第25話:錬金室のエルフ
本日もお読みいただきありがとうございます。第25話では、教会の朝の様子と、錬金室に籠る謎多きエルフ・アルクメーネが初登場します。少しゆったりとした日常回寄りですが、今後に絡む要素を色々と忍ばせてありますので、さらっと楽しんでいただけたら嬉しいです。
まだ日も昇らない、夜と朝のあいだの時間帯だった。
コツ、コツ、と規則正しく廊下を歩く誰かの足音が、静まり返った建物の内側に淡く響く。その音に、誠二はまぶたの裏に浮かんでいた眠気を追い払われるようにして目を覚ました。
視界いっぱいに広がるのは、見慣れない天井だった。
石造りの天井は年季の入った白い漆喰で覆われ、ところどころに細かなひびが走っている。昨夜まで灯っていた蝋燭はいつの間にか消えていて、代わりに部屋を照らすのは、分厚いガラス窓から斜めに差し込んでくる冷たい月光だけだ。青白い光が、壁の十字架の輪郭を浮かび上がらせ、薄闇の中に淡い影を落としている。
鼻をくすぐるのは、冷えた蝋の残り香と、乾いた洗いざらしのシーツの匂い。それに、教会特有の、石と古い木が混じり合ったような、ひんやりとした空気の匂いだった。
誠二は瞬きをしながら、ぼんやりと昨夜の記憶を手繰る。クエストから戻ってきて、リリーに肘鉄されて――気を失ったところまでは覚えている。あとは、意識が途切れるように真っ暗だ。
ふと、胸の内に不安がよぎる。
寝る前……いや、正確には気絶する前にすぐそばにいたはずのリリーの姿が見えない。誠二は上半身を起こし、首だけを動かして部屋の対角線上に置かれたもう一つのベッドへと視線を向けた。
そこには、ふくらんだ布団の山があった。丸い丘のようにこんもりと盛り上がり、月明かりの下で、その頂が規則正しく小さく上下している。
寝息に合わせて、布団の端がふわり、ふわりと揺れた。
(……よかった。ちゃんと寝てる)
胸の奥に溜まっていた緊張が、ほっとほどける。リリーもどうやら眠りについたようだ。昨日、彼女は自分が戻ってくるまで起きて待っていて、戻るなり着替えの用意から怪我の処置までしてくれた。その疲れがどっときたのだろう。
そう思いながらぼんやりと布団の山を眺めていると、廊下から聞こえていたコツコツという足音が、ぴたりと部屋の前で止まった。
次の瞬間、ノックもなく扉の錠前がガチャリと鳴る。
重たい木の扉がゆっくりと開くと、薄暗い部屋の中に、廊下の灯りが斜めの帯となって差し込んできた。廊下に並ぶ壁掛けの燭台はどうやら新しい蝋燭に替えられたばかりらしく、柔らかな火の色がゆらゆらと揺れ、床の石畳に揺れる光と影の模様を描き出している。
その光を背にして、一人の女性が静かに部屋へと入ってくる。
腰まで伸びる艶やかな黒髪を、寝起きだというのにきちんと梳かしている年長のシスター――皆から「姐さん」と呼ばれている人だった。
昼間、ベールをかぶっている時の厳格さを思わせる雰囲気とは打って変わって、今は頭を覆う布を外しているせいか、印象ががらりと違って見える。黒髪が肩から背中にかけてさらりと流れ、その横顔はどこか年若くも見えた。
それでも、優しげな垂れ目だけは変わらない。その、柔らかい眼差しのおかげで、薄暗い部屋の中でも、誠二は一瞬で相手が誰なのかを理解できた。
姐さんは石畳の床にほとんど音を立てない足取りで部屋に入ってくる。そしてふと視線を動かした先で、ベッドの上で身を起こしている誠二と目が合った。
彼女はびくりと小さく肩を震わせ、目を丸くする。
「せ、セイジさん!? 帰ってらっしゃったんですね」
「すみません。昨日帰って来た時には、皆さんもう寝ちゃってて」
驚きの色は強いものの、その奥には安堵がくっきりと浮かんでいる。胸の前でそっと両手を重ね、姐さんはほうっと息を吐き、ようやく笑顔を取り戻した。
「本当に良かったわ。初めてのクエストは本当に危ないから、皆、気が気じゃなかったのよ。何事もなかったようで何よりです」
