32曲目 肉フェス
私達は呆然とした。
10分前だというのに、周りには1000人はいるんじゃないかと思われる人数が集まる。
間違いなく今の仕込みでは足りない!
私達は急いで追加した。
その量は10倍!
良かったぁ~、バイト20人雇って。
アベルさんとマッテオさんに感謝しないとね。
アベルさんとマッテオさんも手伝ってくれた。
そして大行列が出来ると一斉に肉フェスが始まった。
待ち時間は1時間を越えたが、その間飲み物がスムーズに売れて不満を漏らす人は少なかった。
そして肉が無くなるまで途切れる事は無く、あっという間の3時間が経過して肉フェスは無事に終わった。
途中、あまりの騒ぎに兵士達が来たがアベルさんとマッテオさんが上手く話を纏めてくれた。
私達は最後に片付けと売上の勘定をした。
売上は初めて見る白金貨、日本円で2,000,000円も入ってきた。
売上は日本円で31,653,800円
利益は日本円で26,795,000円!
かつてたったの5時間でここまで儲けた商人はいない。
商業ギルドで伝説をつくってしまった。
私はユニコーン、ケルベロス、レーアさんとリーナさん、マッテオさんとアベルさん、そして20人の女性のバイトに金貨1枚ずつ、合計33枚を渡した。
5時間のバイトで10万円、時給3万円以上、誰一人文句を言う人はいなかった。
こんな貰っていいの?と驚く人ばかりで残しておいた肉と飲み物、アイスで打ち上げをした。
もちろん私達の奢りで!
こんなに疲れて、こんなに充実し、こんなに楽しい打ち上げは滅多に出来ないだろう。
「おいベンよ」
「どうしたベニス」
「疲れたが終わった後のこのビールってヤツは最高だな!」
「ああ、最高だ」
「こんな酒飲んだら他でエールなんか飲めたもんじゃねぇぞ。なぁみんな」
「「「ああ最高だぜ!」」」
「このシャーベットっての、口の中がサッパリしておいしぃ~」
「この酎ハイ飲みながらシャーベット食べると最高よ」
「本当?私もやってみる」
今までの疲れてが吹っ飛ぶ位の笑顔がみんなに溢れた。
何やらアベルさんとマッテオさんは仕事の話をしているみたい。
バイトの女の子達とも仲良くなったし、私達はレーアさん達冒険者も含め女の子同士盛り上がった。
ユニコーンとケルベロスの男達はというと、仲が悪かったとは思えない程肩を組みながらビールを飲みまくっている。
そして遂にモモカ特製の焼きそばがみんなに配られた。
ただでさえ男に人気のモモカなのに更に人気は上がる。
胸の小さい女達からは声を揃えて
「「「男はやっぱり胸なのね」」」
そして無言でワカバは平らな胸を見て触る。
みんなで盛り上がっていると、報告に行っていたルークさんとノアさんがモーリッツさんを連れてやってきた。
「アカネくん達、急いで来てくれないか」
「どうしたんですか?」
「国王が討伐にいった君達に褒美を与えたいそうだ」
「あ、要らないです」
「「「えっ?」」」
「出来れば討伐したのはキリンの皆さんにしてもらえませんか」
「そんな事出来るわけないだろ」
「そうですよ」
ルークさんとノアさんが反論してきた。
「何もしていない俺達が手柄だけもらうなんて、Aランク冒険者の恥だ」
「えーーー、でもそんな面倒…目立つ事はちょっと~」
「いいじゃないルーク」
「レーア!お前は俺達の仲間だろ」
「そうよ。でもそれとこれとは話が違うわよ」
「でも今面倒くさいと言いかけてたぞ」
「ルーク、本当に頭が固いわね。だったら冒険者達で討伐したっていうのはどう?代表であなたが行けばいいじゃない。ねぇモーリッツさん」
「そんなの駄目ですよ」
「ノア、あなたもルークに似てきたわね。若いんだから少し柔軟な考えを持ちなさい。ねぇギルド長のモーリッツさん」
レーアはあえてギルド長とつけてモーリッツに再度訊ねた。
「わかった。俺の指示で冒険者ギルドみんなで力を合わせて討伐したと伝えよう。明日の朝、王宮に行く事になっている。キリンは全員私と来るように」
そう言い放つと仕事モードをやめたモーリッツは、みんなが飲んでいるビールが気になっていたらしく、一本もらって飲んでみた。
「おい!うめぇ~じゃねぇか」
「モーリッツさん!」
「お前もとことん頭が固いなぁ、ほれ飲んで見ろ」
モーリッツに言われビールを飲むと、悔しいが確かに美味いとルークは飲み続ける。
まさにやけ酒!それを見ていたノアに今度はリーナが持ってきたコーラとシャーベットをノアは貰った。
それを食べ、そして飲んだノアはようやく子供らしい顔に戻った。
そして打ち上げは2時間ほど続き、ようやく解散する事になった。
そしてこの日を境にビール、コーラ、更にアイスを求める人が増えた。
みんなにたくさんお礼を言われた私達は、家に帰るとシオンの説教が小一時間続くとは夢にも思わなかった。
本日の儲けは日本円で2千万円以上!
夢のライブ開催まで一気に近づいた。
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