68曲目 今度は南地区、そして北地区へ
「「お邪魔します」」
マッテオさんとアベルさんは早速今日の予定を聞いてきた。
「アカネさん、今日の予定を聞かせて頂きたい」
「私達は何をすればいいでしょうか?」
「何をするかはミラ達に聞いて下さい」
「わかりました」
「ちょっと聞いていいですか?」
「何でしょう?」
「これから南地区に行ってライブをする予定なんですけど…広場みたいな所は何ヵ所ありますか?」
「それなら私が案内しましょう」
「アベルさんにも聞きたいんですけど…」
「何ですか?アカネさん」
「路上で無許可で歌ったりするのは…やっぱまずいですよね~?」
「特に問題は無いとは思いますが…迷惑をかける行為や許可なく路上販売は罰則を受ける可能性もありますね」
「そうですか~」
「アカネさん、そこは私に任せて下さい。歌う場所と露店の許可に関しては私達で何とかしましょう!」
「ありがとうございます」
「その代わりと言っては何ですが…
」
「わかりました。その話は改めて夜に話しましょう」
家を出てマッテオさん達に連れられて広場へ向かう。
昨日と一緒で3曲歌い販売すると、昨日のライブの倍は集まっていた。
どうやら昨日の評判を聞きつけた人なども集まっているようだった。
3曲を歌い終わり販売すると、昨日の2倍を用意したのに即完売!それを3ヵ所でやる。
家に帰ってきた時にはみらやヒルダ、そしてマッテオさん達はヘトヘトになっていた。
「みんな、お疲れ様です」
今日はお寿司を用意した。
いつもモモカにばかり頼っていたので、たまにはみんなゆっくり出来る様に夕食は簡単に済ませた。
みんなが食べ終えてデザートを食べている間に、別のテーブルで交渉に入る。
テーブルでは私の向かいにマッテオさんとアベルさんがいて、先ずは二人の希望を聞いた。
「とりあえずマッテオさんの望みを聞かせて貰えますか」
「色々とありますが、是非今日販売した商品の取り扱いしたいです。本心を言えばアカネさん達が売ろうと思う商品を全部お願いしたいです」
「わかりました。それではアベルさんの望みを聞かせて貰えますか」
「全くもってマッテオさんと一緒です」
「でも私達が売る商品が必ずしも売れるとは…」
「「売れます!!」」
前のめりで声をあげてきたので私は少しビックリした。
「二人の気持ちはわかりました。しかし私達もずっとここにいる予定はありません。ですので全ては無理と思いますよ」
「でしたらこの町にいる間だけでもお願いします」
「例えばそれが1ヶ月後でも?」
「はい!」
「二人の共同経営という形ですか?」
マッテオとアベルは顔を見合わせると、お互いが頷いて返事をした。
「「はい!お願いしますアカネさん」」
「わかりました」
私はアオイとモモカを呼んで細かい打ち合わせをした。
そして定価、卸値、扱う商品等の話が3時間続いて、無事に交渉が終わった。
商品はジャージ、Tシャツ、靴下、スニーカーになる。
ただし明日は北地区に行くので、明日も手伝って貰い明後日から西地区での商品の取り扱いを頼む事になった。
もちろん明後日は西地区でライブをする予定になっている。
「ありがとうございます。また明日の昼に伺いますね」
「マッテオ、アベルさん、気をつけて帰って下さいね」
そして二人は帰っていき、翌日の昼に二人は家にやってきた。
「「おはようございます」」
「おはようございます。どうしたんですか?何だか眠そうで」
「大丈夫です」
「準備が出来ていたら早速行きましょう」
みんなは首を傾げながらマッテオさんとアベルさんについていった。
最初の広場に着くと既に初日の5倍以上の人が集まっていて、なぜかみんなが見える様に高いステージが設置されていた。
マッテオさんとアベルさんの寝不足がここに来てみんなが理解した。
ゲリラライブではなく、情報が流されていた。
よく見ると知っている顔が結構いる。
歌い始める前に残りのTシャツを渡すとステージが始まる前に完売する。
そしていつも通りに3曲歌い終わると数えきれない人数へと膨れあがっていた。
さすがに警備の騎士達に叱られてしまったので残りの2ヶ所と明日の予定の西地区は中止になった。
「すいません。まさかこんなにも騒ぎになるとは思いもしませんでした」
「まあ、反省は帰ってからにしましょう」
「アカネちゃん、時間もまだあるしミーティングでもしよっかぁ。ちょっと気になる事があるのよ」
「そうですね。賛成です」
私達は家に帰ると早速ミーティングをする事にした。
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