そう言いながらも、姐さんは誠二から視線をそらさないまま、ゆっくりとリリーの眠る布団の山へと歩み寄る。そして、ためらいもなく、ふわりと掛け布団を引きはがした。
中には、修道服を着たままベッドの上で横たわるリリーの姿があった。
いきなり温もりを奪われたせいか、彼女の眉間にはきゅっと皺が寄り、口元から小さなうめき声が漏れる。頬はほのかに赤く、長い睫毛が震えながら伏せられていた。
だが、それを目にした姐さんの表情は、また別種の驚きへと変わる。
「……魔力切れ? どうして」
「あ、あの姐さん。リリーは、もうちょっとだけ寝かせておいてあげられませんか」
慌てて誠二が口を開いた。
「昨日、俺が帰ってくるまでずっと起きててくれたみたいで。しかも、クエストで怪我した俺の治療までしてくれて……多分、そのせいで寝不足なんだと思います」
姐さんは眠るリリーの顔をじっと見つめる。頬にかかる前髪を指先でそっと払うと、ふっと表情を緩め、先ほどよりもずっと自然で、柔らかな笑みを浮かべた。
「……そうでしたか。それなら仕方ありませんね」
掴んでいた掛け布団を再び持ち上げ、今度は肩までしっかりと掛け直してやる。ふわりとあたたかな布がかけられた瞬間、リリーの顔から強ばりが抜け、代わりに安らかな表情が戻った。口元がかすかに緩み、夢の中で何かに微笑みかけているようにも見える。
「それじゃあ、リリーの分の朝の仕事は、誠二さんに任せてしまってもよろしいですか?」
「そりゃあもちろんですよ。掃除洗濯料理から各種雑用まで、何でも任せてください」
「フフ、それではついて来てください」
姐さんはそう言って踵を返し、再び扉の方へと歩き出す。
さっき入ってきたときよりも、どこか足取りが軽くなっているように見えた。黒髪が揺れ、修道服の裾が廊下の光をすくうたび、彼女の周りの空気まで明るくなったように感じられる。
カツ、カツ、と静かな靴音が部屋から遠ざかっていく。置いて行かれるまいと、誠二も慌ててベッドから腰を上げた。立ち上がった拍子に視界が少し揺れ、体がよろめくが、なんとか姿勢を立て直す。
ふらつきながらも扉へ向かい、廊下へ出る前に振り返って、そっと扉を押し戻した。音を立てないように慎重に閉め、ほんの隙間だけ残したところで、部屋の中に向かって小さな声で囁く。
「おやすみ……昨日はありがとー」
声になっているかどうかも怪しいほどの、かすかな一言。
それだけを部屋の中に残し、扉を最後まで閉める。
再び踵を返そうとしたところで、すぐ目の前に、にこにこと笑う姐さんの顔があった。思っていたよりはるかに距離が近く、誠二は思わずのけぞる。
「ど、どうしたんですか!? 姐さん」
「いえいえ……若いというのは良いものだなあ、と」
「え……あ、あは……あはは」
どこか含みのある視線と、年長者の余裕がにじむ微笑み。
誠二は乾いた笑いで返すことしかできない。
「さあ行きましょう。ついて来てください」
(この世界の人ってみんな距離感近いんだよな……心臓がいくつあっても足りねえ……)
胸のあたりでバクバクとうるさく跳ねる心臓の音を押さえ込むように、誠二は小さく深呼吸をして、先を行く姐さんの背中を追いかける。
廊下に出ると、外はまだ深い群青色に沈んでいるのに、修道院の中はすでに朝の準備で動き始めていた。
二階の窓から下を見下ろせば、菜園の土をならすシスターたちの姿がある。白い息を吐きながら鍬を動かし、畝と畝の間を行き来している。庭のハーブや野菜にかかった夜露が、まだかすかに残る月の光を反射して、銀の粒のようにきらめいていた。
廊下のあちこちでは、別のシスターたちがモップをかけたり、古い木の窓枠を布で磨いたりしている。石造りの床は夜の冷気をそのまま留めているらしく、ブーツ越しでも足先から、じんわりと冷たさが伝わってきた。
