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第一話  Reborn in Another World



「はぁ…」



この世界は実力主義である─────ただし学業が大半の。 運動神経も必要だが二次的なもの。運動を仕事にしている職業ももちろんある。しかし大企業への就職、大企業の大手株主…つまりは社会的地位の確立には専門的なものが必要な場合もあるが、基本的には学歴であり、学歴を良いものにするためには勉強できる者が必要なのでありそれらがない者たちは下へ下へ行くだけ。もちろん親も大切で、頭が悪くても親の扶養で生きていけるケースもあるが大半のものはそうではない。下へ下へ行き過ぎたものはどうなるかは想像がつくだろう。自宅を警備するしかない。



そして俺はどうなのかというと自己を過大しても…お世辞をありにしたとしても決していいとは言えない。 中の下…つまりは平均ちょっと下でありこの層が一番多いと個人的には思う。 もちろん一部分だけ優れているところもあるが一部分優れていたとして総合的に負けていたら負け。 テストの範囲自体の問題でもあるがそう言い訳したらその教科は得意ではないと認知されるかもしれない、なぜなら勉強ができる人は範囲を言い訳にしないから。


話が脱線したがまだ高一。希望がある年齢…まだ大丈夫だと言い聞かせている。 だが人間の根底にある性格はそう簡単に変えられるものではなく、怠惰…つまりはめんどくさがり屋な俺は中学の時と変わらずそのままだ。勉強も面倒でさぼる、運動不足、ゲームをやりすぎる、youtubeを見すぎる、これらが特徴だ。人間として興味があるものには大きく惹かれる。だがその「興味」は簡単に見つけられるものではなく、やりがいを感じない者はだんだんとストレスがたまり疲れていくだけだ。それを紛らわせるためにさぼる。その代償としてテストの点が低かったり、能力が低い。



そんな俺⋯月白黎夜はいつもの通学路を歩きながらため息をついた。友人関係は良好だ、ただ学生の本分である学業がよろしくない。 歴史・哲学的なことは好きだ、しかし哲学はテストでは出ないのに加えて言語…つまりは英語が壊滅的であり、まだ中の下を維持できているだけでもましだろう。 それに高校の受験に失敗してからやる気が一層出なくなった。入りたかった高校に入れなかったのが原因かもしれないが、高校に入ってから半年が過ぎた。過ぎてしまったことは基本的には気にしない性分なのは自分でも理解しているのにこの怠惰だけでは言い表せれないものが胸の奥でつっかかっていた。



(自動でどこでも翻訳できるような便利なものとかあったらなぁ)



そう考えていた時だった。



────キキー



そのようなものが近くで聞こえた。考え事をしていた俺は横から突っ込んでくる車には気が付かなかった。 しかし歩行者の信号は青であり、車が信号無視をしてきたことは理解できた。そして車に体がぶつかり、体全体に強烈な痛みが響いた。到底人間の体では耐えられるものではなかった。

俺の視界はだんだんと真っ暗になって────不思議な光景が流れた。



暗い世界に何かがあった。それは視界の届く範囲だけでも無数に存在し、どこまで続いているのか想像さえできなかった。それらは例えるならビー玉に近い。そのビー玉一つ一つの中には、小さな世界のようなものが見える。だがよく見ると、その世界の中にもまた世界があるようだった。まるでマトリョーシカのように、世界が世界を内包している。大きさも大体ビー玉と同じでありだんだんとだんだんと減っては増えたりして整備され道のようなものができた。それぞれ形も色も微妙に違う。中には互いにくっつき、ひとつの大きな球体になっているものやただ接触するだけで連なっているものもあった。まるで小さな世界同士が触れ合い、広がり続けているようだった。無限とも思えるその量はもはや気持ち悪かった。


理解し終える前に強制的に足が動くような感覚になりそのまま道を進んでいった。道自体は歩ける…訳でもなく宙に浮いているような感覚であり方向の感覚すらわからなかった。そして強制的に動いている足以外は指の一本すら動かず、まるで自分自身の時間が止まっているようだった。


道の途中に人のようなものが立っていた。そう知覚した途端そこで道は終わり、ビー玉みたいなものも消えていた。あの数えきれないほどの量をどうやって一瞬で消したのかはわからない。それよりも────

そこに立っている人のようなものはじっとこちらを見ていた。女性のような容姿でとても綺麗な人。 …いや綺麗すぎるその容姿は人間の見た目だが本当に人間かはわからなかった。そもそもなぜこんなところに人間がいるのかもわからなかった。


その女性は指をさした。方向感覚すらないため右か左か、上か下か、前か後ろかはわからないが、指さしたその先には光のようなものがあった。もともと存在しなかった光のようなものは今この瞬間出生み出されたと理解できた。光のようなそれは自然とドアの形になった。 再び女性を見るとそのドアを開けて進めと言っているのを’’強制的’’に理解させられた。



それに対して何か言おうとしたら────言葉が出てこなかった。そして今、音自体がないことに気が付いた。 音という概念すら存在しないと思わせるほどに無音だった。 そして強制的に扉が開き、進めさせられ、再び視界が暗くなり始めた。自分は感謝するように動かない体を無理やり動かしてお辞儀をした。その行動に顔が驚いているようにも見えたところで、視界は完全に真っ暗になった。



────悲鳴のようなものが聞こえる。いや、自分から悲鳴を出しているようだった。 そして目を開けると




────体が小さくなり泣いていた


処女作です。

誤字脱字等あったら報告してほしいです。

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