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第9話 「見参! メタル三銃士!」

 前回までのあらすじ! ラージコングを倒したデストロイハートとデストロイスターの前に降臨してきた、天界のエリート幹部ラファエル! 2人は懸命にラファエルと戦うが、全く歯が立たない! しかしルシファーの転移魔法でワープすることにより、なんとか敵から逃げ切ることに成功! そしてルシファーは、2人のメタル(ぢから)を強化することを決意した!











 デストロイデュオの2人が、ラファエルと戦ってから数日が過ぎた!


 今日は待ちに待った日曜日である!


 エリカとクルミとルシファーは、近所にある空き地へと集まった!


「……で、今日はここで何をするの?☆」


 首をかしげてルシファーに尋ねるクルミ!


 するとルシファーは、自信満々の表情で答えた!


「今日は、君たち2人の“メタル(ぢから)”を強化させる特訓をここでやろうと思う! とても厳しい特訓になるけど、2人とも頑張ってついてきてくれ!」


「ところで、“メタル(ぢから)”ってなに?☆」


「簡単に言うと、悪魔の力のことさ! これが向上すれば、デストロイデュオに変身したときのパワーも底上げされるんだ!」


「ふーん、なるほどねー♡」


 納得したように腕を組むエリカ!


「実は今日の特訓のために、3人の協力者を呼んでいるんだ! もう少しで来るはずだよ! ちょっと待っていてくれ!」











 そして数分後! 空き地の前に、1台の黒い車が颯爽とやってきた!


「よし、2人とも! 紹介するよ! 今日の特訓のために連れてきた人気ヘビメタバンド、その名も“メタル三銃士”だ!!!」


「メタル三銃士?♡」


 怪訝な顔になるエリカ!


 すると車の扉が開き、中から3人の成人男性が出てきた!


「メンバーを順番に紹介していこう! まずは1人目、メタルとヒップホップを融合させる新進気鋭のクリエイティブラッパー、DJブロンズ!」


「うっす、よろしく」


 DJブロンズと呼ばれた男性が、そう言って挨拶する! 頭に赤いキャップをかぶり、ダボダボのTシャツに身を包んだ、少しチャラそうな見た目の青年だ!


「次に2人目! 情熱的な叫び声で地獄の扉もこじ開ける、メタル三銃士のシャウト担当Mr.シルバー!」


「頑張るぜ、よろしく!」


 ペコリと頭を下げるMr.シルバー! 無精ひげの生えた厳つい風貌をしており、上半身には黒のタンクトップを着ている!


「そして3人目! 奇想天外なライブ演出で観客を沸かす、天才ギタリスト兼演出家! MCゴールド!」


「よう、全て吾輩に任せておけ!」


 そう叫んでガハハと豪快に笑うMCゴールド! ふくよかな体格をしていて、あごには立派な黒髭を蓄えている!


 ――と、全員の自己紹介が終わったところで、クルミが静かに口を開いた!


「……いや、この人達と何をするの?☆」


 どうやら彼女は、唐突にやってきた怪しい不審者3人組に戸惑っているらしい!


「今から2人には、彼らと一緒にメタルバンドをやってもらおうと思う」


「ええ!?☆」


 驚愕するクルミ!


「ふーん♡」


 少しワクワクしたような表情になるエリカ!


「いいかい?  “メタル(ぢから)”というのは、ヘヴィメタルを歌うことによって強化されるんだ!」


「どういう原理?????♡♡」


「まあ詳細の説明は面倒だから省くけど、要するにヘヴィメタルっていうのは、地獄への賛美歌なんだ! だからヘヴィメタルを歌えば、地獄からエネルギーを貰える!」


「成程ね!♡」


 エリカは納得した! なので読者の皆様も納得して欲しい!


「……ところで、その3人は私達のことをちゃんと理解しているの?☆ ほら、魔法少女のこととか……☆」


「心配いらないよ! 実はこの3人は、人間じゃなくて下級悪魔なんだ! だから君たちの事情もちゃんと分かっている!」


「ええっ!?☆」


 するとMr.シルバーが口を開く!


「俺達3人は、どうしても地球でヘビメタバンドがやりたかったから、魔法で人間の姿を得てここへやってきたんだ。最初は地球の環境に適応するのに苦労したが、今じゃ普通に過ごせてるぜ」


「そっか……じゃあ、私達がデストロイデュオだっていう事も知ってるんだね!♡」


 コクリと頷くMr.シルバー!


「ああ。あの憎き天界の幹部、ラファエルをぶっ潰そうとしてるんだろ? いくらでも協力してやるぜ!」


 こうして、エリカとクルミのヘビメタ特訓が始まった!











「それじゃあまず初めに、このオレっちが2人に“ラップ”を教えてやるぜ!」


 そう言ってエリカとクルミの前に立つのはDJブロンズ! メタルとヒップホップを融合させた、新進気鋭のクリエイティブラッパーである!


「よ、よろしくお願いします……☆」


 クルミはそう言って、律儀に頭を下げた!


「OK! とにかくラップで大切なのは、鮮やかに韻を踏むことだ!」


「韻?♡」


「まあ要するに、似た発音の言葉や語尾が同じ言葉を繰り返すことさ!」


「うーん、オヤジギャグみたいなもの?♡」


 エリカがそう言うと、DJブロンズはニコリと笑い


「ああ、ぶっちゃけそんな感じだ!」


と答えた!


「いきなりラップを歌えって言われても困惑するだろうが、最初はリズムに合わせてオヤジギャグ言ってるだけでも形にはなるぜ! “布団吹っ飛ぶ”とか“ストーブすっとぶ”とか、そこら辺の言葉を適当に組み合わせればいいのさ!」


「成程、勉強になります!☆」


 そしてクルミは懐から手帳を取り出し、今しがたDJブロンズが言った言葉をメモする! 読者の皆様にはくれぐれも忘れないでいただきたいのだが、これは魔法少女の特訓風景だ!


「あと、ラップをやるなら滑舌も大切だな! とりあえず1秒間に20回“地獄”と言えるようになってくれ」


「はあ!?♡」


 驚愕するエリカ!


「地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄地獄……」


 早速練習を開始するクルミ!


 果たして2人は、無事にメタル(ぢから)を強化することが出来るのであろうか!?


 次回、「特訓! ヘビメタの極意を知れ!」に続く!!!


・さくしゃあとがき

 ついに エリカちゃんと クルミちゃんの とっくんが はじまったよ! みんな おうえんしてね! そして、 こんかいから とうじょうした “メタルさんじゅうし”の かつやくにも きたいしてね!

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