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茜さす君に見初むる幸ありて。  作者: しっちぃ


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ぐちゃぐちゃ。

 まだ、頭のふわふわ、収まらない。ここにいるって、うるさいくらいドキドキしてる胸が痛い。何もできそうにないのにじっとしてられなくて、ベッドに寝転がったままぱたぱたと足だけ動く。

 何でもないように返ってきた言葉、でも、恵里さんがそんなこと、うそで言うわけないの、知り合ってちょっとしかないわたしでもなんとなくわかる。出会ってちょっとしか経ってないのに、触れ合ってくるせいで、嫌でも人となりがつかめてく。明るくて、元気で、まっすぐで優しい人。わたしには似合わないのに。


「ん……ねえ、恵里さん……」


 その先の言葉を見つけられなくて、途切れる。そうなっちゃう自分がイヤになって、なんで見つけられちゃったんだろうって、はじまりから後悔する。前に言ってくれた『一目惚れ』なんて、そんな偶然で、わたしだけじゃなくて、恵里さんまで変になってく。

 最初から出会わなきゃ、こんな苦しい思いしなくてよかったのかな。そんなこと頭に浮かんで、胸の奥がズキって痛む。痛すぎて泣きそう。そんなわけないって言われてるみたいに。恵里さんと電話でおはなししたときも泣きそうになっちゃったけど、今はその反対。


「……っ」


 わたしが、わたしのこと好きになれないのに。だれかに好きになってもらえるとか、あるわけないのに。……理由をつけてもつけても、苦しいの、もっとひどくなるだけ。

 

「だめだな、わたし……っ」


 ……でも、お料理、おいしいって言ってもらえたのも、何食べたいとかリクエストしてくれたのも、嬉しかったのも、全部本当で。そんなのも全部ウソにはしたくなくって。一緒にいるとほわほわってあったかくなって、さっきだって、わたしの声、聞きたい、なんて。こっちまでにやけそうなくらいの満面の笑みが、頭から離れない。


「いいのかな……わたしなんかが」


 前にお願いされたお料理作ったら、もしかしたら、とか、……なんか、心のどこかでは期待みたいなことしちゃって。きっと、わたしがただ勘違いしてるだけ。……何、夢見ちゃってるんだろう。

 わけの分からない気持ち、頭の中でぐるぐるしっぱなしで。出かけた涙が止まらないまま、誰に聞かれるわけでもないのに、声を抑えてる。枕がぐちゃぐちゃになっても、全然止まんない

 どうして、こんなふうになってるんだろう。誰かといるのなんて、イヤでしかなかったはずなのに。……今更でしかないのにな。さみしいとか、一緒にいたいとか、……すき、……かも、とか。

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