そんな中で、姐さんの姿が視界に入ると、皆一様に手を止め、背筋を伸ばして丁寧に挨拶をしていく。
「おはようございます、姐さん」
「今日もよろしくお願いします」
思いのほか上下関係がしっかりしているらしい。
姐さんは、そんなシスターたち一人ひとりに同じ目線を向け、笑顔で挨拶を返す。
「おはようございます。冷え込んでいますから、あまり無理はしないようにね」
「体調はどう? 昨日、少し顔色が悪かったでしょう」
体調を気遣う言葉や、昨夜の出来事についての軽い雑談を交えながら、歩みを緩めることなく進んでいく。
誠二もその後ろで、ぺこぺこと頭を下げ、相槌だけを打つ役に徹する。シスターたちの会話の内容までは分からないことも多く、完全に首だけ動く赤べこ状態だった。
しばらくそんな調子で進んでいくと、姐さんが歩きながら後ろをうかがうように声をかけてくる。
「ごめんなさいね。立ち止まってばかりで。これも私の仕事の一環なんです」
「いやあ、そんな。……ほんと、皆から好かれてるんですね。姐さんが、皆から姐さんって呼ばれる理由が分かる気がします」
「ウフフ……そうですか。そう言っていただけると幸いです」
姐さんは振り向きこそしないものの、肩を少しこちら側へ傾け、口元を指先で軽く隠しながら微笑んだ。その仕草に、周囲のシスターたちもつられて柔らかく表情を緩める。
「そうだ。そういや、なんですけど」
ふと思い出したように、誠二は前を歩く姐さんの背中に声をかけた。
「頭のベールって、朝は被らなくてもいいんですか? さっきからすれ違うシスターさんたちも外してるようだったんで」
「他の教会や修道院では分かりませんが、うちはそうですね」
姐さんは歩みを緩めながら、説明を続ける。
「日が昇るまでは、私たちを見守ってくださっている主が、闇の中でも迷わず見つけられるように――という、ちょっとした決まりがありまして。髪や顔を隠すヴェールは外しておくんです。ですので、陽が出たらまたきちんとかぶりますよ」
「へえ……」
宗教的な意味合いがどこまで本気なのかは分からないが、少なくともこの場所で長く続いてきた習慣なのだろう。元の世界でも知らなかったシスターの常識に、誠二は純粋な興味を覚え、感心しながら耳を傾ける。
そんな他愛もない会話を、いくつかやり取りする。
いつの間にか、修道院の一階の一番奥――人の気配の少ない廊下の突き当たりまで辿り着いていた。
前を行く姐さんはそこでぴたりと足を止めると、身体の向きをくるりと返し、誠二の方へと向き直った。そして、話題を切り替えるように、コホンと小さく咳払いをひとつ。
「ここは錬金室となっております」
目の前の扉は、他の部屋のものよりも分厚く、木目の濃い重厚な板でできていた。守りのためか、表面には細かな魔法陣のような装飾が彫り込まれている。扉の隙間からは、乾いた薬草の匂いや、金属と薬品が混じった独特の匂いが微かに漏れ出していた。
「セイジさんにも伝わるように言うとですね……」
「薬とかポーション? みたいなのを作る部屋ですかね。ゲーム知識ですけど」
「よくご存じで。その通りです」
姐さんは嬉しそうに頷く。
「この部屋では、庭で採れたハーブや、冒険者ギルドから頂いた素材を駆使して、様々な効果を持つポーションを作っているんです」
説明を聞いているうちに、誠二の胸の内で、別の種類の興奮がむくむくと頭をもたげ始める。
(錬金術……現代科学の発展にも貢献した、一種の科学。しかもここは異世界……こう言ったら負けた気がするが、錬金術の本場みたいな場所だ)
想像が加速していく。
(じ、実験したい! こっちの世界にしかない薬草とか鉱石とか……色々混ぜて、煮詰めて、沈殿させてみたい! 未知の化合物とかできちゃうかもしれないし、成分分析も――いや、この世界に精密機器なんてないか? でも、分離とか精製くらいなら――ああもう、調べたい! 作りたい! 調べたい! 調べたい! 調べたい!!!)
