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今回は超短いです。
流奈は体育座りをしながらどうすれば元に戻って地球に帰れるのかを、考えていた。
「うぅん…やっぱり魔王倒さないと帰してくれないのかなぁ…」
魔王は大半の魔族と共に自分の尻の下敷きなってるなんて露ほどもにも知らず、探すプランを考える事にした。
「どうやって探そう………まあ虱潰しに目凝らしてそれっぽい城探すしかないよねぇ…」
流奈は心底めんどくさそうにため息をつく。
「はあ……それにしても…何で水着なんか着てるんだろあたし」
この世界に来る前は確か普通に半袖ジーパンの格好をしていた流奈はいつの間にか水玉模様のビキニに変わっていた。
流奈の体型はダイナマイトなナイスバディ。
大ざっぱに言うとボンキュッボンのグラビア体型。
何が言いたいかというとビキニが似合うと言うことだ。
「まあ、ちゃっちゃと終わらせど帰してもらおっと」
流奈は四つん這いで近くの大陸に近づき、その大陸を観察し始めた。
観察し始めてだいぶたったが、分かったことがある。
それは観察しても全く解らないとゆうことだ。
例えるなら、無倍率の衛星写真を渡されて「これで基地を探してくれ」と言われても、出来ないのと同じだ。
「はあぁぁぁぁ……」
魔王を見つけることのあまりの難しさにため息をついた。
―――――――――――
とある王国ではパニックになっていた。
そのパニックの原因は上空にあった。
巨大な女が上から覗きこんでいるのだ。
大きな地震が起きたと思ったら、今度は王都を覗き込む巨大な女の顔である。
パニックにならない訳がない。
その覗き込む巨大な女はめんどくさそうな顔をして……ため息を吐いた。
流奈にとってはただのため息。
しかし地上では大惨事だった
ハリケーンよりも風速のある流奈のため息は、王都のあらゆる物も吹き飛ばした。
王都のシンボルだった巨大な城は、弾けるようにバラバラに分解され跡形も無く無くなり、城の周りにあった貴族階級の住む家は宙に吹き飛び空中分解をしながら瓦礫になった。
重いはずのレンガや木片が軽々と宙に舞い、沢山の人や家畜が吹き飛ばされる。
女、子供、老人関係無くみんな等しく大空を舞い、遙か彼方に飛ばされていく。
王都だった所は一瞬でなにも無い荒れ果てた荒野となった。
流奈はまたもや無意識に沢山の人々を虐殺した。
本人は全くこの事に気付いておらず、呑気に伸びをしている。
流奈が自分がしている事に気づく時は来るのだろうか。