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草原演義 付録  作者: 秋田大介
巻八
16/26

巻八 登場人物および関連地図

草原(ミノウル)全土

挿絵(By みてみん)


■ジョルチ部


《フドウ氏》

インジャ(ジョルチン・ハーン)【義君・赤心王(フラアン・セトゲル)】……本編の主人公。のちのミノウル・ハーン。数多の盟友(アンダ)とともに草原(ミノウル)を統一する英雄。オロンテンゲルの山塞を出て、ついに部族(ヤスタン)を統一。即位してハーンとなり、ナーダムを開催した。ウリャンハタ革命後、タムヤにてこれと会盟。即位五年、ついに南征の軍を興す。


タンヤン【長旛竿(オルトゥ・トグ)】……身の丈八尺の長身。大将旗を護持する。


ムウチ……インジャの母。のちの聖母太后。夢に天王(フルムスタ)に会う。


ウル・ウマルタク・ヴァルタラ……インジャの嫡子。南征中に生まれる。


ハクヒ……インジャの伯父。戦死。「万戸侯神威将軍」に封じられる。


《ジョンシ氏》

ナオル【胆斗公(スルステイ)】……インジャの最初の盟友(アンダ)。胆力に卓れた智勇兼備の良将。諸将の信頼厚く、山塞では副主。インジャ即位に伴って「右王」となる。新生ウリャンハタ部に使者として赴く。南征では第一軍を率いる。


テヨナ【鑑子女】……ウルゲンの妻ボドンチャルの侍女。小ジョンシ滅亡の際、インジャに直言して感心される。アネク・ハトンの侍女。


シャジ【往不帰】……ジョンシの宿将。


《キャラハン氏》

セイネン・アビケル【百策花】……ベルダイ右派に敗れ、インジャに投じてその盟友(アンダ)となる。知謀衆に優れ、神算鬼謀を以てズラベレン氏を降す。近衛軍(紅袍軍(フラアン・デゲレン))を統轄する。


《ズラベレン氏》

コヤンサン【呑天虎】……ズラベレン三将の筆頭。勇猛にして豪放。神都(カムトタオ)では酒乱の悪癖が禍を招く。小ジョンシ戦で先鋒を願い出たが、ドルベンの策に嵌まり敗れる。


イエテン・セイ【霖霪駿驥(りんいんしゅんき)】……三将の一。寡黙で冷静。


タアバ【旱乾蜥蜴(かんかんせきえき)】……三将の一。ひと言多い。


《ベルダイ左派》

トシ・チノ【霹靂狼】……「チノ」の号を持つ。ジュレン部に追われ、インジャの山塞に投じる。インジャ即位に伴って「左王」となる。南征では第二軍を率いる。


チハル・アネク・ハトン【鉄鞭(テムル・タショウル)】……キハリ家の女将軍。二条の鉄鞭を操る。かつて密偵と誤ってインジャを捕らえる。山塞の戦で勇名を馳せる。インジャ即位に伴って、ハトンに冊立される。懐妊のため南征は不参加。


