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運命の出会い 変態と変態が邂逅する

 カトリーエイルは夢を見ていた。


 セピア色に色あせた、でも美しい思い出を投影した夢の世界には何の不足もない。薄情だけど尊敬する母がいて、世界で一番可愛い弟がいて、父がいる。何一つ欠けのない世界で幼き日のカトリーエイルは笑っていた。


 一つだけ不満があるとすれば、夢は所詮夢だってことだ。


「朝…かぁ……」


 目覚めてしまえば現実の世界。決して手放すまいと固く握りしめていた者でさえ、あの完全な世界からは持ってこれない。


「お仕事いかなきゃ…ね」


 冒険者カトリーエイルは王都の城壁外に裾野のように広がるスラム街で寝起きしている。


 スラムに住む新米冒険者の多くが「必ず成り上がってやる! あの空中都市に家を持つほどの冒険者になってやる!」と息巻いているのに、無頓着な彼女はいっこうにその住居を移そうとしない。


 流行りの服と化粧品、おいしいご飯と明るく素直な恋人がいれば人生好調がポリシーだ。


 余分な物は何もいらない。手に入れてしまえば失うのが怖くなる。だから何もいらない。


 大きな姿見が映し返す美貌にルージュを引く。本日の出来はまあまあ。

 恋人がいるならリテイクするけど、いないならオッケーって出来映えだ。


「さて、ご飯ご飯~」


 彼女はきまって下層街のカフェで朝食を取る。味はいまいちだけど店主のおばちゃんが好きだから通ってる。理由なんてそのくらいで十分だ。


「またあんたかい」


 カフェの女主人はカトリーエイルを見るなり、フライパンに火を入れる。

 彼女がいつも同じ物しか頼まないせいだ。


「若い娘がさ、たまには自分で作ろうって気はないのかねぇ」

「おばちゃんひどい。せっかく小銭落としていってあげてるのに!」

「はいはい」


 素っ気ない態度であしらわれるのは好き。

 故郷に残してきた母を思い出すから。


「おばちゃん態度悪い~、あたしお客さんだよ?」

「客じゃなかったら蹴飛ばしてるよ」


 おばちゃんがタマゴサンドとコーヒーセットを置いていく。厚切りの食パンに焦げ目をつけてビネガーで酸味を利かせたサンドイッチはいつも通り悪くない。おいしいとも言い難い。


「うん、50点!」

「生意気言っちゃってさ」


 メニューでこづいたおばちゃんが、顔を寄せてきた。


「それよりね、あの子どう思う?」


 おばちゃんが指さしたのは店の片隅で紅茶の香りを楽しんでいる少年。


 まだ十代前半くらいで、長旅をしてきたのか身なりは浮浪者に近い。そのせいか目つきまで妙にすさんで見える。悪い言い方をすれば何人か殺してそうな目つきだ。


「うちの安っぽい紅茶の何が楽しいんだか、さっきからあんな感じなのさ」

「可愛いじゃない。おのぼりさんならあんなものよ、ローゼンパームの物なら何でも煌めいて見えるのよね~」

「そういやあんたも十年前はあんな感じだったね。問題はあの子がきちんとお代を払ってくれるかなのよねぇ」


 少年がこちらの目線に気づき、笑顔で手を振ってくれた。カトリーエイルも嬉しくなって小さく手を振り返す。


「可愛い子じゃない。心配しなくてもあの子なら食い逃げなんてしないよっ」

「逆にあの子のほうが心配になる一言だね」

「ひどい!」


 カトリーエイルはとりあえず少年に声をかけてみる。

 四人掛けテーブルの向かいではなくお隣に座る。


「ねえ、あなた冒険者になりたいの?」

「ローゼンパームの冒険者ギルド本部といえば冒険者の聖地だからね、大都会でいっちょやってやろうってわけさ」

「うんうんわかるわかる。あたしもそんな感じだったからね」

「お姉さんも冒険者なんだ?」

「まだまだ下っ端だけどね~、ほら」


 Cランク冒険者の鑑札を見せると少年が笑ってくれた、無邪気な笑顔なので釣られてカトリーエイルまで笑顔になってしまう。


 なんというか目つきのわりに人懐っこい笑顔だ。きっと明るくて楽しい子に違いない。誰がこんな笑顔に対して悪意を持てるのか。


(よし、この子に決定♪)


 舌舐めずりするカトリーエイルの美貌に、にんまりと歪んだ三日月が浮かぶ。

 少年は寒気がしたのがブルリと震えあがった。





 王都ローゼンパームでも一等地にあたる聖オルニウス大通りにでんと構える冒険者ギルドは世界中の冒険者を束ねる組織の頂点である。


 場末のギルドの受付はたいてい元冒険者の厳ついおっさんが鼻くそほじりながらやっているがローゼンパームは違うぜ!

