20曲目 初ライブ(前編)
歩いてマッテオさんのお店に向かうと、周りから注目される。
やはりこの世界に無い服装は目立つみたいだ。
私達は目立つのを承知で堂々と歩いた。
マッテオさんのお店に着くと、私達は中に入った。
「こんばんはー、マッテオさんお待たせしました」
「やぁ皆さん。また変わった服ですね。少し見せて頂いてよろしいですか?」
「いいですよ」
マッテオさんは生地やデザインをどこで手に入れているのか不思議がっていたが、大分慣れたせいかあまりしつこく聞く事はなかった。
「見せて頂きありがとうございます。それでは小さな酒場ですが行きましょうか」
「「「「「はい!」」」」」
私達の初ライブ!
歩きながら久々に緊張していた。
もちろんアオイとモモカも、キノとワカバは…分かりにくいが緊張していると思う。
マッテオさんも私達の緊張が伝わったのか話しかけてきた。
「これから行く酒場はそこまでお客さんはいませんが、雰囲気のいいとてもいいお店ですよ」
そうよね。
私達を見に来るのではなく、お酒を飲みに来るのよね。
でも、私達のせいでお客様が帰ったらどうしよう…逆にもっと緊張してきた。
そうこう歩いているうちにお店に着いた。
中には先にアベルさんも来ていると言っていたが、どれくらい人はいるだろうか?
「失礼しま~す」
中に入るとアベルさんだけではなく、ユニコーンやケルベロスの人達にその時見ていた冒険者とギルド職員、後はこのお店の常連さんと思われる人達が既にいた。
テーブル、イスは足りなくて、冒険者の判断は立ち飲みしている。
私達が名かに入ると一斉に声と拍手が鳴り響いた。
私達は照れながら店のマスターに挨拶をした。
「やぁマッテオさん、この娘達かい?」
「はい、そうです」
「アルテミスです」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
「よろしく、私はここの店主のビリーだ。ねぇ、マッテオさん」
「はい」
「この娘達はそんなに有名なのかい?噂を聞いた人達で店はパンパンだよ」
「はは、儲かっていいじゃないですか」
「そうだけどさぁ、忙し過ぎるのも大変だよ」
「あのぉ、私達はどうすればいいですか?」
「ああ、そしたら狭くなったが、早速そこで15分歌とやらを歌ってくれないか」
「はい!」
私達は空けてくれた小さなステージに立ち、お互いにスペースを確認する。
「みんな大丈夫?」
「大丈夫です」
「あたしも~」
「ボクも平気」
「…OK」
「シオン、私達のサポートお願い!」
「任せて!」
シオンは屋根の上で親指を立ててウインクした。
生まれてきたばかりでどこで覚えたか知らないが、まるで長い間私達と一緒にいたみたいで心が通じる。
すると店の灯りが全て消える。
マッテオとユニコーン達以外は焦りざわついた。
そしてアカネ、アオイ、キノ、ワカバ、モモカと順番に照明があたる。
「みんな、私達の歌を聞いて!」
「私達は」
「アルテミス」
「…月から来た女神」
「歌と愛を届けます」
そして音楽が流れ、光が瞬く。
ほとんどの人がどこから聞こえてくるのか?どこから光が来るのか?驚きと戸惑っている。
マッテオとユニコーン達はアルテミスのダンスに合わせて手拍子をして楽しんでいる。
そして歌い出し、みんながアルテミスを注目する。
その曲はマッテオとユニコーン達が聞かせてもらった曲、そして初めて聞くみんなが徐々にテンションを上げてくる。
一曲目が終わった後、たくさんの拍手と声援だった。
その声が漏れたのか、更にお客さんが気になった入ってきた。
店主のビリーはお酒を運ぶのにいっぱいいっぱいだった。
「みんなぁ~、聞いてくれてありがとう~」
「次の曲いっくよぉ~」
「さぁみんな一緒に」
「…盛り上がるよ」
「あたしに合わせて一緒に手を振ってぇ~」
そして2曲目が流れた。
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