キノフ【天仙娘】……医道に通じた娘。


サイドゥ【長韁縄(デロア・オルトゥ)】……トシ・チノの片腕。知謀の将。ベルダイ右派との戦で先知の才を見せる。


トオリル【百万元帥】……指揮統率に卓れる良将。献策するも容れられず、出奔してインジャに投じる。


カトラ【隼将軍(ナチン)】……「双璧」の一。


タミチ【(えん)将軍】……「双璧」の一。


ナハンコルジ【石沐猴(せきもっこう)】……部将。ナオルらと神都(カムトタオ)に赴く。


ノイエン【飛天熊】……身の丈九尺の巨漢。ナーダムの奉納相撲でカトラを破る。インジャの身辺を警護する。


カナッサ【金写駱(アルタン・テメエン)】……写生に長ける。


《アイヅム氏》

コニバン【慈羝子(じていし)】……テクズスの子。仁に富む好漢。サノウの計で山塞に降る。山塞の守将の一人。


《カミタ氏》

ドクト【癲叫子】……テムルチと争っていたが、インジャに仲裁されて下山。歌楽に長じる。会盟にて歌う「奔馬(クラン)と戯れる」を作曲する。


オノチ【雷霆子(アヤンガ)】……弓に優れる。ナーダムの騎射で優勝する。


《ドノル氏》

テムルチ【九尾狐】……オロンテンゲルの山塞をドクトと争った知将。山塞の守将の一人。


《イタノウ氏》

マルケ【白面鼠(シルガ・クルガナ)】……右派に追われるインジャ、アネクらを救う。山塞の守将の一人。アイルをダルシェに襲われる。


シズハン【小白圭】……連丘で敗れたインジャを迎えに行くようマルケに勧めた佳人。アネク・ハトンの侍女。



■タロト部


マタージ・ハーン【通天君王】……ジェチェンの第三子。インジャの盟友(アンダ)。祭祀儀礼に長じる。ウリャンハタ部に敗れ、インジャと行をともにする。タムヤを宰領し、広大な牧地を得る。タムヤ会盟にも参加。


ゴルタ……猛将。インジャの初陣を輔ける。タロト部の左王。


マジカン【鎮山侯】……マタージの兄。連丘で火計に遭い、戦死。


ジェチェン・ハーン【メンドゥの妖人】……前タロト部ハーン。ウリャンハタ部の奇襲で命を落とす。インジャ即位後、「大王」の尊号を贈られる。



■カムトタオ(ジュレン部)


イェリ・サノウ【獬豸(かいち)軍師】……大興の王族の末裔。人嫌いだが知謀才略は傑出している。セイネンと同窓に学ぶ。招かれて山塞に投じる。ジョルチ部を国家とするべく大権を授けられ、断事官(ヂャルグチ)に任命される。タムヤ会盟にて駅站(ヂャム)の設置を進言する。


ハツチ【美髯公(ゴア・サハル)】……身の丈八尺。長髯を靡かせる好漢。コヤンサンの酒乱がためにインジャに投じる。副使として西原に赴く。駅站(ヂャム)の整備を委される。


オガサラ・ジュゾウ【飛生鼠・五技鼠】……身も口も軽いが、異能の主。小ジョンシとの戦ではドルベンの策に嵌まり捕らえられた。ジョルチ部にて諜報を司る。


トシロル・ベク【豬児吏】……役人。ゴロたちと親しい。ヒスワに追われたがクニメイに救われ、山塞に投じる。タムヤの民政を司る。


ゴロ・セチェン【蓋天才】……神都(カムトタオ)一の富豪。奸計に嵌まりギィを頼る。ダマンの命が危ういことを予言する。


サルチン【楚腰公】……商人。知謀衆に優れる。山塞の役敗戦後、光都(ホアルン)に難を避け、ヒィ、チルゲイらと交わりを結ぶ。北伐中危機に陥ったヒィに舟を調達してこれを救う。東原にて「楚腰道」と呼ばれる駅站(ヂャム)を敷く。


ヘカト【鉄面牌(テムル・フズル)】……商人。寡黙。コヤンサンと争った。ヒスワを諫めたあと、やはり光都(ホアルン)に出奔。北伐より撤退するヒィに神都(カムトタオ)を囲む計略を示唆する。また神都(カムトタオ)へ潜入し、数多の計略を成す。


カノン・ジュン【一丈姐(オルトゥ・オキン)】……長身の女丈夫。光都(ホアルン)に向かう途中、ゾンゲルに襲われたが、ヒィらに救われる。


コテカイ【嫋娜筆(じょうだひつ)】……能書の佳人。


チャオ【銀算盤】……商人。ミヤーンとは旧知の間柄。ヒスワ即位の報を携えて山塞を訪れる。イシでカントゥカの叛乱を助ける。



■ジュレン帝国(ウルス)


