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私って、不幸でしょうか?  作者: 粉巻 まひる
一難去ってまた一難、とはいかない!?
15/25

充実しすぎやしませんか?

 そのベッド上の女の子は、充実した暮らしを送っているようだった。

 右手にスマートフォン、左手にポッキー。膝上に大量の本とみかん。

「え、えと」

 女の子は、慌てふためいていた。サイドにアクセサリーが施されている赤い眼鏡が、ずり落ちそうになっている。

 いや、慌てるのは分かる。ただ、何でそんなに充実したスクールライフを送っちゃってるの!お菓子食べちゃダメでしょ!って、そんな問題か!違うな。まずここに、パジャマ姿でくつろいでいる女の子がいる時点で、おかしいよね。

 女の子は、何をするか、迷った挙句……。


「み、みかん食べます?」


 私達にみかんを差し出した。

 だ、誰が、不思議な女の子見つけて、その子が差し出した食べ物食べるか!そんな無用心な奴がいる訳……。

「お!いただきます!」

 神宮が嬉しそうにみかんの皮を剥いている。

 いた……。すぐにフラグを回収する馬鹿がすぐ近くにいた。

「な、何を普通に食べてるの!?」

「いや、ご好意に甘えようかと……。」

「何も仕込んでませんから、お気になさらず」

 それを言ってしまうところが、余計に怪しいんですけど。

 じっと、女の子を見つめる。あれ?この子、どこかで……?


「うわぇ~~い!」


 私は驚きすぎて叫んだ。

「うるっせえなあ。どうしたってんだ?」

「こ、この子、教室にいた、幽霊じゃん!」

 最初に見たときは雰囲気が全然違って、分からなかったけど、確かにこの子だ。

 私の驚いた様子を見て、神宮が、はあ、とため息をついた。

「お前、気付いてなかったのかよ」

 気付いてたんか~い!言おうよ?言っちゃおうよ?ちょっとした……どころか、人生一のトラウマなんだよアレ!めっちゃ怖かってんぞ!実際、気絶したし!

「先ほどは、驚かせてしまって、申し訳ありませんでした」

 女の子は、ベッド上で土下座した。

「いやいやいやいや、全然もう、大丈夫です!だ、だから、そんなのはやめてください」

 そう私が言うと、あっさりやめる女の子。ん~。な、なんか悲しい。

「驚かせるつもりはなかったんです。ただ、探している人がいて」

「探している人?」

「はい。名前は……」

「このみかん、すげえ美味しい」

 ジロッ。神宮を睨む。その目線に気付いた神宮は、みかんをベッドの上に置いた。

 気を取り直して……。

「名前は、西名絢可にしなあやか。知ってます?」

「知らねえ」

「知ってます」

 私と神宮が同時に言う。私は神宮をまた睨んだ。

「同じクラスでしょうが!」

「え?そうなのか?」

 西名絢可さんは、中学から転入してきた女の子。美人で成績優秀、そしておしとやかである。成績優秀というのは、毎回定期テストで、学年一位なのだ。

 彼女は、あまり会話をしたりしない女の子で、いつも本を読んでいる。「何の本を読んでいるの?」と、一度話しかけたことがある。そのとき彼女は、「経済学の本」とだけ答えた。そのとき私は「私には一生縁のない本だな」と思ったのを覚えている。

「で、西名さんとはどういう関係で?」


「小学校の時の親友でした」


 女の子は複雑な表情をして答えた。

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