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どうやら前世で徳を積みすぎたらしい

うろ覚えの知識で書いている



別に私に前世の記憶があるわけではない。ただ、色々考えていて、ふっと、そう考えたら腑に落ちたのだ。ただの気のせい、思い込みという可能性も勿論あるが、私は納得した。

私はどうやら、前世で徳を積みすぎたらしい。だから、人生ハードモードをイージーモード感覚で過ごせたのだろう、と。

まずはハードモード判定の理由を言おう。小学校の高学年から中学校卒業までの約六年間、いじめを受けて、半分不登校というか、保健室登校だった。それなりに教室にも顔を出していたが。高校はぼっちだった。大学も同じく。そして就職に失敗してニートをしている、なう。

とはいえ、イージーモード判定な理由。私が親不孝な人間だといわれたら否定できないが、己を不幸だと感じていない。苦労もしていない。大体、苦労したのは周りの人間である。後、基本的に私は利害の関わらない範囲では強運なのだ。ソシャゲのガチャで無料十連をやってSSRが二枚くらい出てくるのもそう珍しくない程度の意味で。ゲームによっては単発の方が良いのを引きやすいが。

自分の生に全く不満がないとまではいわないが、不幸や不運とは思わない。寧ろ、恵まれている方だろう。そうでなくなる前にさっさと死んでしまいたいものである。事故死とかで。車にはねられて即死とかがいい。苦しみたくない。

自分が好きかと言えば、そこは、まあ別に。しいていえば、自分の創り出すものは好きだ。絵でも文でも歌声でも。私は私の生み出すものを愛している。私は、私さえいれば生きていける。精神面の話であって、物理的には死ぬが。

私は私の創作意欲の尽きぬ限りにおいて、疑似的な永久機関である。実質はもどきか。種は欲しい。その方が楽だし楽しい。

己が不幸そうに見えるのは、友人や恋人、理解者の類がいないからである。私はそれらを必要としない。己一人で構わない。そりゃあ、集団の中で孤立するのは気まずいのだが、寂しいとかは特に思わない。

ところで、輪廻転生を肯定する某宗教において、結婚や友人付き合いといった、他者との関わりは、魂の階梯を上げるための修行であるらしい。だから、階梯が上がり切ってしまえば、それは必要ない。だから免除される。そういう考え方があるらしい。つまりそういうことである。

輪廻転生の終着点は涅槃寂静ニルヴァーナ。つまり無への回帰である。生あることが句の源なのでそうなる。何故かサブカル界隈とかだと転生して再び生まれることを救い扱いしたりするが。転生は業故の修行であり苦行である。まあ転生を喜ぶのも自他への執着故。悟れない一般人ではむしろ普通の感覚なのかもしれない。全ての執着を解脱し悟りを得れば転生する必要はないのである。

いや、私は別に悟りは開けていない。俗っぽい我欲もある。薄い方だとは思うが。私は現状に満足することが上手いのだ。私は己が幸福だとも不幸だとも思わないが、現状に満足している。ざっくりいうとそういうことである。あと、他人に暇だと思われていても私は忙しいし充実している。そこは間違えないでもらいたい。

友人だとか恋人だとか、そういうの全部、他人事として生きている。聞くのは楽しいが、欲しいとは思わない。というかそもそも他の人間に興味がない。私にとって、他人は、精々が話のタネである。正直、他人と関わりを持つとか面倒くさい。現状の自分が他者に愛される存在でないのもわかるし。私は今の自分に満足している。変えることにそこまで魅力を感じない。

まあそれはそれとして、前世で徳を積みまくって今世での修行を免除されているのであれば、余程の不徳で階梯ガタ落ちみたいなことにならない限り、自分は死ねばニルヴァーナ行きということでいいのだろうか。それは少し楽しみだ。いや、死んでしまえばそれで終わりだが…折角終わったものがコンティニューされないのはいい。死後の世界もくそくらえだ。

自殺願望はないが、死への忌避感もない。自己の消失や、死後残すものがないことへの恐怖もない。というか、自分が死んだあとどうなろうとどうでもいい。私には関係のないことだし。かといって、積極的に死にたいわけでもない。やりたいことは一応ある。やりつくすことはないだろうとも思う。私は永久機関だから。自己完結しているのだ、基本的には。

しかし、前世の私は徳を積みまくったのだとして、何をしたのやら。人でも救っていたのだろうか。複数形で。前世の記憶なぞさっぱりなので、適当なことしか言えないが。





つまり後はニルヴァーナに至るだけということである

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