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第15話 「作戦会議! ラファエルをぶっつぶせ!」

 前回までのあらすじ! クルミが青酸カリで死にかけた! そこに登場する3体のゴブリン! エリカはデストロイハートに変身して単身戦いを挑むが、敵の毒ナイフに苦戦を強いられる! しかし懐に残していた青酸カリをゴブリンの喉に突っ込むことで、なんとか勝利をもぎ取るのであった!











 そして数日後! 土曜日!


 エリカはルシファーと一緒に、クルミの部屋へとやってきた!


「よし、それじゃあ早速始めようか」


 ほどよく片付いたクルミの部屋、その中央に設置された丸いちゃぶ台の上を陣取るルシファー!


「えーっと、今日集まった理由は、あのラファエルを倒す作戦の会議をするためだったよね!☆」


 クルミは黄色くて四角いクッションに座りながら言った!


「そうだ! ラファエルを倒す方法を考え付いたから、2人に話しておく!」


 すると、床で大の字になって天井を見つめていたエリカが口を開く!


「でもさ、ラファエルがいつ来るのか、どこに来るのかもわかってないのに、作戦を考えて意味があるの?♡」


 彼女のポーズはおかしいが、確かにその意見には一理ある!


 だがそれを聞いたルシファーは、ニヤリと笑った!


「そこら辺の情報が分かっているから、2人をこうして集めたんだよ」


「どういうこと?♡」


「オッケー、それじゃあ紹介するよ! おいで、ヘラ!」


 ルシファーがダンディーな声で叫んだ、その瞬間!


 クルミの部屋は突然、まばゆい光に包まれた!


「「!?♡☆」」


 思わず目を瞑るエリカとクルミ!


 そして数秒後――ルシファーの隣に、1人の女性が出現していた!


 服装は黒のビジネススーツで、フォーマルなデザインが彼女のスリムな体型を際立たせている! 美しく整った顔には細い縁のメガネを掛けており、赤いルージュを引いた唇と目元のなきぼくろが非常にセクシーだ!


「初めまして、私の名前はヘラ。天界で働く下級天使です。突然お邪魔してしまってごめんなさいね」


 透き通るように綺麗な声で自己紹介をするヘラ!


 それを呆気にとられた顔で見つめるエリカとクルミ! ちなみにエリカはまだ床で大の字に寝っ転がったままである!


「え……ど、どうして天使がここに?☆」


 本来、天使は倒すべき存在のはずなのに、ここに来るのはおかしい! するとルシファーは、クルミの疑問に答えるためにゆっくりと口を開いた!


「彼女はラファエルの元で秘書として働く下級天使だ。でも、それは表向きの肩書き。本当は、僕がラファエルの動向を探るために数年前に送った下級悪魔のスパイなんだ」


 今明かされる衝撃の真実! なんとヘラは、天使でなく悪魔だった!


「下級悪魔……つまり、あのメタル三銃士の3人と同じような存在ってこと?♡」


 コクリと頷くルシファー!


「そういうことさ。それじゃあヘラ、ここからの説明は君に任せるよ」


「分かりました」


 そう言うとヘラは、セクシーに髪をかきあげながら話し始めた!


「先程説明があった通り、私はルシファー様に命を受け、肩書きを偽ってラファエルの元で秘書として働いているわ。そして数日前、ラファエルは4日後――すなわち明日の正午に、私立ファンタジーポエット学園の校庭に降臨することを決定したの。もちろんその目的はデストロイデュオの抹殺よ」


「なるほど……そういうのって、事前に決定しておくものなんですね☆」


「ええ。あなた達が日頃相手している怪物や、私のような下級の悪魔が地球に降臨するならそこまで大きなエネルギーは必要ないけど、ラファエルクラスは別よ。降臨の準備に数日かかるから、事前にスケジュールを定めておかないといけないの」


 先程から小難しい設定の羅列ばかりだ! これには思わず、読者の皆様もご立腹である!


「と、いうわけで……僕たちは、ラファエルの降臨に備えて罠を仕掛けておく。恐らく、この戦いがラファエルとの最終決戦になるはずだ。今から作戦を説明するから、気を引き締めて聞いてくれ!」


「オッケー!♡」


「分かった!☆」


 元気に返事をするエリカとクルミ! ちなみにエリカはまだ床で大の字に寝っ転がったままである!











 そして翌日――時刻は正午!


 日曜日なので人気(ひとけ)のない私立ファンタジーポエット学園の校庭で、その静寂を打ち破るように……






 ドカーーーンッッッ!!!






 耳をつんざくような轟音と共に、盛大な爆発が起こった!


「……さて……私の計画を邪魔するデストロイデュオを、早急に始末しなくては……」


 そう言いながら爆風の中から優雅に出てきたのは、ご存知ラファエル! 彼は几帳面に七三に分けられた髪をそっとなで、それから辺りを見回した!


 そして不穏な空気を感じ取ったのか、眉間にしわを寄せる!


「……この気配……まさか、待ち伏せか……?」


 と、その瞬間!


 彼目がけて、上空から巨大な火の玉が飛んできた!


「!?」


 カッと目を見開き、俊敏なステップで火の玉を避けるラファエル! 校庭の地面に激突した火球は、そこに黒々とした焼け跡を残した!


「この炎……いるな、デストロイハート!」


 そう叫んで、パッと上を見上げるラファエル!


 すると今度は、背後から攻撃の気配が!


「くッ!?」


 彼は、とっさに身をかがめた! 「ビュン!」という鋭い音と共に、稲妻が彼の頭の数ミリ上を通過する!


「今度は電撃か!」


 彼は後ろを振り返った!


「へー、中々いい反射神経してるじゃねぇか!☆」


「流石は天使だね!♡」


 そこにいたのは――自信ありげに腕を組んで笑う、デストロイデュオの2人!!


「……なぜ、俺がここに来ると分かったんだ?」


「いちいちそんなこと教えるかよ!☆」


 デストロイスターは、吐き捨てるように荒々しく答えた!


 だが、ラファエルはあくまでも冷静な表情だ!


「ふむ、まあいい。どのみち今回の降臨の目的は、お前たち2人の抹殺だ。だからむしろ感謝しなくてはな。探す手間が省けた」


 そう言うと彼は腰を低く落とし、全身に力を込め始めた!


「いくぞ……」


 すると彼の背中に、神々しい純白の翼が現れる!


「行くぜデストロイハート☆ 準備は良いか?☆」


「勿論!♡ 一緒にラファエルをぶっ潰そう!♡」


 こうして! デストロイデュオvsラファエルの熾烈な決戦が幕を開けた!


 次回、「決戦! デストロイデュオ対ラファエル!」に続く!!!


・さくしゃあとがき

 ついに デストロイデュオ と ラファエル の さいしゅうけっせんが はじまったよ! おとうさんや おかあさんと いっしょに おうえんしてね!

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