第4話 試練の出会い
好奇心旺盛なソフィーは白い猫のルナと青いドラゴンのシアンに出会います。ソフィーは、この世界を見て回りたいと思い、ルナとシアンに同行を頼みます。しかし、先に進むには彼らと同じ道を歩まなければならない。シアン達の不安の元、ソフィーはルナとシアンと手を繋いで、三人の冒険が始まっていく。
緑豊かな森を歩く三人。
シアンは青い美しい羽を羽ばたきながら、時折高く飛び立ち、先の道と安全性を確認していた。
ソフィーの前には、ルナが先に歩き、草をかき分ける音が聞こえると、
「ソフィー止まって」 と言って、音の正体を確かめに行った。
ソフィーは二人の言うことを聞いていたが、時折飛び立つ光の精霊に気を取られ、
動くものに話しかけようとしたり、シアンがルナに声をかけると、ソフィーは別の
とこにいこうとしたり、その度にルナに引っ張られて、ソフィーはまた別の新しいを
探していた。それくらいに、この森の中は不思議に満ちていた。
葉で出来た葉鳥、白い紐で出来た蛇紐、話しかける誘惑のキノコ。
一度キノコを手に取ろうとした時には、ルナが大きな声で
「そのキノコに触れないで!危険だから!」
と言われて渋々手を引っ込めたのだが、本当は今にも触りたくて
うずうずしていた。
「カーン。 カーン。」
時折遠くで、鐘の音が鳴ると、二人はビクっとして、自分の身体を
一度見ると、また前に進むのであった。
「よし、着いた」
ソフィーが期待した水のお城ではなかったが、ここにも色んな不思議がありそうな
気配があった。
目の前には、肌色の岩石で出来た、門の形をした入り口と、あの店主の顔に少しにた、
メガネをかけた小太りのネズミの石像が門の横に二つ並べてあった。
門の中央には、石板が円状に不規則に並べてあり、ソフィー達が近づくと、
門の石板が、青白く光り出した。
ソフィーが、走り出そうとすると、シアンが
「ソフィー待って」と声をかけた。
そして、ソフィの目の前で羽を羽ばたきながら続けた。
「ここは始まりの門。僕たちはこの先入ることが出来ない。でもソフィーは一人でこの門をくぐり抜けなくてはいけない」
ソフィーは、折角二人と仲良くなしになれたと思ったのに、残寝そうな顔をした。
シアンがソフィーに向けて呪文を唱え出した。
シアンの口元には魔法陣が浮かびあがり、それがソフィーの両耳の耳たぶに移動した。
「ソフィーがこの門をくぐり抜けた後でも僕たちと念話がこれでできるから、だから安心して」
ソフィーは首をかしげながら
「念話?」とシアンに向けて疑問をなぎかけた。
「あ。えっと」
「シアンは堅苦しいのよ。シアンが、ソフィにいつでもお話ができる魔法をかけたから、
だから安心しなさい」
ルナはシアンを見ると、シアンは苦笑いをした。
「ソフィー、この門をくぐると、一つだけいつもと体が言うこと聞かなくなるの。
どこがなるかそれは私にもわからない。でも不安にならないで、シアンが念話で
教えてくれるから、後は入ってみれば、わかるわ」
あとそれからと言って、ルナは辺りをキョロキョロすると、
葉鳥が落とした葉っぱを口に咥えて、それをソフィに渡した。
ソフィは、二人に手を振り、門の前に立ち、一歩踏み出すと、
青い光が全身を包み込み、先ほどまでの景色は消えてしまった。