「あの……誠二さん。誠二さん!!」
「はっ!?」
「……顔、すごいことになってますよ」
興奮のあまり、脳内が事実上トリップしていたらしい。
現実に引き戻されて、自分の表情を想像した誠二は、嫌な汗が背中をつうっと伝うのを感じた。
口元はだらしなく吊り上がり、目尻もきっと歪んでいたに違いない。実際、口の端からはうっすらと涎まで垂れていたらしく、姐さんは、ここへ来てから初めて見るほどあからさまに引いた顔をしていた。
「ああ、ごめんなさい! 俺、こういうのにほんと目がなくて。想像しただけでよだれが……って、パブロフの犬かい!!」
「……」
渾身のボケとセルフツッコミを披露してみたが、その後に訪れたのは、耳が痛くなるほどの沈黙だった。
「……ほんとすみません。マジで変なテンションになってました」
「あはは……だ、大丈夫ですよ。むしろ元気そうで何よりです」
(気を遣っての愛想笑いが一番メンタルにくる!! くそ……なんとか話を逸らさなくちゃ)
冷え切りかけた空気を、さっきまでの和やかなものに戻すべく、誠二は全力で頭を回転させる。この時に導き出された答え――それは、レーネだった。
この修道院で一番年少の少女。はちみつ色の金髪に、くりくりした丸い目。可愛げの塊のような存在。
誠二は、自分の失態を誤魔化すために幼女の名を利用するという、最低な判断を下した。
「そうだ! レーネ、レーネは何の仕事してるんですか!!」
やけに大きな声で、空気ごと上書きしようとするかのように叫んだ、そのときだった。
ギギ……と鈍い音を立てて、錬金室の扉がゆっくりと開く。
わずかに生まれた隙間から、ひょいと顔を覗かせたのは――小さな少女、のような影だった。
レーネと同じくらいの十歳前後に見えるような小柄な体つき。ゆったりとした白色のネグリジェのような服が、その華奢さと、陽に焼けたような浅黒い褐色肌をいっそう際立たせている。
だが、何より目を引いたのは耳だった。
木の葉のように長く伸び、先が尖っている。顔の横からすっと伸びたその耳は、人間のものよりはるかに大きく、長い。部屋の中から漏れる淡い光に縁取られて、その輪郭がはっきりと浮かび上がる。
腰よりもさらに下まで伸びた、ふわふわとした金色の髪が、夜明け前の薄闇の中でわずかに揺れる。その髪の隙間から覗く瞳は、磨かれたルビーのように綺麗な赤で、宝石そのもののようにほのかに光を宿していた。
ジトッとした半眼でこちらを睨みつけるその視線は、体のサイズに似合わず鋭い。
「お主らあ!! さっきからうるっさいんじゃけど!! こっちが仕事中なの、分かんない?」
疲労のせいか、かすれ気味の小さな声。だが、その声色に込められた苛立ちは、嫌でもはっきり伝わってくる。
誠二と姐さんの額に、冷や汗がじわりと滲んだ。
二人は、まるで示し合わせたように同じタイミングで腰を折る。
「「ご、ごめんなさい!!」」
「息ぴったりじゃな、お主ら」
呆れたように目を細める少女に、姐さんが慌てて言葉を続ける。
「誠に申し訳ございません、アルクメーネ様」
「ホント、すんません!!」
頭を下げるタイミングも回数も、完全にシンクロしている二人を前に、アルクメーネと呼ばれた少女は、さらに肩を落として溜息をついた。
「……もうよいから。リリーの奴はまだかの? あやつが寝坊なんて珍しいんじゃけど。今日の分の仕事が溜まっておるんじゃが」
