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寧国恋獣華伝  作者: 林 ちい
はじめに。
3/17

プロローグ

 昔も昔、すんご~く昔。

 天界を治めている天帝様が酒宴中にうっかりつまずいて、雲の間からある壺を地上に落とし物をしちゃったんです!

 お空の上の、そのまたお空上にある高い高~い場所にある天界から落ちたので、当然ながら壺は粉々に砕けちゃったわけ!

 だから、その中身が地上にどっば~ってぶちまけられちゃったんだよね、うん。

 壺の中身はとっても軽~い灰だったから、風に吹かれてあっという間に地上に広がってしまい……天帝様はとっても困って、頭を抱えちゃったんだ。

 だって、その灰は。

 や~っと退治した、災厄を撒き散らすという怪異『大渦タイカ』の灰だったから……。

『大渦』の灰は地上にくさんあった“負と陰の感情”をたらふく食べて。

 無数の灰が『禍鬼カキ』っていう、恐ろしい怪異になって地上の人々を襲い始めたから、さぁ大変!

 天帝様はその『禍鬼』達を退治させるために末息子の黄寧と、青竜、白虎、朱雀、玄武の四聖獣の一族から選ばれた将達を大急ぎで地上に向かわせたんだ。


「息子よ。将達と共に、禍鬼を全て滅したら天に帰ってくるが良い」

「はい、父上様」


 でもね、大禍の灰から産まれた禍鬼の数は、気が遠くなるほど多くて。

 とうとう黄寧は天に帰るのを諦めて国を作り、寧国の御始祖様となって、子孫達に役目を継いでもらうことにしちゃったんだ。

 青竜、白虎、朱雀、玄武の四聖獣の将達も、黄寧を置いて自分達だけ天に帰るわけにもいかず、天籍を捨て人となった黄寧と共に寧国に残り……。


長~い年月の経った今でも、青竜、白虎、朱雀、玄武の四聖獣の将達の末裔が恐ろしい『禍鬼カキ』から、命がけで人の世を護っているわけでございます。


 




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