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57曲目 予選大会

「おはよう」


 朝起きて食堂に行くとミラが気合いを入れていた。

 私達は朝食を済ませてから闘技場まで一緒に向かうと、まだ一般入場まで一時間以上あるのに行列が出来ていた。

 どうやら年に一度しかない大会はとても大きなイベントらしく、その開催国がここに選ばれた事で町中がお祭り騒ぎになっているだけでなく、普段は見に行く事も出来ない平民達が一斉に集まったらしい。

 他の国から来る王族や招待客は既にVIPルームが用意されている。

 ラッキーな事に参加者にも席は用意されているので私達は並ばなくて見ることが出来るが、残念なことにヒルダだけが並ばないと見ることは出来ない。


「姫様ぁ~」


「ヒルダ、あなたは並んだ見なさい」


「えぇ~~~」


「皆さん、私は先に選手控え室に行きますね」


 ミラが一人闘技場に入っていくと、ミラが見えなくなった所でヒルダはキノに頼み事をした。

 ヒルダはキノの耳元みんなに聞こえないように囁いた。


「キノキノ、一緒に帰って何か食べようよ」


「えっ?」


「シーーーッ!どうせ姫様が優勝するに決まってるわよ。見てもしょうがないでしょ。ねっ、お願い」


「まぁボクはいいけど…」


「じゃあ決まりね」


 するとヒルダはみんなにキノと出かける事を伝えた。


「アカネ、ちょっとキノ借りるわね」


「それはいいけど…早く並ばないと席取れないわよ」


「ほら、一人で見るのは寂しいし、キノが付き合ってくれるって言うから」


「キノがいいなら別に私達はいいわよ」


「じゃあまた後でね」


 そういうとキノを連れてすぐに場を離れた。


「…怪しい」


「ホント怪しいわ」


「怪しいですね」


「相手がキノだと余計にね」


 とりあえず私達は選手観覧席に行くと思っていたよりもガラガラでした。


 みんな興味無いのかな?

 でも一般参加者が多いみたいだけど、これ1日で終わるのかしら?


 そしてようやく時間になった。

 一般観覧席は全部埋め尽くされていて1万人以上は入っている。


「お待たせしました~~~」


 会場内に声が響き渡る。

 話に聞くと魔道具らしい。

 見た目はマイクに近い。

 何か元の世界に戻ってきたみたい。


「今回の一般参加者はなんと!126名!あまりに多くの選手が集まった為、急遽バトルロワイアルとなりました」


 会場内がざわつく


「AブロックからDブロックの4つに別れ、各ブロックの最後に残った一人が決勝進出となります」


 闘技場中央にはかなり広い正方形の石畳が敷き詰めあり高さも地面から1メートルぐらいある。


「まずはAブロック、32名の入場です!」


 選手の自己紹介が入ると何人かの有名な冒険者もいるみたいでかなり盛り上がっている。


 隣には見たことのない男が説明してくれる。

 まぁ、隣に座っているという事は選手なんだろうが、かなりゴツい!


「ここに座っているって事はお姉ちゃん達も選手なんだろ。どこの国の騎士だい」


「あのう、騎士じゃあ無いですけど…」


「ひょっとして冒険者かい?ランキングは?俺が知らない筈が無いんだかな?」


「あのう、ランキングって何ですか?」


「冒険者なのにそんなことも知らないのか!」


「冒険者になって日が浅くて」


「それで大会に推薦されたのか?ランクは?」


「Cランクですけど…」


「大丈夫か、この大会は」


 ちょっとムカつく!

 隣にすわっているモモカがイラついているのが伝わってきた。


「まあいい。俺の名前はハンス、大楯のハンスだ。ランキングは24位のSランク冒険者だ」


「24位って強いんですか」


「アカネちゃん、24位なんて強い筈ないじゃない」


「モモカ、そんな言い方失礼よ」


「いいからいいから、それぐらい気にしねぇよ」


「すいません」


「本当に何も知らねぇんだな。冒険者になって何年だ」


「1ヶ月ぐらいです」


「いっ、1ヶ月ぅ!!そりゃあすげぇな。何やったんだ?普通は無理だぞ」


 すると隣からモモカが口を挟んだ。


「そんなの簡単よぉ~。登録する時にBランク冒険者と戦って勝っただけよ」


「何で登録するだけで戦うんだよ。試験なんか無いだろ。ってかBランク冒険者にいきなり勝ったのかよ」


 ハンスは笑いながら答えた。


「そりゃあ知らなくても仕方ねぇ~、冒険者で50位以内に入れば有名人よ。それだけランキングに入るのは難しい。もちろんランキングに入っている50人はみんなSランクだ」


「へぇー、お詳しいんですね」


 そんな感じでやたらおしゃべりで強面のハンスさんが実況してくれる事になった。

 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!


 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。

これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。

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