第8話 思い出の家の試練
主人公のソフィーは不思議な世界に迷い込み、白い髪の女性に出会う。シアンはその存在に憤怒をしながら、次の物語に進む準備をしていた。
ソフィーは試練で手に入れた青い石を左手で見つめながら、次の冒険にワクワクしていた。
ルナは出来るだけ安全な道を選びながら、二人を先導していた。
「ここを抜けたら着くわ」
森のトンネルを抜けると、ソフィたちは、家の前に立ち止まった。
目の前には、古い木造の家で、古びた庭には、草花が生い茂っていた。
「あなたにはこれが何にみえる」
ルナが言うには、この場所は「思い出の家」といい、シアンとルナが見ている家と
ソフィーが見ている家はどうやら違うものが見えていた。
「またここに来るとは思わなっかったわ。」
ルナは目の前の家をみて、悲しみと憎しみが混じり合った顔をした。
シアンもまた、その家をじっとみつめながら、何かを考えているようだった。
「今回は私も一緒に入れるはずだから、シアン、さっき話したことお願いできる?」
ソフィーが試練にチャレンジしている間、ルナとシアンは次の試練について、
話し合いをしていた。
シアンがルナとソフィーの頭上に羽ばたいた。
「二人とも目を閉じて」
シアンは呪文を唱えて、ソフィーの見ている世界をルナに繋ぎ合わせた。
「よし、ルナどう?見える?」
ルナが目を開けると、古い木造の家が現れた。
「問題ないわ。ソフィーいきましょう」
ルナは、ソフィーの手を引きながら、家に入っていった。
家の中は、薄暗くて、ホコリっぽかった。
ソフィーは、足元にある骨董品を指でさわり、嬉しそうだった。
「ソフィー、この家に見覚えはあるのかしら?」
ソフィーは、家の周りをキョロキョロしていた。
「ええと、これは……」
ソフィーは考え込んでいたが、突然記憶が蘇ってきた。
「この家は……パパとママが暮らしていたお家」
ルナは驚いた表情を浮かべた。
ソフィーは思い出して、懐かしそうに笑った。
「ソフィーね、ここに遊びに来てたんだ」
ルナは、ソフィーの話に興味津々で耳を傾けていた。
「何かあったの? こんなところにソフィーは何しに来たの?」
ソフィーは、ゆっくりと口を開いた。
「パパとママがね、帰ってこなくなったの。」
ルナは、ソフィーの話を聞くたびに驚くばかりだった。
「ソフィーね。ずっと待っていたの。あのおうちもね。もういけなくなったの。」
ソフィーは、少し寂しそうな表情を浮かべた。
ルナは、ソフィーの気持ちを理解した。
「でも、私はここに来たかったの。この場所が私にとっては大切な場所だから」
ソフィーが微笑んで言った。ルナも、それを理解して頷いた。