47曲目 森の調査
ルークさんの話だと、とりあえずは森の道沿いの付近の調査が終わったらしく、道沿いには滅多に危険な魔獣は現れなかったらしい。
ただ、現れない訳ではない。
調査中にビッグボアを数回、ジャイアンベアも1度見かけたので、ハッキリ言うとCランク冒険者では危険、Bランク冒険者で何とか任せられる感じだ。
「ルークさん、今日はどの辺行くのぉ?」
「今日は道沿いから少し左奥に入った所を見に行って、帰りは右奥を入って帰ってくる」
「入口手前を全体的に見る感じかしら」
「そうよ。最終的には全ての森の生態を確認するのが仕事」
「結構大変ですね。だったら二手に分かれた方がいいんじゃないですか?」
「そうだな。この人数だったらそうするか!」
そして前衛のルークさんとノアくん、それに後衛の私とキノちゃんの4人が右側を調べて、前衛のアオイちゃんは後衛のレーアちゃんとリーナちゃんの3人で左側を調べる事になった。
「アオイちゃ~~~ん、また痕でねぇ~~~」
手を降りながら3人と別行動をとった私達はどんどんお国進んでいった。
「 ねぇ、もっと早く行かないのぉ?」
「これでも早く歩いているつもりだけど、これより早く歩くと見落とす場合もあるからな」
「ノアくんは何をチェックしているの?」
「チェックって何ですか?僕が見ているのは魔獣の足跡や植物です」
「へぇー、それで何がわかるの?」
「その場所での生態系もある程度把握出来ますし、今後仕事するのに何処に何が生息していて、何が採れるのかも知っておいた方が良いですよ」
「へぇー、ノアくんスゴいねぇ。ベテランって感じぃ」
「なんか褒められると照れますね」
「お前達、先に行くぞぉ」
「「はーーーい」」
「キノちゃんも行くよぉ」
「ほいほーい」
すると湖が見えてきた。
よく見ると二人の女性が休憩している。
「君たち、ここは危ないぞ」
ルークさんが声をかけると2人は立ち上がり、背の小さい女の子が話しかけてきた。
「ちょうどいい。あんたに聞きたい事があるわ。答えなさい」
ルークさんに上から目線で話しかけてきた。
あたしは小声でノアくんとキノちゃんに話しかけた。
「ねぇ、あの女の子、態度でかくない?」
「まあ、モモカさん達も最初はこんな感じでしたよ」
「そんなこと無いよぉ~」
あたし達が後ろでそんな事を言っていると、その女の子がルークさんに質問をしている。
「王都シュテルンツェルトってここからどう行くの?さぁ、答えなさい」
「教えてもいいが、何かムカつくなぁ。とりあえず俺達の来た方へ行けば道に出る。後は道沿いに歩いて行けば王都シュテルンツェルトに着く」
「そう、姫様行きましょう」
「道を教えて頂き、ありがとうございます。ヒルダ、あなたは少し言葉使いに気をつけないさい」
「申し訳ありません」
「それともう一つお聞きしたい事があります」
「お、おう、何だ」
「ここにブラックドラゴンを倒した者がいると思いますが、知っています」
「………知らんな」
「そうですか。ありがとうございます。行きますわよヒルダ」
「はい姫様」
「姫ではなくミラと呼びなさい」
「はいミラ様」
するとキノが前に出てきた。
「ブラックドラゴンってアオっちが倒したドラゴンでしょ?」
「あなた、知っているのですか!」
ルークは頭を抱えた。
もちろんノアもだ。
あ~あ、言っちゃったよ。
キノちゃんらしいと言えばらしいわ。
ここはあたしがフォローしなくっちゃ!
「あたしも知っているけど、今は忙しいから教えられないわ。聞きたいなら、先に町に行って冒険者ギルドで待ってて下さい。あたし達も仕事が終わったら行くから」
「ちょっとあなた!知っているなら今すぐ教えなさいよ!!」
「ヒルダ!申し訳ございません。それではそのようにさせて頂きます」
そしてミラっいう女は生意気な女の子を連れて町へ向かって歩いていった。
「ダメよキノちゃん。あんな怪しい人に易々と色々教えちゃ~」
「そうなんだぁ」
「ホラ見てみ。ルークさんとノアくんが困っているじゃない」
「ゴメンゴメン」
「まぁ言っちまった以上は仕方がねぇ」
「モモカさんって、思ったより頭がいいんですね」
「確かにギルドでは向こうも迂闊な事は出来んだろう」
「ノアくん、思ったよりは余計よ」
「すいません」
「まぁ、とりあえず早く終わらせて戻った方がいいな」
あたし達は急いで今日の調査を終わらせて、アオイちゃん達に合流して事情を話した。
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