74曲目 企み
モモカ達がハートマンの尾行をしてから5分が経った。
特に宿付近には怪しい人物がいない。
「キノちゃん、どうする?」
「帰ろっか」
「そうね。ここにいても無駄よね。最後に感知魔法を使ってみるわ」
私は感知魔法で周囲に悪意や魔力反応が無いか探ってみた。
「この辺には特に無いわね」
「ボクもやってみるよ」
キノの感知魔法は範囲が広い。
膨大な魔力で一気に町や王宮全てを包み込んで調べる。
「結構いるね」
「えっ?」
「町全部調べたけど、見に行く?」
「行く行く!行くわよ。キノちゃん、案内よろしく」
「じゃあボクに着いてきて!」
「わかったわ」
私はキノに連れられ一番近い所から調べに行く。
そして到着するとキノは指を指してに伝える。
「あそこの3人に悪意があるよ」
「この町では見たこと無い人ね」
3人が裏路地に入るとシャドウバインドで縛り上げる。
「おい!なんだこれは!!」
「なんなんだよ!この影は」
「クッソーーー!」
「あなた達、何を企んでいるの」
「何も企んでねぇよ」
私は軽く電撃を男に流した。
「ギャァァァ」
「で、何を企んでいるの?」
「だから、企んでねぇギャァァァ」
何度か電撃を流しているうちにようやく何をしようとしていたか話した。
どうやらこの町の人が集まるのをいいことに子供を拐い売ろうとしていたらしい。
人攫いと売買の未遂である。
この国ではあり得ないが他の国ではよくある事だ。
「どうやらハズレみたいね。とりあえず警備の人に預けて他を探しましょう」
「オッケー」
繰り返すこと6回目、私達はある男を捕まえた。
その男はいくら電撃を浴びても喋ろうとしない。
「あなた、このままだと死ぬわよ!」
「レアっち、ここはボクに任せて」
「どうするの?」
するとキノは私の知らない魔法を男にかけると、男は意識を失いゆっくりと目を開ける。
そして虚ろな表情でキノの問いに答えていく。
「君たちはこれから何をするのかな?」
「我らはこの地を支配する為にやって来た」
「それはこの国を襲うってこと?」
「そうだ。既に我らの仲間達が作戦の準備に入っている」
「作戦とは?」
「この大会が終わると同時に各国の国王、そして人族の精鋭達を一斎に滅ぼす。そして我が魔王の支配下に置く」
「その魔王とは誰?」
「六大魔王が一人、エディング様」
質問の続きはキノと代わり、私が話を聞いた。
そして町にいる仲間の居場所、そして王宮に忍び込んでいる仲間の情報を聞き出した。
そして町にいる魔王の配下を捕まえる事にした。
二人だと危ないと思ったがキノちゃんもいるし、どうやら町にいる残りはザコとわかったので3人を縛り上げ、ギルドに連れて行きギルド長のモーリッツと秘書のハンナさんに説明した。
「その話は本当か!」
「はい、とりあえず捕まえた3人をどこかに監禁したいんですけど」
「それでしたら地下の闘技場でどうでしょうか」
「しかし、見張りとかはどうします?」
「ユニコーンとケルベロスにも事情を話して手伝ってもらいましょう」
「それがいいですね」
「とりあえず私は国王に報告に行く」
「ちょっと待って!」
「おい、急がないと間に合わんぞ」
「実は王宮にも仲間がいるみたいだから、キノがいないと相手にバレてしまうかもしれないわ。今は下手な事は出来ないわ」
「じゃあ、どうする?」
「まずは町に潜んでいる奴等を捕縛してからみんなと合流した方がいいと思うの」
「わかった。まだ細かい事情は把握してないし、みんなが戻るのを待つか」
「ハンナさん」
「はい」
「アカネちゃん達を呼んできてもらっていいですか」
「わかりました」
そしてハンナはアカネ達を呼びに、私達はルークとノア、そしてユニコーンとケルベロスを呼んで事情を説明した。
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