巻二 登場人物および関連地図
◎草原全土
■ジョルチ部
【フドウ氏】
インジャ……本編の主人公。のちのミノウル・ハーン。数多の盟友とともに草原を統一する英雄。称して「義君」。敵人からは「亡族の小僧」と呼ばれる。
ハクヒ……インジャの伯父。フウの兄。テクズスの追撃からムウチを守る。忠臣。
タンヤン……クウイの子。身の丈八尺の長身。
ムウチ……インジャの母。のちの「聖母太后」。夢に天王に会う。
フウ……インジャの父。「若き翼」と呼ばれた勇将だったが、テクズスに謀殺される。
クウイ……罪を犯してタムヤに逃れた男。
【ジョンシ氏】
ナオル……インジャの最初の盟友。胆力に卓れた智勇兼備の良将。
シャジ……ジョンシの宿将。
ウルゲン……ナオルの兄。族長争いに敗れて、ミクケル・カンに投じる。
【キャラハン氏】
セイネン・アビケル……ベルダイ右派に敗れ、インジャに投じてその盟友となる。知謀衆に優れ、神算鬼謀を以てズラベレン氏を降し、連丘にベルダイ右派を破る。
【ズラベレン氏】
コヤンサン……ズラベレン三将の筆頭。勇猛にして豪放。神都では酒乱の悪癖が禍を招く。
イエテン・セイ……三将の一。寡黙で冷静。
タアバ……三将の一。
【ベルダイ左派】
トシ・チノ……若き族長。
チハル・アネク……キハリ家の女将軍。二条の鉄鞭を操る。
キノフ……医道に通じた娘。「天仙娘」と称される。
サイドゥ……トシ・チノの片腕。知謀の将。
カトラ……左派の先鋒。
タミチ……左派の副先鋒。
ナハンコルジ……左派の将軍。
カナッサ……写生に長ける。称して「金写駱」。
アンチャイ……キハリ家の娘。野盗に襲われたが、ゴロに助けられる。マシゲル部のギィに嫁ぐ。
【ベルダイ右派】
サルカキタン・ベク……右派の族長。勇猛なるも短慮にして酷薄非道。称して「大人」。敵からは「野人」と呼ばれる。
トオリル……指揮統率に卓れる良将。
【アイヅム氏】
コニバン……テクズスの子。仁に富む好漢。
テクズス……フウの盟友であったが、これを謀殺した非道の将。サルカキタンに斬られる。
■タロト部
ジェチェン・ハーン……「メンドゥの妖人」と称される。幼いインジャを養育する。
マタージ……ジェチェンの第三子。インジャの初陣に参加して、盟友となる。のちの「通天君王」。
ゴルタ……猛将。インジャの初陣を輔ける。
■カムトタオ(ジュレン部)
ハツチ……身の丈八尺。長髯を靡かせる好漢。「美髯公」と称される。コヤンサンの酒乱によって牢に入れられる。
イェリ・サノウ……大興の王族の末裔。人嫌いだが知謀才略は傑出している。セイネンと同窓に学ぶ。
ゴロ・セチェン……神都一の富豪。奸計に嵌まりギィを頼る。
ヒスワ……ゴロの家宰であったが、これを陥れる。「奸人」と称される。草原に覇を唱えるため計略を練る。
サルチン……商人。知謀衆に優れる。
ヘカト……商人。コヤンサンと争う。寡黙。
オガサラ・ジュゾウ……表は建具屋だが、実は無頼の頭領。異能の主。「飛生鼠」また「五技鼠」。
トシロル・ベク……役人。ゴロたちと親しい。ヒスワに追われる。
ワラカン・ドルチ……神都の元首。ヒスワの甘言に乗る。
ビリク……上卿。
ムルケ……上卿。
ジエン……上卿。
ハサン……上卿。
ボルゲ……上卿。
プラダ……上卿。
グルデイ……上卿。
■ウリャンハタ部
【スンワ氏】
ミクケル・カン……大カン。ヒスワと結んでメンドゥを渡り、草原制覇を目指す。
カントゥカ……のちのエルケトゥ・カン。猛将。
【カオエン氏】
ジュン・ヒラト……ウリャンハタきっての知将。
チルゲイ……弁舌巧みな奇人。
【ウラカン氏】
イシャン……「喪神鬼」の異名を持つ猛将。
ツォトン……イシの知事。
カトメイ……ツォトンの子。
■マシゲル部
【カンダル氏】
マルナテク・ギィ……ハーンの嫡子。「獅子」と称される傑物。アンチャイを娶る。
【ジャルム氏】
コルブ……若き将。弓に優れる。
【クルベイ氏】
バラウンジャルガル……若き将。
■その他
エジシ……タムヤに住む学士。ムウチらを援助。
ハレルヤ……放浪部族ダルシェの若き将軍。インジャ初陣の際、言葉を交わす。
タルタル・チノ……放浪部族ダルシェの族長。
ドクト……オロンテンゲル山のカミタ氏族長。テムルチと争う。
オノチ……カミタ氏の将。弓に優れる。
テムルチ……ドノル氏族長。ドクトと争う。
マルケ……イタノウ氏族長。
クニメイ・ベク……カムタイの商人。「紅大郎」と称される。
ミヤーン……イシ出身。
ムジカ……ヤクマン部ジョナン氏族長。
ジュド……野党の首領。「夜雷公」と称する。
トオレベ・ウルチ・ハーン……ヤクマン部ハーン。梁と結んでジョルチ部を分裂させた。