ヒスワ・セチェン【奸人】……ゴロの家宰であったが、これを陥れる。草原(ミノウル)に覇を唱えるため計略を練ったが、山塞に敗れる。その後、セペート部と結んでヒィ・チノの留守を襲ったが失敗。ついに大院を廃して自ら皇帝(グルハーン)を僭称した。楚腰道を断ち、光都(ホアルン)を囲むも失敗する。ヘカトの策により全部族に向けて勅使を派遣したのちドブン・ベクを処刑、孤立する。


スブデイ・ベク……ヒスワの従弟。閣卿の筆頭。強欲。「鄭王丞相大元帥」となる。


グルカシュ【呼擾虎(こじょうこ)】……カムタイ出身の将軍。ヒスワに認められてナルモント部攻撃の大将となったが敗れる。ヒスワ即位後、復権。光都(ホアルン)攻略を指揮するが敗れる。軍制改変後は「神都公大将軍」。


ダルチムカ【金毛狗】……ジャラート氏族長(ノヤン)。グルカシュとともに光都(ホアルン)を囲む。「呉公前将軍」。


ヒムガイ【青面(ゆう)】……顔一面に青痣を持つ。近衛大将。


ムンヂウン……征東将軍。


ハラ・ドゥイド……征西将軍。


ブギ・スベチ……征南将軍。


タイラント……征北将軍。



■ウリャンハタ部


《スンワ氏》

カントゥカ(エルケトゥ・カン)【衛天王】……二丁の戦斧を操る猛将(バアトル)。オロンテンゲル山撤退の際、その武勇を示す。ミクケルに叛旗を翻し、ドゥルガド台地でこれを破って即位。タムヤにてインジャと会盟する。ともに南征軍を興す。


ボッチギン【渾沌郎君】……カントゥカを叛乱に踏みきらせる。「上屋抽梯の計」をもってウラカン氏を陥れるなど、卓抜した戦略の才を見せる。


エミル・ガネイ【妖豹姫】……不思議な魅力を持つ娘。


ヂュルチダイ……ミクケルの遺児。


シャギチ……フワヨウの甥。ミクケルの侍臣。ムカリとともに去る。


ミクケル・カン……旧の大カン。ヒスワと結んでメンドゥを渡り、草原(ミノウル)制覇を目指すが、オロンテンゲル山でインジャに敗れる。カントゥカに敗れて処刑される。


《カオエン氏》

ジュン・ヒラト【潤治卿】……ウリャンハタきっての知将。オロンテンゲル山撤退を指揮した。その後、政務を委されていたが、カントゥカとともに叛乱。執政となる。


チルゲイ【奇人】……諸方で好漢と交わる。「カラバルの同士討ち」を画策したあと、「チェウゲン・チラウンの盟」を斡旋。山塞ではタムヤを落とす計略を出す。西原に帰って叛乱に参加、双城を落とす。革命後、外交を担い「タムヤ会盟」を実現。またバラウンの記憶回復に貢献する。


アサン・セチェン【聖医(ボグド・エムチ)】……衆望を集める聖君子。ミクケルに囚われ、好漢をして蜂起させる契機となる。医療のみならず軍民両政に秀でる。バラウンの記憶喪失について助言する。


サチ【花貌豹】……男装の麗人。槍の使い手。ミクケルの冬営を焼いたほか、ドゥルガドの役で「寡をもって衆を囲む」奇跡的な用兵を駆使、自軍を勝利に導いた。ナユテの妻となる。南征では第二軍を率いる。


カコ・コバル【|雪花姫《ツァサン・ツェツェク】……高潔有徳をもって知られる賢婦人。カオエンのアイルを守り、イシで「カンの猟犬」を退ける。ジョルチ部に使者として赴く。


タケチャク・ヂェベ【矮狻猊(わいさんげい)】……慧敏にして敏捷。常に斥候として軍の先を駆ける。


ササカ【蒼鷹娘(ボルテ・シバウン)】……知勇兼備の美しい女丈夫。鷹を調教する天才。ドゥルガドの役でボロウルを射る。


ジュチ・クミフ【娃白貂(あいはくちょう)】……異能ある佳人。


クメン【笑破鼓】……常に笑みを絶やさぬ好漢。


ナユテ【神道子】……光都(ホアルン)出身。占卜に長じる。チルゲイと旅に出て、幾度もその異才をもって彼らを助ける。インジャの下に留まり信頼を得る。使者として西原に赴き、サチと結婚する。


