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魔導機「マギア」の開発記録  作者: 丼もの好き
1号機 魔導機機城
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1号機 魔道機城マギア・トリスタ 2話

次の日、朝食を食べてからユリアと一緒に家を出た。今日は冒険者組合で依頼を取ることになっている。依頼は6~1等級まであり、適した等級のものしか受けることはできないが、今日はユリアの同行者ということで俺もついていくことにした。もちろんサポートは欠かさないようにするし、報酬もユリアのものだ。


「今回は何の依頼を受けるんです?」

「ん~……前の依頼が遠出だったからなぁ。今日は日帰りできるくらいのちょうどいいやつがあったらそれにしようかな。」

「いいんじゃないかな」


まあ妥当かな、といった感じだ。長期の依頼、それも遠出するタイプの依頼はとんでもなくキツイと、とある冒険者の先輩も言っていた。水浴びもできず寝るときも堅い地面の上、時には眠ることすらもできない極限環境……等々今は受けることすらできない長期依頼について嫌な想像を浮かべていると、


「そういえば。マギアって等級上げってまだなの?その実力ならもう上がってもいいと思うんだけど」

「まだだよ。そもそも冒険者になったのもつい1か月前だよ?点数も足りないしもう少し先だって。」

「そっか~……つまんないの」

「こればっかりはどうしようもないでしょ。いきなり何段も等級が上がったって余計な軋轢を生むだけだって」


恐らくユリアは正式に一緒に依頼を受けたいのだと思う。冒険者になる催促自体は研究所員時代にもあったことだし……なんて考えていると組合の建物についた。3階建ての結構大きい建物だ。すぐに中に入って依頼に行く準備をする。


「じゃあ、あたしは依頼取ってくるから、同行手続きしておいてね。また後で!」

「わかってるよ。終わったら、外で合流しよう」

「わかった!」


そんな感じでユリアと別れ、6等級用の受付へと向かった。


「6等級、マギアです。2等級ユリアとの同行をお願いしたいのですが」

「はい、同行ですね。少々お待ちください」


受付嬢に等級カードを渡し、そのまま数分待つ。建物内を見渡せば今日も数多くの冒険者たちでにぎわっていた。


「お待たせしました。2等級ユリア様の依頼同行ですね、確認しました。ユリア様がお取りになった依頼書の写しです。どうぞお受け取りください」

「ありがとうございます」


そう言って依頼書の写しと等級カードを受け取り、受付を離れた。どれどれ、どんな依頼を取ったのかと見てみると……


『2等級   増殖した大王スライムの討伐   』


げっ、大王スライム……。コイツは兎に角でかく、核まで攻撃が通らない面倒なモンスターだ。また、物理攻撃が効きにくいため、魔術攻撃が必要になる。まあ、ユリアと一緒なら大丈夫か……と思い直し、組合の外に出た。ユリアはもう外に出ていたみたいで、俺が出てくるのを見た途端走ってこっちに向かってきた。


「準備は家でしてきてるし、もう出れるよ!どうする?」

「お昼の弁当だけ買っていこうか」

「そうしよう!何にしようかな~」


適当に弁当を買って街を出た。この依頼はどうやら今日の朝一番に出されたものらしく、討伐対象の場所も町の門から歩いて1時間もしないところにあるようだ。

と、いう事で無事に正午を回る前に討伐対象のもとへとたどり着いた。ここは、街から南西に少し行ったところで、湿地帯になっている。3体ほどに増えた大王スライムの姿も確認できた。もとは1体だったらしく薄い粘液でつながっているようだ。……荷物に盗難防止の魔術をかけ、戦闘準備をする。俺の役目は戦うユリアのサポートだ。


「強化魔術も掛け終わったし……うん、ばっちりだね」

「じゃあ、いってくるね」

「がんばって!」

「はーい!」


ユリアは戦闘態勢に入り、大王スライムの1匹に向かって突進する。彼女の戦闘スタイルは、一撃目に左手の盾を叩きつけスタンさせ、二撃目に属性魔術をまとわせた手斧でぶった切る、というものだ。今回はスライム系に相性のいい風属性を纏わせているようだ。スライムは、核とその周りの凝固魔素によって構成されており、核を破壊するか疑似魔素を全て散らせば倒すことができる。風属性は拡散の力を持つので特別相性がいいのだ。


「セイッ!」

「~~~~~。:;。-;:^~~~~~」


何とも言えない音を立てて1匹目の大王スライムが消滅した。続く2匹目も同様、一瞬のうちに倒される……と見せかけて、拡散が甘かったのかユリアに覆いかぶさるようにして復活する。


「危ない!」

「大丈夫、だよッ!」


すんでのところで脱出し核に一撃入れてユリアはいったん引いてきた。これで2匹目。残るは最初から一切動きを見せない残りの1匹だ。


「何かする前に、殺る!」

「!!!」


もう一度、ユリアが突進体制に入ったその時だった。動かなかった大王スライムが突然ブルブルと体を震わせ始めた。


「「なに(だ)、あれ」」


2人同時に声が出た。それくらい、その大王スライムだったものは異質だったからだ。不定形な体は変わらず、ところどころが鳥や馬、植物や鉱物、そして人間の一部になっており、それは今までこいつが食べてきたものというのは簡単に想像がついた。よくある形態変化ではなくなにか、もっと別の何かになろうとしているような……そんな予感がした。


「どうする、ユリア。姿だけじゃない、魔力量もさっきとはケタ違いだ。撤退を視野に入れてもいいと思うけど」

「アレはきっと悪いものだよ。ここで倒さなきゃ、街がどうなるか……まだ魔力にも余裕があるし、大丈夫!」

「無理はしないでよ」

「わかってる!ハッ!!」


ユリアは次々と触手を切り飛ばし、異形のスライムを削り取っていく。しかし、切り飛ばしたはずの体が再び寄り集まっていき、隙を突かれたユリアは拘束されてしまった。


「ッ!ユリアアア!!!」


気づいた時には俺は駆け出していて、そして固有魔法を発動させていた。俺の固有魔法は『想像主』というものでこうなればいいな、という想像を短い間だけ現実のものとするものである。今思い浮かべたのは……ユリアを拘束している触手の破壊。そしてそれは現実のものたなった。触手は破壊され、自由になったユリアの渾身の一撃により異形のスライムは消滅した。不気味に蠢く模様をした核だけを残して……。






ちなみになんですけどマギアは21歳で身長は174㎝くらい、ユリアは1歳年下で186㎝くらいあります。

そうです、ユリアのほうが身長高いんです。

あと、武器としてユリアはバックラーみたいな盾と手斧、マギアはお手製の杖と手甲を使います

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