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詩*夜空へ*

記憶

作者: a i o


すみれ

あかがね

だいだい

かさねては散る

うろこ雲は

吐息のよう


風と雨は

遠くへ行った

ここへはもう

帰らないと言った

それなのに 私はまだ

ここで立っている


すみれに

あかがねは混ざった

すみれに混ざったあかがねに

だいだいは滲んだ

そうして

それはこぼれていった


ひとりのようだ

ひとりきりのよう

だけれど

虫のか細い声がする

ひとりのようだ

ひとりきりのよう

だけれど

暮れなずむ空の端

絶え間なく

またたく光がある


風は雨を連れて行った

ここにはもう

帰らないと言った

それなのに 私はまだ

ここで待っている


すみれに

あかがねは混ざった

すみれに混ざったあかがねに

だいだいは滲んだ

すみれに混ざったあかがねに滲んだだいだいは

群青にのみこまれていった


ひとりのようだ

ひとりきりのよう

風は雨を忘れていった

ここには もう

何もないと言った

それなのに 私はまだ

ここで見上げている


ひとりのようだ

ひとりきりのよう

すみれに

あかがねは混ざった

すみれに混ざったあかがねに

だいだいは滲んだ

すみれに混ざったあかがねに滲んだだいだいを

群青がのみこんだ

すみれに混ざったあかがねに滲んだだいだいを

のみこんだ群青は色を濃くし

晴れた夜空へと姿を変えた



風は雨を知らないといった


私はまだ

ここで見上げている


ひとりのようだ

ひとりきりのよう

だけれど

頭上に輝くめぐる星座

私に重なる まなざしがある













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― 新着の感想 ―
[良い点] こんにちは。読みました。解釈が難しい詩だったように思えます。ですから、この感想における解釈は本来の意図とは違うのかもしれません。しかし、受けた印象についていろいろと書いてみたいと思います。…
2022/11/23 18:15 退会済み
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