《ウラカン氏》

カトメイ【竜騎士】……ツォトンの子。小ジョンシを守るタムヤへ物資を輸送していたが、チルゲイの説得で密かに寝返る。叛乱に加わってイシを奪取する。


ムカリ【亜喪神】……喪神鬼イシャンの長子。戦斧の使い手。醜面亀ボロウルとともに「カンの猟犬」と称される。ミクケルの遺児を奉じてヤクマン部に投じる。四頭豹と組んでソラを陥れる。八旗軍の一、赤軍の大将となる。


《ネサク氏》

シン・セク【麒麟児】……弓射を能くし、軍馬に劣らぬ速さで駆ける異能を持つ。叛乱において随所で活躍し、ドゥルガドの役ではミクケルの後方を衝いて勝利を決した。南征では全軍の先鋒となる。


タクカ【知世郎】……奇策を得意とするシンの参謀。地理物産に詳しく、戦場にドゥルガド台地を推す。酒に弱い。駅站(ヂャム)の整備に貢献する。


《カムタイ氏》

スク・ベク【一角虎(エベルトゥ・カブラン)・小虎公】……勇将。長槍の使い手。ミクケルに父を殺され、叛乱に参加。クニメイの援助によってカムタイに入城。ドゥルガドの役でミクケルを捕らえる。クル・ジョルチ部の猛将ササウェイを屠る。南征では第三軍を率いる。


クニメイ・ベク【紅大郎(アル・バヤン)】……商人。トシロルを救い、草原へ逃がす。タムヤ攻略の際、火薬を調達する。スクのカムタイ入城を「紅火砲」をもって助ける。西原の駅站(ヂャム)を整備。


イェスゲイ……工人。兵器製造に長ける。紅火砲を生みだす。タムヤに渡し場を設け、イシの城壁を改良する。


ハヤスン……医人。民政の才を持つ。


オクドゥ……商人。文武に秀でる。


《チダ氏》

カムカ・チノ【牙狼将軍(チノス・シドゥ)】……北辺を守る将軍。


《ダマン氏》

ヨツチ【急火箭・矮豹子】……直情径行。


《イシ氏》

ミヤーン……チルゲイと旅に出る。カントゥカの叛乱を助ける。イシの民政を司る。バラウンの記憶回復にも貢献。


イェシノル【瑞典官】……イシの文官。


ヤムルノイ【鉄将軍(テムル)】……イシの武官。



■マシゲル部


《カンダル氏》

マルナテク・ギィ(アルスラン・ハーン)【獅子(アルスラン)】……アンチャイを娶る。チャテク家との内戦中、ムジカに攻められ一度は退けたが、バラウンが策に嵌まり敗れる。その後、ムジカと和し、「チェウゲン・チラウンの盟」を結んだ。かつてのタロト部の牧地を収めて即位する。ソラを受け容れる。ダルシェのハレルヤと親交を結ぶ。


アンチャイ・ハトン【瓊朱雀(けいしゅじゃく)】……キハリ家の娘。野盗に襲われたが、ゴロに助けられる。マシゲル部のギィに嫁ぐ。アステルノに捕らえられたが、チルゲイのはたらきでギィのもとに帰った。ギィ即位に伴って、ハトンとなる。ギィの子を懐妊する。


ベルグタイ【双角鼠(エベルトゥ・クルガナ)】野盗。額にふたつの瘤を持つ。


《ジャルム氏》

コルブ【迅矢鏃(じんしぞく)】……弓に優れる。ヤクマン部との戦で本隊と離れ、野盗になっていたが、チルゲイに会ってギィとの合流を果たす。ギィ即位に伴って族長(ノヤン)となる。


