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最終章 あっけない終わり
「ギャオウ……ウゥウウ……」
最期に情けないうなり声をあげて、ガリゲイオスは息絶えた。
牙の攻撃によって鼻角がなくなった途端、霧は消えた。それと同時に、ガリゲイオスは力を無くし、ほとんど抵抗することなく、牙の攻撃を受けた。わずか10発ほどの攻撃で、あれほどしぶとかったガリゲイオスは動かなくなった。そして、牙とクラリットは勝利を確信し、この戦いに終止符がうたれたのだ。
「なんだか、“終わり”ってあっけないものなんですね……」
クラリットは、そんな独り言を呟いた。
「……あぁ、そうだな」
牙もまた、そんな独り言を呟いた。
~用語解説~
『なんだか、“終わり”ってあっけないものなんですね……』
祭りの後の静けさ
恋の終わりの儚さ
人生の終わりの悲しさ
どれも、あっけなくて、なんだか……嫌になっちゃうよね。