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交際0日  作者: 水嶋
4/4

交際0日

遂に…


待ちに待った…


この日が!



きたーー!!!





「うっ!?嘘です…よね!?」


「本気と書いてマジです。」


まるでヤンキー漫画のセリフの様な言葉を真顔で言っている。


「そっそんなっ!」


「『自分に出来る事があるならなんでもしますんで、仰って下さい!』って言ってくれましたよね?」


「言いましたが…」


「警察が嘘を言っていいんでしょうか?」


「はっはぃ…許されません…」


「ではちゃっちゃと脱ぎましょう!」


「…」




半ば脅迫しながら脱いでもらった。


本当に見れば見る程素晴らしい肉体美だ。


傷跡も最高だ。



暫く見惚れていた。


ん?


おやっ?



「さっ櫻子さん…あの…ちょっと…トイレに…」




荒木さんの荒木さんが元気になっている…


股間を手で隠してモジモジしている。

もう恥じらう乙女みたいで食べちゃいたく…とエロ親父になってる私は…



「大丈夫ですよ!私が落ち着かせてあげますから〜」



「ええっっ!?そんなっ!!やめて下さい!!」



「大丈夫、大丈夫…怖く無いからね〜」







半分無理矢理手を引っぺがして手でやってあげた。




荒木さんの荒木さんはぐったりして、荒木さんはまるでレイプされたみたいに放心状態になっている…




「ひどいです…櫻子さん…男の純情を弄ぶなんて…」


「弄んでいません。私、言いましたよね?荒木さんに一目惚れしたって」


「はぃ…」


「私は本気です。荒木さんと恋人になりたいです。」


「自分も…櫻子さんが好きです…でも…」


「?」


「櫻子さんはまだ学生です…自分も今はいつ命を落とすか分からない所属になりました…」


「…」


「なので…自分に関わると…櫻子さんにも危険が及ぶ可能性も有ります…」







「分かりました。」






○○○○○○○○○○





それから荒木さんには会わなかった。


途中の課題で荒木さんが自慰をしている作品を提出したらこれまた高評価だった。


まあエゴンシーレなんかにもこの手の作品あるしね。

想像で描いちゃったけどゴメンね、荒木さん。






そんなこんなで、卒業制作の展示会が美術館をかりて開催された。




「お久しぶりです、荒木さん。今日はお忙しい中来て頂いて本当に有難う御座います。」


「いえいえ、お招き頂き有難う御座います…」



最後に変な別れ方をしてしまったので、荒木さんは気まずそうだ。


美術館の入り口で荒木さんと待ち合わせた。



「今回の私の作品は是非荒木さんに、私と見て頂きたくて。では早速参りましょう。」



そう言って館内を案内した。






「これは…」


荒木さんが目を剥いている。





荒木さんと私が裸で抱き合っている、クリムトの『接吻』に近い構図だ。



タイトルは『求婚』



150号の大作だ。





「私は学生を終えます。荒木さんと一緒に居られるなら命はどうなろうと構いません。なので、私と結婚して下さい。」






○○○○○○○○○○





「と言うのが俺の親父と母親の馴れ初め。」


「やっぱ荒木家は変わってるなー。」


「変わってるのは母親な。」



岩見に親父と母親の馴れ初めを説明してやった。


結局交際0日で結婚したらしい。









大学賞は逃したらしいが数々の恥ずかしい絵は家にまだ有る。


前回の「月光」が結構ヘビーな内容でBLが続いていたので、ちょっと明るいコメディタッチの男女の物語が書きたくなって、キャラ設定がもう有る荒木夫婦の馴れ初めを書きました。


気分転換になって下さったら嬉しいです。


それではここまでお読み下さり有難うございました!

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