第一話
街には雪が降り ジングルベエエ~ルう~~とジングルベ~ル♪
壊れかけたラジカセから聞こえる音楽が流れる
でもって色褪せた小さなクリスマスツリーもあったりする
ある学生さんのお部屋で・・・
「美味しいです 美味しいですコンコン」「寒かったですコンコン」
ごくごく、ジュルジュル~~はぐはぐっ
それは それは幸せそうにカップ麺を食べている『子きつね』
愛らしい笑顔をさせつつの
子ぎつね 赤い布で出来たリボンを首にしている。
「ああ、そう・・良かったね」眉をピクピクさせつつ学生さん
「・・・もう五個目だね」「はいコンコン!」
「感謝感謝ですコンコン」
子キツネは ポカポカと暖かいコタツから出て
それから、勝手に子キツネは
6個目の『赤いキツネのカップ麺』のフタを開けて
電気ポットのお湯を注いでいた。
で・・何気に小さな肉球が愛らしい☆
「ああああ~~いい香りです コンコン」子キツネ
「・・・・・・」黙っている学生
「もう、お腹が空いて仕方なくって助かりますコンコン」子キツネ
「あ、お名前は?」「和樹だよ かずき!」
先程、帰りの通学路で 子キツネが行き倒れている所を助けてしまったのだが
大事な食料である赤いキツネが減ってゆくのが気になって仕方ない和樹
「本当に助かりました和樹さんコンコン」本当に嬉しそうな子キツネ
ご満悦そうな弾む声
「そうですか 良かったね」力尽きそうな声の和樹