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人類絶滅  作者: とり千代
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  そして人類は絶滅しました。

 何をどう足掻いたって世界は終わる。もう全部全部無駄、なのだ。

 すべてを諦めた無念を抱えて、私は今日、眠りに落ちるのだ。

 決して朝が来ない夜がある。そんな夜だからこそ、今日は早めに眠りに落ちようと思うのだ。

 私は、煙草を吸ってから、酒を飲んで。彼は、酒を飲んでから煙草を吸って。

 確かに其の夜、星が見えたのだ。

 空が埋まってしまうのではないかと言うくらいの、たくさんの星が見えたのだ。今、この日本に電気が無いのが理由かもしれない。だったら、今までの一週間も同じ星空が見えたのだろうか。知らなかったな。

 そしてその後二人でベッドに入る。その後の流れはいつも通り。


 其の夜、確かに星を見ることができたのだ。


 疲れた身体をベッドに沈めて、彼の手を握った。彼も、握り返してくれる。

 体温の低い掌を、決して離すまいと。貴方の愛しい掌を、眠りに落ちるまで決して離すまいと。

 すべてを諦めた愛しさが胸に溢れだす。私は。


「おやすみさない、平和さん」

「ああ、おやすみ、美世」





 Q もしも世界が終わるとしたら、貴方は一体何をしますか?

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