 窓口もきちんと四ヵ所あり、いずれも綺麗どころを揃えているんだ。なんだよここは天国かよ!


 カトリーエイルというイケてるお姉さんに連れてられた俺は初めて東京に出てきた広島男児のように田舎者まるだしでキョロキョロしちまった。


「すげえ、これが世界の中心サン・イルスローゼの性能なのか……!」

「泣くほどすごいかなあ……」


 えっっ、俺いま泣いてます!?


「うちの田舎だと山賊みたいな受付と山賊みたいな冒険者が昼間っから一緒に酒飲んでるんだ……」

「場末って感じねー」


 一番強い冒険者でもDランクでミスリル装備さえ持ってないド田舎ですんで。


 ギルド併設の酒場ではミスリルやオリハルコンで装備を整えた若い上級冒険者が生真面目そうにクエストの相談をしている。女性の冒険者も多く、中にはドワーフやエルフのチームまでいる。人種の坩堝ともいうべきその猥雑さは俺には眩しすぎる。

 これぞ異世界ファンタジーのあるべき姿だな!


「シシリー」


 カトリーエイルは受付から人がいなくなった切れ間を狙って受付嬢に声を掛ける。

 また一段とべっぴんさんの受付嬢が、なぜだか嫌そ~な顔になった。


「この子お願い」

「あんたまた……」


 受付嬢からジロリと睨まれたカトリーエイルは曖昧な微笑みで誤魔化した。ん、なにを誤魔化したんだ?


「どーせそのへん歩いてた子を冒険者にしようってんでしょ、前にも連れてきた連中みんなすぐにやめたじゃない。綺麗なお姉さんにのこのこついてって冒険者やろうなんて連中に根性あるわけないでしょー?」


 なにそれ仲間探しってレベルじゃねえ……

 ただのナンパじゃい。


「違う違う、冒険者になりたいって話だったから連れてきてあげたの。ね?」


「お姉さん、いっちょ俺を冒険者にしてください」


「ぼくにはまだ早いかなぁ~ってお姉さん思うんだけど」


 照れるぜ。


「「どうして照れてるのかな?」」


 久しぶりに普通の子供扱いされたからね。フェイにも道中の町の連中にも山賊にもアサシン呼ばわりされてきたからね。


「あのね、ぼくは知らないと思うけど王都のギルドって新人君はちょびっとやりにくい場所なの。上級者向けのクエストが多いし、新人向けもあるけど人数も多いから取り合いになるのよ。もうちょっと大きくなってからにしたほうがいいと思うんだ?」


「そう言わないで! この子の面倒はきちんとあたしが看るからさ、お願い!」

「たしかにあんたに任せとけば問題ないだろうけどさぁ……貞操以外ぼそっ


 いま小声で何か言いましたね。明らかに聞かせまいとする声量だったので怖いです。

 もしかしてカトリーエイルさん裏の顔でもあります?


「お願い!」

「俺からもお願いします、山賊の根城襲撃して蓄えた路銀もそろそろ尽きそうで困ってたんです」

「……は?」

「……え?」

「ここは一つ人助けと思って!」


 シシリーは多くの疑問符を浮かべながら冒険者登録の書類を引っ張り出してくれた。

 氏名住所に緊急時の連絡先、この三つだけで登録は済み、テストのようなものは何もない。俺は名前だけを書くに済ませた。


「リリウス君…か。ドルジア系の名前だね、前途ある青少年にあんまりこーゆーの言いたくないけど、死んじゃったり行方不明になった時に必要だから緊急連絡先は必ずお願いしているんだけど、本当に無記でいいのかな?」

「けっこうです。なにを隠そう俺は庶子ってやつでしてね」


 聞くも涙語るも涙の虐待話を話し慣れてきたので流暢に語るよ。もう金が取れるレベルだね金、同情するなら金をくれってね。でも金よりも愛がほしいですゲヘヘヘ。


 究極的に進化したリリウス君の可哀想な半生の最後を、不始末をしでかした兄の代わりに責任を取って家を出てきたというふうに締め括った。


 聞き終える頃にはカトリーエイルもシシリーも泣いていた。


「うぅぅリリウス君にそんな過去があったなんて……」

「苦労したのね……大丈夫、お姉さんはあなたの味方よ!」

「俺なんかのために泣かないでください!」


「「良い子!」」


 うんうんこれが普通の反応だよな、どうしてリリアもファラも信じてくれなかったんだろう?


