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シリアスの空気から一転?
瀧河さんがため息をつく。
「で、なんだかんだでここに来たわけです」
「そこは適当なんですね」
ふと、神宮の方を見る。うつむいている。
「神宮?」
はぁ、はぁ、と荒い息が聞こえてくる。まさか、自分の過去を思い出したとか?
「だ、大丈夫?」
「ぐはー。死ぬかと思った」
「え、何で?」
「息を止めてたから」
「は?」
神宮が顔を上げる。顔が少し赤くなっている。
「いや、シリアスな話だったから、その空気を吸い込むまいと……」
「何?真面目に聞いてなかったわけ?」
「いやいやいや、聞いてたよ!途中、ウルッときたね、ウルッと」
それって、シリアスの空気に飲み込まれてるじゃん。
「あの……」
複雑な表情で私達を見る瀧河さん。
うわわ、放置してしまっていた……。
「ごめんなさい。ええと、お話の続きですね」
「はい。ここからが本題です」
瀧河さんが私の手を握る。
「ん?え?」
そして、上目遣い。
「え、え、え?」
「絢可に誕生日プレゼントを渡したいんです!」
「え、えと?どういうこと?」
瀧河さんは真剣な顔つきで私達を見ていた。