《クルベイ氏》

バラウンジャルガル【黒鉄牛(ハラ・テムル・ウヘル)】……ヤクマン部との戦では策に嵌まって同士討ちを演じる。その後、逃走中に崖から転落したところをハレルヤに救われる。記憶を失っていたが、チルゲイらにより回復、帰還した。


《キライ氏》

ハリン【赫大虫】……アンチャイの側に仕える。


《チャング氏》

ウチン【賢夫人(ボクダ・ウヂン)】……ギィ即位後、族長(ノヤン)を説いてこれに帰順させる。アンチャイの側に仕える。



■ナルモント部


《ムヤン氏》

ヒィ・チノ・ハーン【神箭将(メルゲン)・飛虎将】……チルゲイと交わり、旅に出る。光都(ホアルン)の前でカノンを救い、ゾンゲルを降す。ギィ、ムジカと「チェウゲン・チラウンの盟」を結ぶ。父の負傷で帰還。ハーンとなり、セペート部に出征するも失敗する。神都(カムトタオ)軍に囲まれた光都(ホアルン)を救い、シノンを南伯に任命する。


キセイ【神行公(グユクチ)】……日に千里を行く早足のもの。


ゾンゲル【病大牛】……光都(ホアルン)近郊の野盗。ヒィに私淑する。近衛軍の将。


《サトラン氏》

ツジャン・セチェン……知謀に優れる。エルゲイ・トゥグの戦で見事な采配を振るう。撤退の際は殿軍を務めた。


《タラント氏》

モゲト【小金剛】……膂力衆に優れる。先鋒を任される。


《アケンカム氏》

ショルコウ【司命娘子】……名将ベルン・バアトルの娘。文武両道の女傑。留守地がジュレン部に攻められた際、迎撃する策を立案した。


ゴオルチュ……ベルンの末弟。北伐の留守を預かる。


ムバイ……信頼おける老将。


イドゥルド……ベルンの遺児。北伐後、族長(ノヤン)となる。


《オラザ氏》

ワドチャ……族長(ノヤン)の嫡子。ギィの知己。氏族(オノル)を挙げてヒィを支援する。


ミヒチ【白夜叉】……白面の女丈夫。


《ムルヤム氏》

シノン・コムト【隻眼傑(ソコル・クルゥド)】……イルシュ平原にて鼎目蛇を討ち、楚腰道を復す。ヒィ・チノの信頼を得て「南伯」となる。黒袍軍(ハラ・デゲレン)と称される精兵を率いる。


ヤマサン・マシャ【笑面(だつ)】……シノンの僚友で軍略に長じる。光都(ホアルン)の守備を委される。



■ヤクマン部


《ヤクマン氏》

トオレベ・ウルチ・ハーン……梁と結んでジョルチ部を分裂させた。テンゲリを祀り、章宗より「英王」に封じられる。梁公主に惑わされてソラを追う。四頭豹を信任、これを丞相にして政事を委ねる。


ジャンクイ・ホンタイジ……梁公主の産んだ男子。中華(キタド)名は「江魁」または「張魁」。諸王粛清後、皇太子に立てられる。実は四頭豹の子。


ダサンエン……七卿。八旗軍の一、緑軍の大将。


コルスムス……七卿。侍衛軍の帥将。武芸全般に通じる。


スーホ……七卿。財政に通暁し、税制を司る。


ウルイシュ……七卿。牧畜に詳しい色目人。


チンラウト……七卿。後宮に仕える宦官の長。


大スイシ……七卿。もとは西域の商人。


小スイシ……七卿。大スイシの長子。讒言を好む。ソラのダルシェ征伐に軍監として参加、おおいに軍を惑わす。


イハトゥ……ハーンの嫡子。四頭豹に叛旗を翻したが、ケルド台地で敗死。


ドラサン……三子。英明を謳われていたが、マンドゥ兄弟らの急襲によって横死。


ダマン・マンチク……四子。梁公主に陥れられて斬刑にされる。


《ジョナン氏》

ムジカ【超世傑】……族長(ノヤン)。仁義に厚い。チルゲイと出会い、これを客とする。マシゲル部を攻めてチルゲイらの力で勝利を得る。アンチャイを庇護し、のちにギィ、ヒィと「チェウゲン・チラウンの盟」を結ぶ。ソラをマシゲル部に逃がす。北軍を率いてインジャの南征軍を最前線で迎撃する。


