く、空気を読め!
「うん、そうだけど?」
何を普通のこと大声で言ってんのコイツ、バカかよ。と言うかのような普通と同じ口調、冷たい視線。
私のあの驚きのテンションに全くついてくる気無し。く、空気読めよー!そこは、テンション上げようぜ!!
それに、幽霊いたこと、普通じゃないし!
「お前、実際に見ただろ。アレが幽霊じゃなかったら、何だってんだ」
「そ、そうだけど……。はぁ。私が悪かったです」
「んだよ。変な奴」
幽霊がいることを普通に感じる人の方が、常識では変な奴だと思いますけど?とか言ったら、怒られそうだから言わない。
というか、気になることがあるんだけど。
「あの幽霊は、何をしに此処へ?もしかして、復讐?呪い殺すとか?悪霊なの?」
それなら私、絶対呪われたと思うんだけど。どうしよう。
私が言った言葉を聞いて、村近さん(区別がつかないから、これから神宮でいっか)がはぁ、と大きく溜息をついた。
「お前はバカか。考えてみろよ。それならお前はとっくに殺されてる。悪霊は、躊躇いなく人を殺すからな」
まぁ、躊躇いもなくひどいことを言いますね。
ってか、私が悪霊の性格、知ってる訳ないでしょーが!
「それに悪霊なら、俺がとっくに倒してる」
あー。そういえば、村近さんが陰陽師の人格がいるとか言ってたような?
「神宮って、陰陽師なの?」
「村近に聞いただろ。なんだ?聞こえてなかったのか?」
ピシッ。額から音がした。怒りマークが現れた。
「確認ですよー。あははは」
少し怒りを込めて、言ってみる。
「そ。で、話変えるけど」
こ、コイツ、私の普通なら気付く位の怒りをスルーしたな!いや、もしかしたら気付いてないとか?いやいやいや、そんな訳ないよね?
「お前の隣のベッド、カーテン閉まってるだろ」
私の右横のベッドは、カーテンが閉まっている。あれ、思うんだけど、隔離されてるみたいで、嫌なんだけど。
「閉まってるけど、それが何?」
神宮がじーっと私の方を見る。え?何?
「さっきから、ガサゴソガサゴソって聞こえてるんだ」
運動場が静かになった。
うぉっとぉ?嫌な予感しかしないんだけどー?
「ね、寝返りうってるんだよ」
「それがなぁ。先生によると」
「あそこには誰も寝てねぇんだってよ」
バチッバチッ。蛍光灯の電気が切れた。
「誰かが、ず、ズル休みしてるのよ、きっと……。」
神宮がカーテンに手をかける。
まさか……!
「ま、開けてみれば分かるこった!」
やっぱりぃー!!
神宮が勢いよくカーテンを開く。そこにいたのは、
「え?」
私服姿の可愛い女の子だった。




