過去から続く悔やみ
「い、け…ケ、モ、ノオオオ!!」
これで最後というふうに"アイツ"が叫ぶ。闇色の獣が避難所へと向かう。息を呑む。そのとき私にフラッシュバックしてきたのは、過去の事だった。
──7年前
「未來…あなたは生きるのですよ。闇に負けないで」
「お母さん、?何言ってるの?」
当時の私は事の重大さを理解できていなかった。だからって言い訳するつもりは無い。でも、私はあのとき…………
『 お母さんを見殺しにしたんだ』
デストネの襲撃から、私と愛華を守ろうとして、死んだ。そのときだ、私が事の重大さを理解したのは……。
理解しても、私は動けなかった。恐怖でその場で立ちつくすだけだった。そして、愛華も"核"を埋め込まれた……。
──
7年前のことを後悔しなかった時はない。私が強ければ、理解していたら、助けられたんじゃないかって今でもそう思う。
なんでそのことを今思い出したのかは分からない。でも、
この世界一人一人に、大切な人がいる。避難所に避難している人だって、全員に大切な人がいる。でも、どうすればいいの、突然の事で、アスビナの人達も碧斗も、足が止まっている。能力なしの私にできることなんて……
『 あなたはなんのためにアスビナに入ろうとしたのですか』
突然、頭の中に声が響いた。どこか神秘的で、若い女性の声が…
私はなんのためにアスビナに入ろうと思った理由、それはもう二度とみんなが、大切な人を失うなんて言う事を起こしたくない…だから入ろうと思った。
『 でしたらあなたのやることは?』
私の、やること………そうか、そうだったのか、私は、力がない。でも、それでも…守れるのなら、命を懸けて、助かる命があるのなら、
守れ、一人でも多く、殲滅しろ、一匹でも多く…
「動け!未來!」
そう言うと、突如、眩い光に、覆われた。そして気づいたら、見覚えのある場所にいた。
「ここは、夢でみたあそこと、同じ?」
『 未來、また会えてよかった』
「!?あなたは夢の!えっと、不審者!!」
驚きのあまり不審者と言ってしまった私は悪くないと思う。誰だって、いきなり出てこられたら不審者って思うし?
『ふふっ不審者ではないのですけどね。そろそろ、私も自己紹介をしましょう。私の名はスターライトフォレミナ』
そう聞いたとき、まっさきに思ったのはそんな名前のフォレミナなんていないのだが?だった。
「え、?フォレミナ?スターライトなんて名前のフォレミナはいないはず……」
訝しむように私が言うと、微笑みを浮かばたまま、こう言った。
『一般的には知られてないわ。アースは知っているけれどね』
アース?アース……あっ、アースミラーか!!
『そうよ、アースミラーフォレミナ、わたしの親友よ』
まさかの親友!?そこはさ、あの…夫婦とかそっちのほうが面白いんだけど……そんな私の、残念そうな様子には目もくれず、優しそうな顔で爆弾発言を投下した。
『 ねぇ、未來…あなたさえよければ、私の能力をさずかってみない?』
!?
「えっ?能力??能力は産まれた時にあるかないか決まるのでは?」
『私ね、その風習がいやすぎて、自分で探す!って言ってしまったのよ。』
はっ???そんなことできるのか?私的には笑い事ではないのですよ、フォレミナさん(まだ疑ってるけどね!?)
『 ねぇどうする?授かってみない?あなたなら私の力を任せても構わない。あの"ケモノ"たちも殲滅できるわよ』
殲滅!!すっかり忘れてた。脳内キャパオーバーすぎて獣のことすっかり忘れてたじゃねぇか!!
「って、あっちは大丈夫なんですか!?殺られてるんじゃ……」
『 心配しないで、あっちの時間は今止まっている。』
時間を、止められる?この人のことを甘く見ていたかもしれない……。結構な上級フォレミナ、か?
『 それで、能力は授かってみる?』
あっ、能力のことをすっかり忘れてた。まだ完全に信じられる訳ではない。でも、もしみんなを助けられるのなら、私は…
「どうなるか分からない。でも、能力が欲しい。力が、欲しい!!」
『 いいでしょう。私の力『 星雲系』といいます。』
星雲系…やっぱり聞いたこともない。どんな力か、未知数。だからって、強くなれるのなら!
『 わかった。その力を、星雲系を私に授けて!!』
『 えぇ!一緒に戦いましょう。私の能力は、神秘を操る力。守護星は宇宙全て。私のことはスターライトと呼びなさい。』
スターライトが私を覆う。体が暖かな光で包まれる。力が溢れてくる。これなら、できるかもしれない……。全ては、大切な人を守るために!




