新たな非日常。
今回はちょっとホラーが混じってます!
でも、怖く描写していないという……。
いつもに比べて長めですが、最後まで読んでくださいね。
村近さんの衝撃の真実の翌日。
登校して、席で本を読んでいると、咲がニマニマしながらやってきた。
「ゆーいな!」
「何?」
「賭けに勝ったよ!」
「あっそ」
咲が私の周りをくるくる回る。それも、スキップしながら。
「どんな賭けだったか、知りたいでしょ?」
咲が私の本を取り上げる。即座に反応した私は、取り返す。くそぉ、何ページかわかんなくなった!咲め!
「別に知りたくないですが?」
「知りたい?よし、分かった」
でた!このパターン!面倒臭すぎる。
「言ってない」
「小柳と唯奈、どっちが村近さんと下校できるか」
なるほどね。って、待てよ?下校していたことを知っているということは?見てたんか!あんた、見てたんか!
「見てたの?」
「私は見てないよー。小島が見てたんだよね。私と同じクラスの男子。知ってるでしょ?」
「う、うん」
と言いつつ、全く顔が思い浮かばない。いたっけ?記憶にございません。
「正面玄関から出るとこ見たって」
ホッ。胸をなでおろす。それなら、あの騒動もリムジンも知らないか。良かったー。
「ま、そんな訳で。私、クラスに戻るから」
「バイバイ」
咲がスキップしながら去っていった。
なぜかは分からないが、肩がこっている。
「おはようございます」
ビクッ!後ろから急に話しかけられ、漫画みたいな驚き方をしてしまった。三秒ほど時間を使って振り向くと、笑顔の村近さんがいた。
「お、おはようございます……。」
「今日も楽しそうですね」
フフフ、と笑って、自分の机に荷物を置く村近さん。どこがどう、楽しそうに見えたのでしょうか?
「きょ、今日も、車ですか?」
「もちろん、そうですよ」
あー、これ、小柳さんが言ったら、イラッとするんだろうけど、村近さんが言うと、憎めないんだよなー。なんでだろう?癒し?なんか、癒し要素があるのかな?
「今日、一時間目、英語ですね」
「あー、そうですね」
英語……か。
眠い。ヤバイ眠い。
私が唯一、眠くなる教科、英語。英語が嫌いな訳じゃない。むしろ好き。ただ、
「次はー、このー、動詞をー。」
先生の声が眠気を誘うのだ。
中途半端な低音ボイスに、語尾を伸ばす癖。聞いていると、こっくりこっくり、ときてしまう。
ふと、周りを見回す。生徒の大半が寝ている。いいのか?これって、教師として、大丈夫なのか!?
そんなことを考えている私を再度、睡魔が襲う。
運動場を眺める。体育があったら、見て眠気を覚ますんだけど……。なかった。
「……ん?」
だだっ広い運動場にポツンと誰かが一人で立っている。スカート履いてるから、女子?……ちょっと、待てよ?この体育のない時間に、一人ポツン。……。
チラッと黒板を見てから、もう一度運動場を見る。
いない。
えーと、ですねー。よし。私は何も見ていない。私は何も見ていない。ワタシハナニモミテイナイ。ワタシハナニモミテイナイ。ワタシハナニモミテ……。
「柏宮!」
「は、はい!?」
「ここの答えは?」
「え、えーと。泳ぐ、ですか?」
「正解だ」
ひぇー!当てられたー!自己催眠しようと思ってたのに。トホホホホ。
ギロッ。
横から視線を感じた。
恐る恐る横を向く。教室の後ろの扉が、少し開いている。そして、そこから、何かが覗いて……。私のことを見ている。
うそだぁぁぁ!
そして、私の意識は途切れた。