 その後も懇切丁寧な説明を受け、仮の冒険者証明書を貰って本式のは後日取りに来るようにと送り出したシシリーはまだ泣いていた。


 サン・イルスローゼ発祥の冒険者なる職業はそもそも幾万人という大勢の騎士の悲しみと悲鳴から始まった。ぶっちゃけると騎士の大量リストラが原因の騎士身分の民営化である。


 かつて超大国は王室管理の三つの騎士団の他に貴族が各々保有する私立騎士団がごまんと存在したが超大国中興の祖と呼ばれるクルシュ王(SD972~1044没)がこれら私立騎士団を解体、騎士という強大な戦力を王室完全管理とする法を定めた。


 運よく王室騎士団に再雇用が決まった騎士はむしろ得した感じだが、解雇された四万人近い騎士は悲惨である。いい年こいた無職になったのだ。

 貴族階級に属する者は実家に帰ってニートでもなんでもすればいいが平民出身の騎士はそーゆーわけにはいかない。エリート国家公務員戦士一転、高性能な無職になった騎士だって家族もいれば生活もある。いまさら庶民の生活レベルになんか戻れるかいって感じだ。


 プライドが邪魔してハロワに行けず公園でブランコ漕いでる元エリート商社マンみたいになってしまったのだ。


 そこに立ち上がったのがグランドマスター・ブラストことブラスト・ランセル伯爵である。

 元黒羊騎士団の団長であった彼は王室に誓いの剣を突き返して騎士団長を離職。無職騎士を呼び集め、冒険者ギルドを設立した。

 ちなみに当時は傭兵ギルドといい、私立騎士団を解体された貴族に身辺警護用の傭兵を派遣するような仕事をしていたらしい。


 でも王室から待ったがかかった。

 結局のところ大師ブラストがやったのは法の抜け穴を使ってエリート無職を元の職場に再雇用させたのであり、地方軍閥解体のために制度を変えたのに民間軍事会社を挟んで再雇用できる仕組みは当時のイルスローゼ王からすれば噴飯物だったわけだ。


 ちなみにこれ当時は悪法の中の悪法とされ宮廷でも批難轟々の議題であり、貴族の九割という追い風を受けた大師ブラストと王が喧々諤々やりあった結果一部緩和という形で落ち着いた。

 貴族はその爵位に応じて十五名から百名までの騎士戦力の保有を認められ、その対価に傭兵ギルドには常備戦力の長期派遣は認めない旨を呑ませた。


 こうして四万人の無職のほとんどは再雇用が決定したが、その枠からもあぶれた悲しいニート達を……大師ブラストは見捨てなかった。この時点でおわかりだろうが彼は本当に心優しい慈善家なのだ。


 傭兵ギルドはその門戸を市井に開き、商人の護衛や民からの魔物駆除の依頼、魔導ギルドからの薬草摘みのような小さな仕事まで受けるようになった。これが四百年の歴史を誇る冒険者ギルドの始まりであった。


 ちなみに冒険者ギルド会則其の一『冒険者はいかなる権力機構にも屈さずギルドと己の信ずる理念によって行動する』、この一文から大師ブラストの王室への不信感がありありと出ているぜ。


 冒険者ギルドは身分に関わらず誰でも冒険者になることを許可している。

 俺のように登録したばかりの新人はG級冒険者となり、GからFの難度の低い依頼をコツコツこなしてランクを上げるのを目標とする。


 依頼は難度に応じた報酬であり、最底辺の依頼は銀貨数枚程度だったりする。ちなみに宿に宿泊して外食に頼る生活なら一週間で銀貨三枚はかかるから貧乏暇なしって感じだ。


「すげえ、クエストボードも三枚あるんだ!?」


 大都会やべえ、体育館の半分くらいのギルド本部の壁三面に依頼の張り紙がびっしり張られてんぞ!


「そっちに驚くんだ。王都には地方では難しくて誰も達成できなかったクエストもやってくるからね。あ、こっちの金枠の中のはダメよ。Bランク以上しか受けられないの」


 Bランク以上に限るというだけあって危険な討伐任務が多い。その分報酬は多いが新米冒険者に倒せるような魔物はいない。ネームドと呼ばれる幾人もの冒険者が取り逃がし、とうとう階級指定されるまでに成長した凶悪な魔物ばかりだ。


 カトリーエイルが歩きながら順に説明していく。


「こっちの赤枠のは依頼期限が近いものよ。依頼主からの報酬の内冒険者六割ギルド四割が鉄則だけど赤枠のは八割が基本になってるわ」


「稼ぎたい時はおすすめって感じ?」


「期限切れになりそうな依頼ってあんまりおすすめできないわ、どんなに簡単そうに見えてもどこかに落とし穴があるもの。枠のない依頼はリリウス君でも受けられるけど、最初はポーション素材の採集くらいにしておきましょうか?」


