キミがいるから【碧斗side】
予定よりもはやく!碧斗side出せました‼️
ありがとうございますm(_ _)m
──最初は別に闇蝶なんてどうでもよかった。
世界最強と言われても僕は頼んではいない。
変な期待をしないでほしかった。
でも……
『あの日、僕は由良さんと出会って変わったんだ』
───「碧斗くん困るよ…君は世界の救世主なんだから。もっと真剣に練習に取り組んでくれないと」
また、始まった。いちいちうるさい。世界の救世主だかなんだから知らないけど、俺は望んでない。
「ちょっと聞いてる?碧斗くん」
(うるさい!!)
もう聞くのが嫌になって俺は堪らず走り出した。逃げたのだ。
みんなみんな俺を世界最強の能力者としか見ていない。親もだ。たった1人の人間 夜咲碧斗と見てくれる人は当時の俺にはいなかった。
「ここ、どこだ」
気づいたら全く知らない土地に来ていた。走るのに気が回りすぎて場所を考えていなかったのだ。
(でもいいか、こっちのほうが静かだ。)
不安な気持ちはなかった。むしろ、静かで空気も美味しくて居心地がよかった。その時だ。のんびりしている俺に声を掛けて俺の人生を変えたのは……
「きみ!なにしてるの?こんなところで」
最初に思った感想は誰?だった。整った顔立ち、一目で見てわかるほどの実力者のオーラ、ただそこに立っているだけなのに全く隙がなかった。
「誰?強いの?」
思わず俺は聞いた。まだ全然若かったからだ。
「ん?名乗ってなかったか?俺は六角由良アスビナ戦闘部隊幹部だぜ!つまり強い!」
幹部!?それに由良…国の奴らが最近騒いでいる奴か?若くして、アスビナ次期トップとも言われている実力者。呆然としている俺にあの人はまた声を掛けてきて、
「ただーし!俺は最強じゃない!!」
そう言われたとき、この人も能力だけの俺をみて最強なのは俺だというのではないだろうかと思ってしまった。でも口から発された言葉は全くの別物だった。
「俺の妹が最強だ!!」
「は?」
妹?妹いるんだ。いやそうじゃなくて、なんで妹が最強なんだろう
「俺の妹はなとにかくかわいいんだ!天使!女神!だ!」
この人シスコンか…
「だからお前は最強じゃないぞ!夜咲碧斗!!」
そう言われたとき自然と涙が溢れた。
「む?すまねぇ!責めるつもりはなかったんだが」
「そうじゃ……ないんです。」
そうじゃなかった。そんなこと言われたのが始めてだったから、まるで……太陽みたいで
「僕自身をみてくれたから涙が出てきて、」
「うん?お前はお前だ。能力があってもなくても夜咲碧斗、だろ?」
「!?」
すごいと思えた。このとき、俺がはじめて人を尊敬した瞬間だった。シスコンで妹馬鹿でなのに強くて、人の心を射抜いて、だからわかった気がしたんだ。なぜこの人が次期トップと言われているかが……
俺もこの人のようになりたいと思った。この力を恨むことしかできなかった。でも、俺もこの人のようにかっこよくなりたいって…この人のような生き方をしたいってそう思えたんだ。
でもそれからすぐのことだった。由良さんが闇蝶大規模襲撃によって、昏睡状態に陥ったのは…………
俺が由良さんと知り合いだということは誰も知らなかったが、実力者であった由良さんのお見舞いのために、偶然行く機会が訪れた。色んな人が来ていた。一般人、アスビナの人々、国の奴ら、世界からもやってきた。それほど尊敬されてたんだなって改めて思った。
泣かないようにしようと思っていたけど無理だった。あの声で、「碧斗!」ってもう呼んでくれないかもしれないなんて信じたくなかった。みんな泣いていた。泣いていない人なんていないと思ったけど、違った。
隅でこの様子を傍観してる人がいた。女の子で俺と同い年くらいのまだ小さい子が、誰だろうと思っていると、アスビナのトップとかいう人と、総理が近づいて、あの子に話しかけた。
「六角未來さん…本当に本当に申し訳ない。ご家族がこんなふうになって、あなただけを置いていくことになってしまい…………」
六角未來…由良さんが散々自慢してきた妹。普通に綺麗な子だった。泣いている中で1人だけ泣かずに佇んでいる子。誰でも興味は湧くだろう。ただ、他と俺が違う点は湧いた興味がずっと残り続けたことだった。由良さんが知ったら怒るだろうか
「みなさんが責任を感じる必要はありません。国民を守るために戦えて父と兄も幸せだったと思いますから……それに、兄と父は死んでいません。また目覚めてくれると信じて待ってます」
1番辛いはずなのに泣かずにそう言った。彼女の強さに惹かれたのが未來と俺の最初だった。
もう1話だけ碧斗side続きます!過去編ですね!!これからの物語に関わってくるかと!思っております。




