殺された。視覚では捉えることの出来ない死角にいたハンターをつまみ出し、ヒネリつぶす大型モンスター。


 結局、討伐に参加したハンターは皆死亡した。そして、数十人のハンターの命だけでは足りなかったアンヴァサラは、『感知能力』を持つ大型モンスターに対して、対策も心の準備も出来ていない人間を、次々と殺していった。


 最終的に、アンヴァサラは1万の人間を殺し、3つの国を滅ぼした。さらに、人類の希望とされる『12騎士』のうち、3人の命を奪った。人類最強の12人の騎士。そのうちの3人の死亡は、『感知能力』という新しい能力の脅威をまざまざと人類に知らしめ、人類の記憶に恐怖と共に『感知能力』の存在を刻んだ。



これが、世に語られる『アンヴァサラの惨劇』である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