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話は脱線するものなのか。
「へ、へなちょ……?」
神宮が発した言葉に敏感に反応する瀧河さん。そして、その言葉の意味を必死に考えている。
はっきりとした意味は無いんだよー!これは、真面目だからかな?それとも浮き世離れかな?
私はじっと神宮を睨む。神宮はニヤニヤしていた。
くそぉう!体が村近さんじゃなかったら、回し蹴りを喰らわせてやるのにー!
「んー。はっ!」
頭を抱えていた瀧河さんが、いかにも「意味が分かった!」という顔をしている。
「ちょこっとばかり変な人ってことですか?」
あ、良い意味で思いついた訳じゃなかったのね。意味は違うけれど、雰囲気は似てるね。けなしているところとか特に。
横で神宮が、必死に笑いをこらえている。コイツー!
「ゴホン」
私は、少し咳払いした。そして、
「違います。そして、その言葉は十秒以内に脳内から消去してください、永遠に」
と、丁寧に訂正した。瀧河さんは、コクコクとうなずいた。
「私の名前は、柏宮唯奈です」
「よろしくお願いします。柏宮さん、神宮さん」
「うん。よろしくね」
「おう」
三人とも、無言になる。
「え、ええと……。何の話をしていたんでしたっけ?」
苦笑いで瀧河さんが言った。




