94曲目 国王からの頼み事
無事に大会も終わり、武術大会の優勝者はアカネ、魔術大会の優勝者はモモカと表彰式も終わった。
その日の夜、町中はお祭り騒ぎになり明け方まで続いた。
アカネ達5人はギルド長と一緒に王の間に呼ばれていた。
中に入ると各国王と大臣や護衛の騎士が緊迫した空気の中立ち並んでいる。
ギルド長のモーリッツは緊張のあまり震えが止まらずにいた。
「お待たせい、致しました」
「待っていたぞ」
国王は立ち上がり前に歩き出すとアルテミス達の前まで歩き進んだ。
すると国王がアカネ達一人一人手を取り立ち上がらせてお礼を言った。
「実は今回の戦いで国専属として個人で活躍してほしいと各国王の申し出がある」
「申し訳ありませんがそれは出来ません」
「もちろんそなた達の望みを何でも叶えよう」
「私達の望みはこの世界に私達の歌を届ける事です。この5人の内、誰が欠けてもアルテミスにはなりません」
「そうか、わかっておった事だが残念だ」
周りの国王達も残念そうにしている。
「それともう一つ頼みがあるのだが」
「何でしょうか?」
「実は…」
どうやらあの時に魔族を捕らえる前にやったミニライブに全員が感銘を受けたらしく、最後の締めくくりにもう一度見たいという事だった。
それはアカネ達にとっても願ってもない話で、こんなにも早く大きなライブが出来るとは思ってもいなかった。
「はい、喜んでお受け致します」
「それと褒美だが、本当なら爵位と領地を与えたいと思っていたのだが、それは他の国王達が許さぬ為話し合った結果、各国の住民権と税の免除、それと活動する為の家と土地、そして活動資金で金貨5万枚でどうだ?これだけあればアイドルという活動も出来るだろう」
どうやらアイドルという事を聞いていたらしく、いろいろと考慮してくれたらしい。
各国で活動拠点と資金、更に住民権に税の免除とは、いたせりつくせりである。
「ありがたく頂戴致します」
「で、そのライブというのはすぐに出来るのか?」
「出来れば準備に2時間下さい」
「それはもちろんだ。我らも移動するのに2時間近くかかるからの」
「では早速準備にかかりたいと思いますので失礼します」
そしてモーリッツを残してアカネ達は部屋を出て、急いで一度家に戻った。
一番大変だったのはモーリッツだった。
このあとライブ準備に走りまくった。
結果的にはアベルとマッテオの全ての伝を使い、キノとワカバの手も借りて何とか間に合う事が出来たがモーリッツの一番過酷な1日となった。
★ ★ ★
その頃、家に戻ったアカネ達は大はしゃぎしていた。
「やったねアカネちゃん」
「ボクもやる気マックス」
「………ふ、ふ、ふ、」
「しかしいきなりリハ無しとは、ちょっと緊張しますね」
「大丈夫、大丈夫よぉ」
5人ともテンション上げながら家に入ると、中にはミラとヒルダだけでなくレーナとリーナ、それにエルザまでいた。
「どうしたのですか皆さん」
「モモカぁ、お腹空いた」
アカネは笑顔で事情を話したらレーナとリーナがエルザを連れて、急いでギルドに向かった。
「それホント!リーナ、急いでギルドに行くわよ」
「ええ、お姉ちゃん。エルザさんも来て下さい」
「ど、どうしたんだ。ちょっ、わかった。わかったから」
「じゃあ、またね」
3人がいなくなると早速ミーティングを始めた。
時間もなく、決めたのは歌う曲と順番、およそ二時間予定でMCを含め10曲と各自ソロを歌うことにした。
「アカネさん、私達に手伝えることありますか?」
「ミラはヒルダと一緒に楽しんでよ。じゃあ私達は先に行ってるから」
「はい、私達もみんなと一緒に行きますね」
そうして私達のライブ開始まで残り30分をきった。
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