タゴサ【打虎娘】……ムジカの妻。男勝りの女丈夫。懐妊する。


オンヌクド【奔雷矩(ほんらいく)】……部将。インジャの即位を視察。


マクベン【皁矮虎(そうわいこ)】……部将。直情径行。


アルチン【笑小鬼】……部将。人を笑わせる術に長ける。


《セント氏》

アステルノ【神風将軍(クルドゥン・アヤ)】……迅速機敏。マシゲル部のチャテク家を攻める。カラバルの同士討ちのあと、留守地を接収してアンチャイを捕らえる。梁公主を憎み、ソラの亡命を援助する。東軍の将。オロンテンゲルの山塞急襲を命じられる。


《ジョシ氏》

カンシジ・ソラ【赫彗星・赫飛猴】……族長(ノヤン)。礫を得物とする赤髪の好漢。亡きハトンの族子。「赤流星」と称する精強な軍勢を率いる。梁公主に睨まれ、ダルシェと戦う。叛賊の汚名を着せられてマシゲル部に投じる。


ゾルハン……ムジカの下で、軽騎部隊「紅き隷民(アル・ハラン)」を率いる。


《ガダラン氏》

キレカ・オトハン【紅火将軍(アル・ガルチュ)】……族長(ノヤン)。飛刀を操り、火攻を得意とする。和を尊ぶ仁者。叛賊となったソラを匿う。西軍を率いる。


《イレキ氏》

オラル・タイハン【碧水将軍(フフ・オス)】……族長(ノヤン)。礫と叉を得物とし、水攻に長ずる。ソラを発見するも、これを見逃して亡命を勧める。南軍の将。



■クル・ジョルチ部


《インガル氏》

ハヤスン・コイマル・カン……カン。超然として俗事に無関心。上卿の傀儡と化している。


《シュガク氏》

デゲイ……族長(ノヤン)にして上卿。奸智に長けた巨漢。


《タイクン氏》

セイヂュク……族長(ノヤン)。齢六十なるも猛将として前線に立つ。


《ブリカガク氏》

エジシ【太師】……タムヤに住む学士。ムウチらを援助。小ジョンシ来襲の報を携えて山塞へ来る。



■セペート部


エバ・ハーン【鎮氷河】……ケルン・カーン、ヒスワと結んでヒィ・チノを迎え撃つ。神都(カムトタオ)よりの勅使に怒り、ついに同盟は決裂する。


ズベダイ……エバ・ハーンの腹心。


ケルン・カーン【金杭星(アルタン・ガダス)】……北の異族(ホイン・カリ)族長(ノヤン)。エバの女婿。



■放浪部族ダルシェ


タルタル・チノ【大君】……族長(ノヤン)


ハレルヤ【盤天竜・太極柱】……インジャ初陣の際、言葉を交わす。チルゲイに出会う。ソラを迎撃し、これをあしらう。イタノウ氏を襲ったあと、トオレベ・ウルチの次子オルカクを討ち取る。記憶のないバラウンを助けたが、ギィと交わりこれを返す。



■その他


ドルベン・トルゲ【四頭豹】……テュルクダイ氏族長(ノヤン)と称する。奸智に長けている。小ジョンシにあってインジャらを苦しめる。撤退の際にはインジャを射て去る。ヤクマン部に現れて梁公主を籠絡、ソラを陥れる。丞相となり強大な権力を掌握。八旗軍を設置して、自ら白軍を率いる。実はジャンクイの父。


梁公主……梁よりトオレベ・ウルチに下賜された夫人。四頭豹、亜喪神らと謀り、権勢を振るう。皇太子ジャンクイを産む。


章宗……中華(キタド)を統べる梁の皇帝(グルハーン)。トオレベ・ウルチを英王に封じる。

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