プロローグ:峰島太陽
僕(峰島太陽)は大学生になって考える時間が増えた。
自分のこと。社会のこと。宇宙のこと。
☁今日は曇りだ。
今の社会もそのように見える。
大人たちが作った【失われた30年】という呪い雲が空を覆っている。
このモヤモヤを晴らしたい。
「政治が変わらないといけない」
「教育に力をいれるしかない」
という、大人たちに合わせる義理は全くない。
僕は他責ではなく、これから先の道を自分の足で歩んでいきたい。
☁この本屋から外の曇り空を見ると、なんだか落ち着く。
ここで吉田松陰に出会った。
『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』を入口すぐ目の前の棚に置いてくれた定員さんに感謝を伝えたい。
幕末に松下村塾で武士だけでなく農民や町民、多様な身分の若者が集まり、学び合う場を整えた吉田松陰。彼に本を通じて出会うことができた。
偶然か。
必然か。
このタイミングで出会えたのは運がよかった。
指針ができた。
松下村塾から排出された若者が明治維新を起こしたように、今の日本を変える若者が集まる場を作りたい。
☁ここは曇っているが遠くの空は晴れている。
今始めれば、何かが変わる。
拳を握り、歯をグッと噛みしめる。
何も始めていない現在地から抜け出す覚悟ができた。
誰かが何かを始める一歩に寄り添えますように。




