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奴隷と結社の輪舞曲  作者: 食物名団.鯖
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九話 登場

あらすじ

何だったっけ…そろそろ逝くわ

by 憐れな兵士

荒事は丸く収まり、急に家の中が静かになる。



「…………どうするの?この死体は」

「シザン君、君が片付けるべきなんじゃないかな。」

「…………クロ、元はと言えばお前が爆破したんだろが。お前が片付けるべきだ。」



一向に進展しない。そんな中でロロが手を挙げて



「……えと、わ、私がやっておきます……」



と言い片付けようとするが、クロノアが



「ロロ、お前がしてはいけない。俺がしておくよ」

「は、はい。わかりました。」



と言って死体を片付けた。行き先がどうなったのかは不明だが。



(なぁリズ、めんどい事はロロちゃんに頼めばクロがやってくれるんじゃねーの?)

(いい考えだけど、ロロちゃんに押し付けるのはよく無いわね。)

(最初からクロに頼めばいいか?)

(私は絶対断るわ。クロはそういう人よ。)











「まぁ、黒魔術の材料の足しになったしいいか。」



とんでもない事を言うクロノアに、ロロは驚く。



「え…………?!黒……魔術?!まさか……」

「まぁたあれか、お前も懲りねぇよなぁ。」




シザンが呆れた様に言う。



「まぁね、あ、そろそろおいとまするよ。ロロ、行こう。」

「え……?は、はい。シザンさん、リズさん、お世話になりました。」

「よせやい、照れるぜ」

「…………///」

「まぁ、二人とも、世話になった。また来るよ。」

「ははは、ロロちゃんだけでいいぜ。一人で来な」

「えっと…わかりました。それではお元気で」








不意に、クロノア頭に言葉が浮かぶ。それは結社からのメッセージだった。



「…………クロノアさん、どうしました?」

「ああ、町の調査だ。一緒に行くか?」

「はい!行きます!」



そして、この町の一つ先の町、ベ・ルーの町へとクロノアと二人で来たロロ。しかし、着くと同時に雨が降り出して、瞬く間に豪雨となってしまう。二人は急ぎ足になり、雨宿りできる場所へと急ぐ。



「いきなり降り出すとは…参ったな、傘なんて持ってきてないぞ」

「クロノアさん……服が濡れてしまいました……」

「………あ、ああ。実は俺も濡れてしまってるんだが…ロロはえと、見えて…いや、なんでもない。」

「クロノアさん?」

(黙ってしまわれた……私には考えていることがわからないよう)



だんまりとなってしまった二人。その二人の元に見知らぬ青年が近づいてきた。腰には剣が差されており、傘を持っている。



「……汝、理と数をあげよ?」

「??」

「……全ては、遥か時を司る少女なり。」



シザンの家に行った時と同じ合言葉だ。相手が結社の人間である事を知った青年は、軽く会釈をして話し始める。



「雨の中、ご苦労様です。私はビリーと言います。階級は緑の戦士です。」

「そうか、新人の派遣か。俺はクロノア、階級は白の賢者だ。」

(説明。結社には階級があり、ランクの高さが色や職で決まる。色の順は緑→赤→青→黒→白で、職の順は戦士→侍→魔術師→賢者→覇王の順。白の戦士、など職の中のトップまで行くと職を一段階上げることが出来る。)

「ロロ・ミュートです。えと…結社の人間ではないので」

「けっ、けけけ賢者様でしたか、大変失礼しました!」

「よし、調査も終わったし、ロロ、帰るぞ。」

「はっはい!」

「待ってください!クロノアさん、俺を連れて行って下さい!見たところ剣士がいないようですし…その子があなたの一番弟子であるのなら、私は二番目の弟子でありたいのです!そして強くなりたい!どうか…どうかお願いします!」

「…………そうか。死ぬなよ?」

「よ、よろしくお願いします!このビリー、決して貴方様より先には死にません!」



おちゃらけているが、その眼には熱い願望が感じられる剣士、ビリーが彼の班に加わった。





三日後、いつものように暮らしていたクロノアとロロとビリー。いつも先に起きるロロはクロノアを起こしに行く。



「クロノアさん、おはようございます。朝ですよ?」

「……おお、早いな。おはよう」

「ふわぁ…おはようございます。」



クロノアが起きた丁度、ドアをノックする音が響く。そして



「もしもし、クロノア・ゼロさんのお宅でしょうか?」



と、女の人の声が聞こえる。



「ああ、そうだ。入っていいよ。」



クロノアがドアを開ける。次の瞬間、剣のようなものがクロノアの額目掛けて飛んできた。

クロノアはそれを最短距離で避け、女の腕を掴む。女の腕は少し固い感じがした。



「流石です、私のフレイルを避けるとは…いやはや、お嬢様の言ったとおりですね。」

「め……メイドさん?クロノアさんのお知りあいですか?」

「こんな趣味あったんすね」

「……いや、俺はこいつを知らないし、趣味でもない。おいメイド、何者だ?そして何の用だ?」



しかしメイドはふふんと笑うだけで答えを言わない。代わりに別の言葉を投げかける。



「……汝、理と数を挙げよ?」

「??」

「全ては、遥か時を司る少女なり!」

「……全ては、遥か時を司る少女なり。なぜ結社の言葉を知っている?」

「そうですね…それは次の話で明らかになるでしょう。」

「いやお前意外とメたいな!」

次回、未定。

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