39曲目 宴会前日
外では既にアオイとワカバが作業を終えてひと息ついていた。
「アオイ、ワカバ、帰って来たよぉ」
庭の半分がすっかり綺麗に無くなっていてマッテオもビックリしていた。
「凄いですねぇ。こんなに早く木々や草が綺麗に無くなるなんて」
「おいおい、このネーチャン達がこれから建てるのか?」
「誰ですか?その方は」
「アオイ、ワカバ、紹介するね。木材を優先的に売ってくれた親方です!」
「わりぃけど、早速見せてくれねぇか」
親方の頼みもあって、マッテオさんも早く見てみたいらしく、私は収納から材料を取り出し、早速ワカバが建て始めた。
ワカバは得意のプラモデルを作るように能力を使って1時間もしない内に外装が出来上がった。
その光景を見ていた親方もマッテオさんも口が開いたまま、ただ無言で見ている。
続いて内装に取りかかろうとするキノがやって来た。
どうやら出す料理とデザートは決まったらしいが飲み物がお茶とビールで女性向けとお酒を用意したいと言うので、昔映画で見たのを真似してカクテルバーをやってみたいからお店を作ってと言う注文だった。
ワカバもノリノリになり私もやると言い出して、当日はアオイとワカバが男装してカクテルを作る事になった。
少し話が脱線して親方とマッテオさんは早く続きを~って感じで、ようやくワカバが作業にかかった。
「しかしすげぇ~な~ネーチャン。是非うちで働いてほしいぜ」
「…フフッ」
まずは脱衣場と露天風呂、トイレを作り宴会場、そしてバーを作るとワカバが細かいこだわりに手を加える。
私達は当たり前でも親方とマッテオさんにとっては未知の世界、その日完成してからもワカバは親方とマッテオさんにひたすら質問攻めにあっていた。
その日は宴会場を完成させて出す料理を決めて終わった。
それから4日間はいつも通りステージをこなして翌日アベルさんの実家に行き、最終リハーサルをした。
ディステル家に到着した私達はキノとモモカは料理の準備に取りかかり、アオイはカクテルバーの準備、ワカバはアオイと一緒にと思ったら親方とマッテオさんが来ていて一緒に説明を受けたいという事で案内係になった。
私はというとディステル家のメイドに中居さんの格好をしてもらい、接客のアドバイスをして実際にやってもらった。
来賓者役にアベルさんとお父さん、お母さん、それにマッテオさんと親方、それと呼んでいたレーアさんとリーナさん、それにミアさんとクララさんを呼んで頼んでいた。
「皆さん早速お出迎えから始めて下さい」
「「「「「はい!」」」」」
リハーサルが始まった。
早速中居さんが皆様をお出迎えして、荷物を預かり露天風呂に案内する。
お客様役も緊張してガッチガチだった。
しかし露天風呂に入った瞬間、一気に緊張はとける。
「気持ちい~い」
「ホントねリーナ」
「私達まで呼んで頂けるなんて…ちょっとミア、何してんの?」
「シャンプーっての使ってる」
私は女湯に入り、みんなにシャンプーやトリートメント等の説明をした。
男湯では前もって教えていたアベルさんとマッテオさんが教えているだろう。
「どうですかフリーダさん」
「素晴らしいわアカネさん。ほら、髪もお肌も自分のものとは思えませんわ」
「皆さんはどうですか?」
「サイコー!呼んでくれて感謝よ。か・ん・しゃ」
「うちのなんてさぁ、アカネちゃん経ちに呼んでもらっただけで、みんな羨ましがっていたわよ」
「こっちはAランクのくせに女々しくってねぇ~」
「そうそう!あれはSランクに上がるのは程遠いわ」
「こっちはケルベロスと仲良くなってからアルテミスの事ばっかりよ!府抜けてしまって困ってますよ」
「いっそのこと私達4人で新たに組んじゃう?」
「アハハ、いいですねぇ」
私はフリーダさんに教えながら4人の会話を聞き…笑えなかった。
全員お風呂から上がり浴衣を着てもらった。
女性は少し恥ずかしながら着心地の良さに満足していて、男性はその女性を見て照れながらも嬉しそうにしている。
食事に入ると少しお箸を使うのに苦戦はするものの終わって見ると文句無しの100点満点!
みんなが笑顔でリハーサルを終えた時、キノがもう一つの部屋カクテルバーに案内した。
当日は女性のみにする予定だが、今回は全員に来てもらいアオイとワカバが練習したパフォーマンスで全員を魅了した。
「何これ」
「アオイちゃん、カッコいい~」
「ワカバちゃんがいつもと違う!」
「これは凄いですね」
「流石師匠だ!」
親方は私達をさん付けで呼ぶようになったのだが、ワカバは師匠と呼ばれていた。
そして女性達にカクテルを配る。
「なにこれ~」
「おいし~」
「これ本当にお酒?」
「うんま~~~い」
それを聞いていた男性達も飲みたそうにしていたが諦めてもらい、全ての出し物を終了とした。
結果、100点満点中200点をもらいました。
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