「ダンジョンでもいいよ!」

「あはは、ダンジョンはまだ早いかな……ほらほら、そのうち連れてってあげるから落ち込まないの」


 よさそうな仕事見繕ってあげるというカトリーエイルが張り紙をじっくり精査している間にフェイの姿を見つけた。そういやこいつも路銀が尽き掛けてたな。


「よぉ」

「くっ……なぜお前がここにいるんだ疫病神! まさかついてきたのか!?」

「いや野郎のケツ追っかける趣味はねえし」


「散々! 僕につきまとっておいてどの口が!?」


「この運命的な再会は必然さ。俺は元々ここで冒険者になる予定だったがフェイは小遣い稼ぎに冒険者しようって魂胆だろ?」

「ぐぅ、その通りだ」


 いやそんななぜわかったみたいな面されても困るわい。

 多少なりと腕っぷしに自信があるこいつが冒険者で稼ごうとするのは必然だろ。


「お互いこれからは冒険者同士だが、別に関わりたくないってゆーならそれでいいよ」

「お前にしてはものわかりがいいな…………そう言ってついてくる気だな!?」


 フェイ、この会話無限ループだよ?

 俺を信じない限り終わらないよ?


「リリウス君お友達?」


 カトリーエイルの目が急にキラキラし出す。

 あれれ、もしかしてフェイのこと気に入りました? でもこいつアホの子ですぜ? 関わると俺みたいに苦労しますぜ?


「一つだけ忠告しておく。そこの疫病神とは早々に縁を切るといい、切ろうと言って簡単に切れる縁でもなければ殺しても死なないような奴だが、そいつは生まれつきの死神だ」


 それかなーり俺のセリフなんですけどね。


「……お友達ではなさそうね。いったいどんな関係なんだか」

「つかひどい言い草だな」


「大樹海での悲劇を忘れたとは言わさんぞ! どれだけの罪なきエルフがお前のせいで犠牲となったのか魂に刻み直せ!」


「おい、それに触れると俺は何も言い返せないぞ。反省しているんだ」

「どうだかな! お前は自覚をしない死神だ、僕はお前を絶対に許さん! ……だが、あの時僕にアクセルを止めるちからがなかったのも事実だ。僕は強くなりたい……」


 フェイは討伐依頼をポケットに突っ込んで、去っていった。


 そのちいさな背中に声を掛けたいが、怒鳴り返されるだけなので俺にはできない。

 フェイ、その金枠の討伐依頼お前じゃ受けられないやつだよ。ついで言うと先に受け付けに行かないと依頼受けたことにならないよ……


「ちょいと深刻な雰囲気だったけど君達なにがあったの?」

「初めての挫折ってやつに戸惑っているだけですよ。強さに対して強さで立ち向かえばいつか必ずより絶望的なまでに大きな強さに潰されるだけだって、初めて知った子供はあんな感じじゃないですかね?」


 俺達は完璧じゃない。攻略本見ながら生きてるわけじゃないんだ、未来のことなんてわからないしどの選択が正しいかなんてわかるはずもない。なにより運命を覆すちからどころかハゲ人狼一匹倒すちからさえない。

 それでも結果の全てを背負うのならいつか潰れるだけだ。


 お前アホだから背負っちゃうんだろうけどさ……


「あ、今ちょっと君のこと見えたかも?」

「?」

「普通君くらいの子って背伸びしようとするけど君は逆だね、子供っぽく見せたがってる。本性はもっと大人びてるくせに」


「厳しめの家庭環境だった反動かな、甘えさせてくれそうな女性の前では子供っぽくなっちゃうんです。計算高い子供はお嫌いですか?」


「大しゅき」


 んんうぅ?


 噛んだのはいいとしても、はぁはぁするのはおかしかないですかね?

 なんだろうこのお姉さん他人とは思えない……


 カトリーエイルの説明によるとポーションの素材となる薬草と一口に言っても多くの種類がある。


 強力な薬効のあるもの、さほど強くはないが副作用のないもの、または類似する毒草。そうした薬草を見分ける方法の一つとしてギルドホール内でのみ閲覧できる薬草マニュアルがある。特に間違い易い種類も同時に図案で描かれているので、群生地を探し当てる根気と草花の見分けができる程度の注意深ささえあれば失敗はしない仕事だ。


「報酬は低いけどね」

「ぼやかないの。薬草採集なんて地味な仕事だけどきちんと人のためになるし、冒険者に必要な技能が習得できる仕事よ」

「ちゃんとした指導者の監督の下で行えば?」


「勘の良い子も好きよ。そうね、そういう人がいなければ安いだけのしょうもない仕事になるだけだね」


 どうやら俺は良い先輩に巡り合えたらしい。


 でもどうしてか、ギルドにいる女性の多くが俺に対して同情するような目を向けてくるね。それと口パクで『に・げ・て』って合図してくるの本当になんなのだろう?


 カトリーエイルの知る薬草の群生地は王都から馬で数時間の丘陵にある。


 一度は預けた馬を宿の厩舎に取りに行き、せっかく一日分の宿代を払ったにも関わらず宿泊もせずに王都を出る。

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