40曲目 お・も・て・な・し
翌日、遂に異世界初の宴会が始まろうとしている。
予想通り、貴族の皆様はパーティードレスを着て馬車から降りてきた。
すると見た事もない格好をした女性達が並んでお出迎えをしている。
「「「いらっしゃいませ」」」
「これはいったい…」
馬車から降りてくる貴族みんながその光景に驚く。
そのまま中に案内されると靴を脱ぐ。
「すまんがなぜ脱ぐのかね」
誰もが疑問に思いながらもスリッパに履き替えるとそのまま露天風呂まで案内された。
誰もが戸惑いながら脱衣場でせっかく正装してきたのに脱がなくてはいけない事に余計に戸惑う。
男湯ではアベルさん、女湯では私が説明をしてみんなが中に入ると一斉に驚きの声をあげた。
「何だこれは~~~」
女湯にいても男湯から聞こえる驚きの声、私は他の手の空いている中居さんを呼び全員に説明をして背中を流してあげた。
「素晴らしいわ」
「そうですわね。少し恥ずかしいですが、それ以上に気持ちいいわ」
「はぁ~気持ちいい」
「フリーダ様が羨ましいわ」
小一時間、露天風呂を堪能すると和室に案内する。
実は何か物足りないと考えたワカバがマッサージルームとして和室を二部屋用意した。
そしてマッサージのやり方をレクチャーしていたのである。
私は敷いてある布団にうつ伏せで寝てもらい、みんなにマッサージの指示を出した。
「皆様、どうでしょうか?」
「気持ちいいわ」
「少し足の裏が痛いですわね」
「でもだんだん気持ちよくなってきましたわ」
今までこの世界では靴を脱ぐというのは湯を浴びる時と寝る時しか無いので、とても解放的でみんなが幸せそうな顔をしていた。
もちろん隣の部屋では男性達もマッサージを受けている。
15分程マッサージをして、私は宴会場に案内するとテーブルには前菜などの料理が用意されている。
私は皆さんにお箸の使い方をレクチャーして食べて貰った。
その間に中居の皆さんにはビールを注いでもらい、エドガーさんが挨拶をして乾杯をした。
「美味い!」
「おお、話には聞いていたがこれは素晴らしい」
女性にはお茶やジュースを用意して飲んでもらった。
「本当に美味しいわ」
湯上がりに冷たい飲み物、解放的な格好、若干男性達が女性の姿に興奮している。
「おい、今日は一段と綺麗だなぁ」
「皆様の前で何をおっしゃっているのですか」
夫婦が仲良く食事しながらもみんなで楽しんでいる。
この後、多少料理を変えて鍋を用意してお刺身をお寿司に変え、揚げたての天ぷら、みんなの驚きが止まらない。
私も中居として料理を運んだり、お酒を注いだり、説明をしたりした。
ある程度、宴会も進むと女性のみデザートを配り、食べ終わった後にカクテルバーに案内した。
その間は男性達には熱燗を用意した。
これが大好評!
男性達には熱燗を楽しんでもらった。
「さぁ奥様方にはお酒をご用意致しました」
部屋に入るとアオイとワカバが練習したパフォーマンスで奥様方を魅了した。
「これは何をしているのですか?」
「カクテルと言うお酒を作っています」
「お酒を作る?」
「はい」
そして無言になり、奥様方はアオイとワカバに見とれると、アオイはとても美しいカクテルを配る。
「テキーラ・サンライズです」
「とても綺麗」
そして一口飲むとその美味しさに絶賛した。
「美味しいわ~」
その言葉に他の奥様方も一斉に騒ぎ出したので、私はイスに並んで座ってもらった。
するとアオイとワカバは一人一人別のカクテルを出した。
「マルガリータです」
「…ホワイトレディ」
「ブルームーンです」
「…マンハッタン」
「マティーニです」
多数のカクテルで奥様方を魅了すると、お酒が入って酔ったのか最後にはアオイとワカバを様付けで呼んでいた。
そして無事に終わった。
「とても素晴らしかった。これは何をアベル君が用意したのかね。こんな素晴らしい別邸を私も持ちたいものだ」
「私も同意です」
「エドガーさん、今日は本当にありがとう。こんな素晴らしいパーティーは始めてだ」
「貴方、私もあのような部屋を持ちたいわ」
「履物を脱ぐというのはとてもいいな」
「私も帰ったら履物を履きたくありませんわ」
貴族が帰る前にエドガーさん、フリーダさん、そしてアベルに何度もお礼を言い羨ましそうに話していった。
エドガーさん達はとても誇らしく笑顔になっていた。
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