49曲目 アオイの決断
私達がギルドに戻ると、既に二人が待っていた。
私が前に出て話そうとすると心配したモモカさんとキノ、そして麒麟のみんなが止めようとした。
私は大丈夫と一声かけて、彼女達の所に向かっていった。
「初めまして、私を探していたのはあなた達ですか?」
「あなたがアオっちさんですね」
「アオイです」
「アオイさん、申し訳ありませんが私達と来てもらえますか」
モモカさんとキノ、それに麒麟の人達が近づき彼女達に何か言おうとしたが、私は止めて素直に彼女達についていくことにした。
「ちょっとあなた達ぃ…」
「レーナさん大丈夫です。モモカさんとキノもここで待ってて」
「アオイちゃん…」
「しかし1人は危ないだろう」
「ルークさん、ありがとうございます。私は平気ですので皆さんここで少し待っていてもらえますか」
そして私は彼女達についていき、ギルドホールを出ていった。
私は2人の後をついていくと西門の外を出て、門番の見えない所まで連れていかれた。
「どこまで行くんですか?」
「いいからついてこい!」
「そんな言い方をしてはいけません!」
「すいません姫様」
「それで話とは何ですか」
「申し訳ございません。あまり人には聞かれたくは無かったので」
「ここでの話は誰にも言わないと約束出来ますか」
「それは構いませんが…」
「誰にも言うなよ」
「ヒルダ!!申し訳ございません。それでは再度確認されていただきます。本当に誰にも言いませんか?」
「はい」
「アオイさん、私達はドラゴンです」
「えっ?」
「私達は火龍族、そして私は火龍王の孫娘ミラです。そして付き人のヒルダです」
「えっ?でも人と同じ姿ですよね」
「はい、もちろん火龍にもなれます。私達上位ドラゴンは人となれます。俗に言う竜人です」
「では、ブラックドラゴンの復讐ですか?」
「アオイさん、あなたは凄いですね」
「何がですか?」
「私達をドラゴンと理解して、更に相手は2人です。なのに落ち着いているだけでなく復讐かを聞く勇気、とても普通の人間とは思えない」
「それで」
「安心して下さい。私達はブラックドラゴンを裁きに来たのです」
「裁くとは?」
「私達火龍王が治める地では、人と争ってはいけないという掟があります。こちらから先に手を出す行為は火龍の掟を破る事になるのです。今回のブラックドラゴンは竜人になれない若くて下位のドラゴンだったのですが、調子に乗って地を離れただけでなく、人に仇なす行為を行いました。だから私達は粛清を与える為にこの地に来ました」
「姫様自ら裁く為に来たらもう倒されたいう噂を聞いて確かめにわざわざ来たんだ。で、倒したのか」
「ヒルダ、口が悪いですよ!アオイさん、実際どうなんでしょうか?」
「まあ、私一人だけというわけではありませんが…確かに倒しました」
「証拠はありますか?」
「家に帰ればメンバーがブラックドラゴンを収納しています」
「申し訳ありませんが見せて頂く事は可能ですか?」
「それは聞いて見ないとわかりませんが、それにはみんなにも話して納得してもらわないといけませんよ」
「おい人間!姫様が優しくするからって調子に乗るなよ!」
「ヒルダ!本当にすいません。そうですね、その方も話さないと約束出来るなら問題ありません」
「姫様!」
「いいのよヒルダ。こちらだけの都合に合わせる訳にはいかないことはわかっていた事ですから」
私はメンバーの事を教えた。
そして2人はすぐに確認したいというので、このまま家に連れていく事になった。
家に帰る途中、こんな雑談もした。
「アオイさんは武術大会には出るのでしょう」
「はい、一応頼まれまして本選に出ます」
「それは面白そうですね。折角なので私も出てみようかしら」
「姫様、そんな下等な大会に出る必要ありませんよ」
「ヒルダ、あなたは少し人間を見下し過ぎですよ。もう少し柔軟な考えを持たないといけませんよ」
「わかりました」
「確かぁ…近づき一般参加者の予選があるとか」
「出るんですか?」
「フフッ、楽しそうですね」
「姫様も人の事言えません」
「どういう事でしょうか?」
ミラは予選大会に出る事を決めた。
そしてヒルダは一度言い出したら止まらないミラの言葉にため息をついて諦めた。
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