「そ、それが……」
姐さんが言いよどんだところで、誠二は一歩前に出て、手のひらをさっと上げてそれを遮る。
自分が説明する――そんな意図を込めて、姐さんに目配せを送ったあと、アルクメーネに向き直る。
「えっと……」
「結論から話せ」
細かい説明に入りかけた誠二の言葉を、アルクメーネは容赦なく断ち切った。
ジトッとした紫の瞳が、誠二の額あたりをまっすぐ射抜く。その視線に、背筋が自然と伸びる。
「今日は俺……いや、私が手伝わせていただきます」
小さな身体から発せられる、妙な重圧に喉を鳴らしながらも、誠二は目を閉じ、言葉を絞り出すようにしてはっきりと言い切った。
「……最低限のマナーはあるようじゃな。まあ、そのくらい言えるなら良いわ。早く入れ」
アルクメーネはそう言い残し、扉を押し開けたまま、くるりと身を翻す。小さな背中は、すたすたと錬金室の奥へと歩いて行き、やがて棚と棚の間に紛れて見えなくなった。
誠二と姐さんは、ゆっくりと同じ速度で首を横に向け合う。視線が重なった瞬間、張り詰めていた緊張の糸がぷつりと切れ、二人同時に肩から力が抜けた。
「はぁぁぁ……」
深いため息が、重なり合って漏れる。
「姐さん、あの人は?」
「あの方はアルクメーネ様」
姐さんは声を潜め、敬意と畏れの混じった口調で説明を続ける。
「私も詳しいことは存じませんが、ずっと昔からこの修道院におられて、魔術的な指導をしてくださっている方です。そのおかげでこの修道院も成り立っているようなもので……誠二さんに限ってはないとは思いますが、どうか、くれぐれも無礼のないようにお願いしますね」
(なんでそんな重要人物の相手を、よりによって俺なんかに任せるんだよ!)
喉元まで出かかった本音を、誠二はなんとか飲み込む。
ここでは自分は、あくまで善意で泊めさせてもらっている立場だ。仕事は選べない――そのくらいのことは、さすがに理解している。
それよりも、どうしても気になることを口にした。
「そうだ、あの耳って……」
「ご存じかは分かりませんが、彼女はエルフと呼ばれる人種です」
姐さんの声には、どこか憧れにも似た響きがあった。
「長い時を生きる賢人にして、魔術のプロフェッショナル。冒険者を続けるのであれば、御仁から学べることも多いと思いますよ」
「遅い!!!!!」
姐さんの言葉をかき消すように、錬金室の中から怒鳴り声が響き渡った。
乾いた木の扉越しでも分かるほど、はっきりとした苛立ちが込められている。
これ以上待たせると本格的にまずい――直感が、全身を駆け巡った。
「うわ、やば」
誠二は短く姐さんに頭を下げると、慌てて錬金室の中へと駆け込む。
扉の向こうからは、乾いた薬草の香りと、煮立つ薬液の湯気、それにかすかな金属音が混じり合った、異世界特有の「実験室」の空気が、むんと押し寄せてきた。
その空気の向こうで待ち構えるのは、耳の長い小さな魔術師――アルクメーネ。
誠二の、異世界科学との出会いの一日が、こうして始まろうとしていた。
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。今回は教会組の掘り下げと、新キャラ・アルクメーネの顔見せ回でした。彼女も今後、物語に深く関わってくる予定ですので、印象などいただけると励みになります。ブックマークや感想をいただけると、続きの執筆の大きな力になります。




