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第4話 「驚愕! デストロイスター誕生!」

 前回までのあらすじ! 勉強が苦手なエリカは、幼馴染で頭のいい吉澤クルミの家で勉強会をしていた! すると近所に怪人が襲来! 慌てて現場に駆けつけ変身するエリカ! しかしその一部始終を、クルミに見られてしまった! どうするエリカ!











「あ、あなた本当にエリカちゃん!?☆」


 呆然と立ち尽くしながら尋ねてくるクルミ!


「え、えーっと、そうなんだけど、今はそうじゃないっていうか……♡」


 エリカ――デストロイハートは、思わずしどろもどろになってしまった!


 しかし、敵はそんな2人の事情などお構いなしである!


「グルル……ニンゲン、センメツゥゥ!!」


 コボルトはそう叫ぶと、両手に生えた鋭い爪を突き立ててデストロイハートに向かってきた!


「!?♡ クルミちゃん、下がってて!♡」


 デストロイハートは素早くその場でジャンプし、コボルトの攻撃を避ける! そしてそのまま、空中で敵に蹴りを放った!


「グォォォウ!」


 コボルトは両腕をクロスさせ、デストロイハートのキックを正面から防いだ!


「クッ、凄いパワー……!♡」


 更にコボルトは巧みな身のこなしで空中にいるデストロイハートの足を掴み、思いっきり投げ飛ばす!


「キャーーー!!!♡♡♡」


 デストロイハートは叫び声をあげながらも体勢を整え、地面にストンと着地した!


「勝てない!♡ どうしよう!♡」


 デストロイハート、第4話にして一世一代の大ピンチ!


 その時、遠くから闘いを見守っていたルシファーに、悪魔的発想が舞い降りた!


「……そうだ! これならいけるかも知れない!」


 そしてルシファーはパタパタと翼を動かし、クルミの元へと飛んでいく!


「ねえ君! 僕の名前はルシファー! 君、デストロイスターにならないか!?」


「え!?☆ 黒猫がしゃべった!?☆ しかも飛んでる!?☆」


 いきなり常識の埒外にある存在を目にしてしまい、クルミは完全に脳がパンクした!


「頼む、しっかりしてくれ! 君が協力してくれれば、エリカを――デストロイハートを救えるかも知れないんだ!」


「え、エリカちゃんを……救える……?☆」


「そうだ!」


「わかった!☆ よくわかんないけど、やってみる!☆」


 流石はクルミ! 友達思いの真面目な女の子である!


「よーし、君に適性があるかは分からないけど、物は試しだ! やってみよう!」


 ルシファーがそう言って前足を突き出すと、クルミの手元にまばゆい光が現れた! 光がおさまると、そこには全長50センチの黄色い杖が!


 先端には大きな星の装飾がついており、エリカの持つロッドとは対照的なデザインになっているようだ!


「これを天に掲げて“ヘヴィメタル・デストロイチェンジ”と叫ぶことで、変身できるんだ!」


「変身……つまりこれを使えば、エリカちゃんみたいな姿に私もなれるの?☆」


「その通り! まあ失敗すれば灰になるけどね!」


 それはヤバイ!!


 しかしこうしている間にも、デストロイハートはコボルトにじりじりと追い詰められている! 迷っている暇などない!


「灰にはなりたくないけど……やるしかない!☆」


 クルミはロッドをグッと握りしめ、天に掲げた! そして、力強く叫ぶ!!!


「ヘヴィメタル・デストロイチェーーンジ!!☆☆」






 シュパァァァーーーンッッッッッ!!!!!






 ロッド先端の黄色い星が、彼女の叫びに呼応してまばゆく輝く! そして!


 クルミの全身は光に包まれ、一気にはじけた!


 その後そこに立っていたのは、いつもの優等生然とした吉澤クルミの姿ではなく!


 ――黒い革ジャンに袖を通し、顔中真っ白なペイントを施したパンクな女性であった! いつもかけている黒縁メガネは消えてなくなり、代わりに黒くて大きな星のマークが左目を囲うようにペイントされている!


 なんと一瞬にして、彼女もエリカ同様にヘヴィメタルバンドのボーカルのような姿に変わってしまった!


「やった、成功だ! 今の君は吉澤クルミじゃなく、悪魔の心を持った最強の魔法少女、デストロイスターだよ!」


 歓喜の声を上げるルシファー! それを聞いたクルミ――デストロイスターは唖然!!


「こ、これが……新しい……私?☆」


「そうだよ! 今の君ならあのコボルトを倒せる!」


「そっか……倒せる……これで……()(たお)せる……!!☆☆」


 その瞬間、彼女の中の“優等生としての理性”が音を立てて崩れ落ちた!


「……やってやるよこの野郎!!!!!☆☆☆☆☆」


 いつもの温和な口調から一転! 彼女の精神は荒々しい戦士(ウォリアー)と化した!


「く、クルミちゃん……?♡」


 敵から距離を取って牽制しつつ一部始終を目にしていたデストロイハートは、彼女の変貌ぶりに驚きを隠せない!


 するとデストロイスターは地面を一気に蹴って勢いよく走りだし、コボルトとの距離を詰めていく!


「チッ、面倒なヤツが増エタカ……!」


 デストロイスターの方を向いて構えるコボルト!


 対する彼女は右手に握りしめたロッドを振り上げ、躊躇なく敵の脳天へと振り下ろした!


「オラァァァァァ!!!!!☆☆ 死ねェェェェェ!!!!!☆☆」


「グルルァ!」


 コボルトは両腕をクロスさせ、デストロイスターのロッドを受け止める! だがその時、ロッドはバチバチと激しい音を立てながら電流をまとい始めた!


「ナニィ!?」


 ロッドから放たれた電撃をまともに喰らったコボルトは、悶絶しつつ後ずさる!


「シ、シビレル……!」


「逃げんなぁ!!!☆☆☆」


 そしてデストロイスターは素早くジャンプし、コボルトの顔面に強烈な跳び膝蹴りをかました!!!


「~~ッッ!!」


 コボルトは声も出せないままに膝から崩れる!


「今だデストロイスター! ヘヴィメタルロッドを構えて、“デストロイ・サンダー”と叫んでくれ!」


「おう!!☆☆」


 ルシファーの声を聞いたデストロイスターは、目の前で倒れるコボルトにロッドの先端を向けて叫んだ!


「くらえや!☆ “デストロイ・サンダァーーーーーーーーーー”!!!!!!!!!!☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆」


 するとロッド先端の星の装飾に、凄まじい勢いで青白いスパークが発生!


「地獄に落ちろ!!!☆☆☆」


 次回、「強烈! これがデストロイスターの戦い方!」に続く!!!


・さくしゃあとがき

 だい4わを よんでくれて ありがとう! こんかいは クルミちゃんが “デストロイスター”に へんしん したよ! これからは、エリカちゃん と クルミちゃん、 ふたりそろって “デストロイデュオ”として たたかっていくよ! これからも おうえん よろしくね!

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